“目”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
め74.0%
ま14.6%
もく7.2%
まな1.4%
まみ0.7%
めめ0.4%
マ0.3%
さかん0.2%
なづ0.2%
めえ0.2%
メ0.2%
めんめ0.1%
み0.1%
こ0.1%
しるし0.1%
べ0.1%
まなこ0.1%
まば0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんな泣(な)きんぼうでも、おばあさんだけは、目(め)に入(い)るほど、かわいいとみえて、泣(な)きんぼうの後(あと)から、どこへでもついて歩(ある)きました。
泣きんぼうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いろいろな国を遍歴し、変転きわまりない人生模様を目(ま)のあたりに見た。わたしはそういうものを哲学者の眼で学んだとはいえない。
桶狭間(おけはざま)で泰然としていた信長、たとえ一目(もく)なり二目なり置いていたとはいえ、そう無惨(むざん)な敗れを取るようなこともなかったろうと思う
撫子のしおらしい目(まな)ざしが、それまでついぞそんな事はなかったのに、その夜にかぎって私の目のあたりからいつまでも離れなかった。
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
彼は涙ぐみて身をふるはせたり。その見上げたる目(まみ)には、人に否(いな)とはいはせぬ媚態あり。この目の働きは知りてするにや、又自らは知らぬにや。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
前髪を掌で後ろになで上げて、いい生際(はえぎわ)だと云った。そして次には、大きな凸額(おでこ)だと云った。「大きなお目(めめ)だこと、」と云いながら、その眼瞼に接吻した。
子を奪う (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
さうでなくても、經文の上に傳へた淨土の莊嚴(シヤウゴン)をうつすその建て物の樣は想像せぬではなかつた。だが目(マ)のあたり見る尊さは唯息を呑むばかりであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
国司(こくし)でも、郡司(ぐんじ)でも、おれのまねは、よも出来まい。——その下の、守(かみ)でも、介(すけ)でも、掾(じょう)でも、目(さかん)でも、みんなおれにお世辞をいってくるではないか
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
依ってその季子に配す。月を踰(こ)えてその父母尋ね来り喜び甚だしく遂に婚姻を為し目(なづ)けて虎媒といったとある。
まだ誕生やそこらの子(こお)を、手術(しじつ)じゃとやら何とやらいうて、生きた目(めえ)をつつき回すんじゃそうなが、そんなことしてえいことかなあ。
大根の葉 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
して見れば、古人の目(メ)の子(コ)勘定を、今人の壺算用に換算することは、其こそ、杓子定規である。此事こそは、世界共通の長寿の国の考へに基いて居るのである。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
でも、まだ小ちやなすゞちやんは、まぶしさうに目(めんめ)をつぶつて、おぎァ/\といふきりで、ぽつぽを見ようともしませんでした。
ぽつぽのお手帳 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
此の間も吉村さまの仁介(ねすけ)もお羨(うらや)ましがっていましたが、私(わたくし)のような不行届(ほよきとゞき)の者を目(み)え懸けて下さり何ともはや恐入りやす
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
淺(あさ)き心(こゝろ)の底(そこ)はかと無(な)く知(し)られまする内(うち)、御厭(おいと)はしさの種(たね)も交(まじ)るべし、限(かぎ)りも知(し)れず廣(ひろ)き世(よ)に立(た)ちては耳(みゝ)さへ目(こ)さへ肥(こ)え給(たま)ふ道理(だうり)、有限(あるかぎり)だけの家(いへ)の内(うち)に朝夕(あさゆふ)物(もの)おもひの苦(く)も知(し)らで
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
雁(がん)これを見ればまづ二三羽(ば)こゝにをりて己(おのれ)まづ求食(あさり)、さて糞(ふん)をのこして喰(しよく)ある処の目(しるし)とす、俚言(りげん)にこれを雁(がん)の代見立(しろみたて)といふ。雁のかくするは友鳥(ともどり)を集(つど)ひきたりて、かれにも求食(あさら)せんとて也。
あれ、まあ、赤ン目(べ)をする、——
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
自分の気持が言葉として出ない時によくする癖(くせ)で、上唇を噛(か)みながらぱちぱちと目(まば)たきをした。クニ子はいつか横なりに実枝と顔を向い合せにして、じっと目を伏せていた。
暦 (新字新仮名) / 壺井栄(著)