“か”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
7.4%
6.2%
5.5%
4.5%
4.4%
3.6%
2.8%
2.7%
2.4%
2.2%
(他:5344)58.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いいえ、」女は上半身を起し、髪をきあげて、「奥様は、ご立派なお方です。あたし、親兄弟の蔭口きくかた、いやです。」
古典風 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「御前がその気でなくっても、世間と云うものがあります。出るなら出るようにして出てくれないと、御母さんが恥をきます」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
おそらくの二人は多吉の顔を見識っていて、飛んだ奴に出逢ったと周章狼狽して、早桶をほうり込んで逃げたのでしょう。
半七捕物帳:59 蟹のお角 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あくまでもの小猿七之助をやってみたいような意向があるので、座方も遂にを折って彼の希望を容れたのであるという。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
不愉快の起る前に、不愉快を取り除く面倒をあえてせずして、不愉快の起った時にくちびるむのはかかる人の例である。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お糸婆さんは、にたにた笑いながら奥に行った。そして、お民にさんざんみつかれながらも、ともかくもうまく話をまとめた。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その主人しゆじんうへおもふことくまでふかく、かくも眞面目まじめもの
くて、若くして自分の寿命の短かいであろうことを覚悟させられた時、当然、一つの安易な将来のみちが思浮かべられた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
二人の子供に一匹の犬が川上の方へ歩いて行く。犬は戻って、ちょっとその新聞紙をいで見、また子供のあとへついて行った。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
まるで犬は獲物をぎつけた時のように、うずくまりながら足を留めて、いかにも要慎ようじん深く、忍んで進みました。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
子供は丁度ラシャの靴をはいてチヨコ/\とけ歩くやうになつてゐたが、孤独な詩人のためには唯一の友であり兄弟であつた。
哀しき父 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
要次郎がかう云つた途端に、二匹の犬がそこらの路地ろじからけ出して来て、あたかもおせきの影の上で狂ひまはつた。
博士は、すぐにも聖者せいじゃ足許あしもとけよって、彼の願い事を訴えるつもりであったが、それは出来なかった。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
丁度ちやうど、その砂山の上に来た時、久米くめは何か叫ぶが早いか一目散いちもくさんに砂山をりて行つた。
微笑 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
画家達が要塞地だからいては悪からうと問ふと、番兵はくのは構はないが草木の花を摘むなと答へた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
成程考へてみると、自分はバビロンの塔を知つてゐるが、それを知つてゐるからと言つて画はうまけさうにも思へない。
それを小暗おぐらく包もうとする緑の奥には、重いが沈んで、風に揺られる折々を待つほどに、葉は息苦しく重なり合った。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「どこまでずらかりやがっても、おいらあ奴のをきいてるんだから世話あねえのさ。親分、あの仙公て小僧は藁臭えぜ――。」
花屋はなやへ這入つて、大きな白百合しろゆりはなを沢山つて、それげて、うちかへつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
子供こどもたちや、あけておくれ。おかあさんだよ。おまえたちのすきなおみやげを、たんとってたからね。」
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
……西村二等卒の性行を調査の結果、表面温順に見える一種の白痴で、つ、甚だしい変態性慾の耽溺者であることがわかった。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さだめておどろさびしくかんじたことであらうとわたくし不測そゞろ不憫ふびんになり
主人はすぐに快諾かいだくしました。そうしてその庁堂の素壁そへきへ、一幀いっとう画幅がふくけさせました。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
今朝けた佐倉炭さくらずみは白くなって、薩摩五徳さつまごとくけた鉄瓶てつびんがほとんどめている。
文鳥 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
けれども、当分泉のれる憂いはなかったにしても、クリストフはすでに、その泉が作品全体を養うには足りないことを知り得た。
このまま、人生は終えてしまうことになるが、眼は眼に、耳は耳に、最後の最後の一人の、れ血までもすすりとったわけだ。
地虫 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
第三の車が糸子をせたまま、甲野の門に〓々りんりんの響を送りつつけて来る間に、甲野さんは書斎を片づけ始めた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
突然、「降ってくるよ。」と叫びながら、白い上ッ張を着た男が向側のおでん屋らしい暖簾のれんのかげにけ込むのを見た。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
なぜというに、しじゅう見物をかえる必要ひつようから、しぜん毎日興行こうぎょうの場所をもえなければならなかった。
「どうして、おまえは、そんなにまれわったように、おもしろそうにわらうようになったか?」といました。
笑わない娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
映画が済んで、みんな立ってしまったあと、ぼくは独り、舷縁ふなべりこしけ、柱に手をまいて暗い海をみていた。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
座敷ざしきとほると、平岡は机のまへすはつて、なが手紙てがみけてゐる所であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
べつ言葉ことばはさず、またものをいつたからといふて、返事へんじをする此方こツちにもない。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
――はやくも飛沫しぶきがあがり、矢が飛びい、敵味方の喊声かんせいが、三ヵ所ほどの浪打ちぎわで、つむじを巻いた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
――すると、どこからか、全身まっ黒な大猪おおいのししはしってきて、いきなり具足の上から関羽の足にみついた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼が舌をみしめて、三百四十円と書かれた小切手を目にした時、彼女の顔は明かに微笑むともつかず、かすかに歪められていた。
あめんちあ (新字新仮名) / 富ノ沢麟太郎(著)
人間が悧口りこうになったので、胡弓や鼓などの、のびのした馬鹿らしい歌には耳をさなくなったのだと人々はいう。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
と出兵の口実をりて、上杉勢の退路を断ち、沼田、吾妻、碓氷うすいの各所で、烈しい合戦が繰りかえされて来たのである。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中将などが立って行ったあとで、姫君たちは打ちさしておいた碁をまた打ちにかかった。昔から争っていた桜の木をけにして、
源氏物語:46 竹河 (新字新仮名) / 紫式部(著)
かれは、一命と全財産を、けて出かけた。そして、まんまと、疑いぶかい佐々成政を信用させ、二万の兵を、ひきずり廻した。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「自分の今相手にしているのは、平生考えていた通りの馬鹿でなくって、あるいは手に余るれッらしじゃなかろうか」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やい、もそっとれたまきってい。ピーターにけ、すると、在處ありしょをばをしへるわい。
座敷ざしきとほると、平岡は机のまへすはつて、なが手紙てがみけてゐる所であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いへ小路せうぢ引込ひつこんで、とほりのかどに「蒲燒かばやき」といた行燈あんどうばかりあり。
神楽坂七不思議 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「じゃ、あおいしえようよ。」と、ゆうちゃんは、メダルがほしいばかりに、つい決心けっしんしました。
青い石とメダル (新字新仮名) / 小川未明(著)
「親には、きつと、それくらゐのことが判ると思ふ。とりわけ、天にも地にもへられないたつた一人の娘を殺した相手だもの」
ただ目をさえぎるものは、この人馬に驚いて、金色こんじきの中をしきりにけちがう飛天の山千禽やまちどりだけだった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてもう配置についた将士の目にも耳にも、前面から地をけてくる驟雨しゅううのごときものがはっきりとつかめていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
用のない奥さんには、手製のアイスクリームを客に振舞ふるまうだけの余裕があると見えた。私はそれを二杯えてもらった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私は看護婦を相手に、父の水枕みずまくらを取りえて、それから新しい氷を入れた氷嚢ひょうのうを頭の上へせた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
アラムハラドが斯う言う間タルラは顔をまっにしていましたがおしまいは少し青ざめました。アラムハラドがすぐ言いました。
へえゝ……くろうまけましたな、成程なるほどらしい色で……れは。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「そうかい。そんなら、ぼくをとって、からすのおうかな。」といったのは、じゅうちゃんでした。
高い木とからす (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼等が皆この草山へ、牛馬をいに来るものたちだと云う事は、彼等のまわりに草をんでいる家畜を見ても明らかであった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それから貸家にして、油画をかく人にしていたが、先月その人が京都へ越して行って、明家あきやになったというのである。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これをても、まんは、かねりるのに、かねのありそうなひとたちだけをねらったものとみえました。
万の死 (新字新仮名) / 小川未明(著)
漫歩そぞろあるきをして居たが、やぶが近く、ひどいから、座敷の蚊帳が懐しくなって、内へ入ろうと思ったので
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日が暮れかけていた。青扇は団扇でしきりにすねを払っていた。すぐ近くにやぶがあるので、蚊も多いのである。
彼は昔の彼ならず (新字新仮名) / 太宰治(著)
豐玉姫系とよたまひめけい玉依姫系たまよりひめけいとの区別くべつなりはっきりつくようになってります。
しかしてその不斉一その粗悪なるは、その製出者と営業者とに徳義心を欠くが故なりというもなり、かんがみざるべけんや。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
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