樋口一葉
1872.05.02 〜 1896.11.23
“樋口一葉”に特徴的な語句
人
見
氣
無
酉
謝罪
旦那樣
廓内
自家
知
言
出
事
目
成
心
顏
身
今
泣
歸
呼
聞
母
胸
思
來
出來
呉
伯母
父
母
手
物
御座
左
申
立
涙
乘
同
有
又
何
前
世
頼
空
放蕩
皈
著者としての作品一覧
あきあはせ(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
あやしうつむりのなやましうて、夢のやうなるきのふ今日、うき世はしげるわか葉のかげに、初ほとゝぎすなきわたる頃を、こぞの秋袷ふるめかしう取出ぬる、さりとは心もなしや。垣の竹の子きぬゝ …
読書目安時間:約7分
あやしうつむりのなやましうて、夢のやうなるきのふ今日、うき世はしげるわか葉のかげに、初ほとゝぎすなきわたる頃を、こぞの秋袷ふるめかしう取出ぬる、さりとは心もなしや。垣の竹の子きぬゝ …
暁月夜(旧字旧仮名)
読書目安時間:約29分
櫻の花に梅が香とめて柳の枝にさく姿と、聞くばかりも床しきを心にくき獨りずみの噂、たつ名みやび男の心を動かして、山の井のみづに浮岩るヽ戀もありけり、花櫻香山家ときこえしは門表の從三位 …
読書目安時間:約29分
櫻の花に梅が香とめて柳の枝にさく姿と、聞くばかりも床しきを心にくき獨りずみの噂、たつ名みやび男の心を動かして、山の井のみづに浮岩るヽ戀もありけり、花櫻香山家ときこえしは門表の從三位 …
雨の夜(新字旧仮名)
読書目安時間:約2分
庭の芭蕉のいと高やかに延びて、葉は垣根の上やがて五尺もこえつべし、今歳はいかなれば斯くいつまでも丈のひくきなど言ひてしを夏の末つかた極めて暑かりしに唯一日ふつか、三日とも数へずして …
読書目安時間:約2分
庭の芭蕉のいと高やかに延びて、葉は垣根の上やがて五尺もこえつべし、今歳はいかなれば斯くいつまでも丈のひくきなど言ひてしを夏の末つかた極めて暑かりしに唯一日ふつか、三日とも数へずして …
うつせみ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約17分
家の間數は三疊敷の玄關までを入れて五間、手狹なれども北南吹とほしの風入りよく、庭は廣々として植込の木立も茂ければ、夏の住居にうつてつけと見えて、場處も小石川の植物園にちかく物靜なれ …
読書目安時間:約17分
家の間數は三疊敷の玄關までを入れて五間、手狹なれども北南吹とほしの風入りよく、庭は廣々として植込の木立も茂ければ、夏の住居にうつてつけと見えて、場處も小石川の植物園にちかく物靜なれ …
うつせみ(新字旧仮名)
読書目安時間:約17分
家の間数は三畳敷の玄関までを入れて五間、手狭なれども北南吹とほしの風入りよく、庭は広々として植込の木立も茂ければ、夏の住居にうつてつけと見えて、場処も小石川の植物園にちかく物静なれ …
読書目安時間:約17分
家の間数は三畳敷の玄関までを入れて五間、手狭なれども北南吹とほしの風入りよく、庭は広々として植込の木立も茂ければ、夏の住居にうつてつけと見えて、場処も小石川の植物園にちかく物静なれ …
うつせみ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約17分
家の間數は三疊敷の玄關までを入れて五間、手狹なれども北南吹とほしの風入りよく、庭は廣々として植込の木立も茂ければ、夏の住居にうつてつけと見えて、場處も小石川の植物園にちかく物靜なれ …
読書目安時間:約17分
家の間數は三疊敷の玄關までを入れて五間、手狹なれども北南吹とほしの風入りよく、庭は廣々として植込の木立も茂ければ、夏の住居にうつてつけと見えて、場處も小石川の植物園にちかく物靜なれ …
うらむらさき(旧字旧仮名)
読書目安時間:約6分
夕暮の店先に郵便脚夫が投込んで行きし女文字の書状一通、炬燵の間の洋燈のかげに讀んで、くる/\と帶の間へ卷收むれば起居に心の配られて物案じなる事一通りならず、おのづと色に見えて、結構 …
読書目安時間:約6分
夕暮の店先に郵便脚夫が投込んで行きし女文字の書状一通、炬燵の間の洋燈のかげに讀んで、くる/\と帶の間へ卷收むれば起居に心の配られて物案じなる事一通りならず、おのづと色に見えて、結構 …
大つごもり(旧字旧仮名)
読書目安時間:約20分
井戸は車にて綱の長さ十二尋、勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆう/\と吹ぬきの寒さ、おゝ堪えがたと竈の前に火なぶりの一分は一時にのびて、割木ほどの事も大臺にして叱りとばさるゝ婢女 …
読書目安時間:約20分
井戸は車にて綱の長さ十二尋、勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆう/\と吹ぬきの寒さ、おゝ堪えがたと竈の前に火なぶりの一分は一時にのびて、割木ほどの事も大臺にして叱りとばさるゝ婢女 …
大つごもり(旧字旧仮名)
読書目安時間:約20分
井戸は車にて綱の長さ十二尋、勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆう/\と吹ぬきの寒さ、おゝ堪えがたと竈の前に火なぶりの一分は一時にのびて、割木ほどの事も大臺にして叱りとばさるる婢女 …
読書目安時間:約20分
井戸は車にて綱の長さ十二尋、勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆう/\と吹ぬきの寒さ、おゝ堪えがたと竈の前に火なぶりの一分は一時にのびて、割木ほどの事も大臺にして叱りとばさるる婢女 …
大つごもり(新字旧仮名)
読書目安時間:約20分
井戸は車にて綱の長さ十二尋、勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆうひゆうと吹ぬきの寒さ、おお堪えがたと竈の前に火なぶりの一分は一時にのびて、割木ほどの事も大台にして叱りとばさるる婢 …
読書目安時間:約20分
井戸は車にて綱の長さ十二尋、勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆうひゆうと吹ぬきの寒さ、おお堪えがたと竈の前に火なぶりの一分は一時にのびて、割木ほどの事も大台にして叱りとばさるる婢 …
経つくゑ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約14分
哀れ手向の花一枝に千年のちぎり萬年の情をつくして、誰れに操の身はひとり住、あたら美形を月花にそむけて、世は何時ぞとも知らず顏に、繰るや珠數の緒の引かれては御佛輪廻にまよひぬべし、あ …
読書目安時間:約14分
哀れ手向の花一枝に千年のちぎり萬年の情をつくして、誰れに操の身はひとり住、あたら美形を月花にそむけて、世は何時ぞとも知らず顏に、繰るや珠數の緒の引かれては御佛輪廻にまよひぬべし、あ …
琴の音(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
空に月日のかはる光りなく、春さく花のゝどけさは浮世万人おなじかるべきを、梢のあらし此処にばかり騒ぐか、あはれ罪なき身ひとつを枝葉ちりちりの不運に、むごや十四年が春秋を雨にうたれ風に …
読書目安時間:約7分
空に月日のかはる光りなく、春さく花のゝどけさは浮世万人おなじかるべきを、梢のあらし此処にばかり騒ぐか、あはれ罪なき身ひとつを枝葉ちりちりの不運に、むごや十四年が春秋を雨にうたれ風に …
琴の音(旧字旧仮名)
読書目安時間:約7分
空に月日のかはる光りなく、春さく花のゝどけさは浮世萬人おなじかるべきを、梢のあらし此處にばかり騷ぐか、あはれ罪なき身ひとつを枝葉ちりちりの不運に、むごや十四年が春秋を雨にうたれ風に …
読書目安時間:約7分
空に月日のかはる光りなく、春さく花のゝどけさは浮世萬人おなじかるべきを、梢のあらし此處にばかり騷ぐか、あはれ罪なき身ひとつを枝葉ちりちりの不運に、むごや十四年が春秋を雨にうたれ風に …
この子(旧字旧仮名)
読書目安時間:約13分
口に出して私が我子が可愛いといふ事を申したら、嘸皆樣は大笑ひを遊ばしましやう、それは何方だからとて我子の憎いはありませぬもの、取たてゝ何も斯う自分ばかり美事な寶を持つて居るやうに誇 …
読書目安時間:約13分
口に出して私が我子が可愛いといふ事を申したら、嘸皆樣は大笑ひを遊ばしましやう、それは何方だからとて我子の憎いはありませぬもの、取たてゝ何も斯う自分ばかり美事な寶を持つて居るやうに誇 …
さをのしづく(旧字旧仮名)
読書目安時間:約10分
ある人のもとにて紫式部と清少納言のよしあしいかになどいふ事の侍りし人は式部/\とたゞほめにほめぬしかあらんそれさる事ながら清はらのおもとは世にあはれの人也名家の末なれば世のおぼえも …
読書目安時間:約10分
ある人のもとにて紫式部と清少納言のよしあしいかになどいふ事の侍りし人は式部/\とたゞほめにほめぬしかあらんそれさる事ながら清はらのおもとは世にあはれの人也名家の末なれば世のおぼえも …
五月雨(旧字旧仮名)
読書目安時間:約21分
池に咲く菖蒲かきつばたの鏡に映る花二本ゆかりの色の薄むらさきか濃むらさきならぬ白元結きつて放せし文金の高髷も好みは同じ丈長の櫻もやう淡泊として色を含む姿に高下なく心に隔てなく墻にせ …
読書目安時間:約21分
池に咲く菖蒲かきつばたの鏡に映る花二本ゆかりの色の薄むらさきか濃むらさきならぬ白元結きつて放せし文金の高髷も好みは同じ丈長の櫻もやう淡泊として色を含む姿に高下なく心に隔てなく墻にせ …
十三夜(旧字旧仮名)
読書目安時間:約26分
例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと兩親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ歸して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高聲、いはゞ私 …
読書目安時間:約26分
例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと兩親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ歸して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高聲、いはゞ私 …
十三夜(旧字旧仮名)
読書目安時間:約26分
例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと兩親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ歸して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高聲、いはゞ私 …
読書目安時間:約26分
例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと兩親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ歸して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高聲、いはゞ私 …
十三夜(新字旧仮名)
読書目安時間:約26分
例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと両親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ帰して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高声、いはば私 …
読書目安時間:約26分
例は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと両親に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ帰して悄然と格子戸の外に立てば、家内には父親が相かはらずの高声、いはば私 …
すゞろごと(新字旧仮名)
読書目安時間:約3分
ほとゝぎす ほとゝぎすの声まだしらねば、いかにしてか聞かばやと恋しがるに、人の訪ひ来て、「何かは聞えぬ事のあるべき。我が宿の大樹にはとまりてさへ鳴くものを、夜ふけ枕にこゝろし給へ。 …
読書目安時間:約3分
ほとゝぎす ほとゝぎすの声まだしらねば、いかにしてか聞かばやと恋しがるに、人の訪ひ来て、「何かは聞えぬ事のあるべき。我が宿の大樹にはとまりてさへ鳴くものを、夜ふけ枕にこゝろし給へ。 …
たけくらべ(新字旧仮名)
読書目安時間:約58分
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お歯ぐろ溝に燈火うつる三階の騒ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行来にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前と名は仏くさけれど、さりとは陽気の …
読書目安時間:約58分
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お歯ぐろ溝に燈火うつる三階の騒ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行来にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前と名は仏くさけれど、さりとは陽気の …
たけくらべ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約58分
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火うつる三階の騷ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行來にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前と名は佛くさけれど、さりとは陽氣の …
読書目安時間:約58分
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火うつる三階の騷ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行來にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前と名は佛くさけれど、さりとは陽氣の …
たけくらべ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約58分
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火うつる三階の騷ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行來にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前と名は佛くさけれど、さりとは陽氣の …
読書目安時間:約58分
廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火うつる三階の騷ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行來にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前と名は佛くさけれど、さりとは陽氣の …
たま襻(旧字旧仮名)
読書目安時間:約17分
をかしかるべき世を空蝉のと捨て物にして今歳十九年、天のなせる麗質、をしや埋木の春またぬ身に、青柳いと子と名のみ聞ても姿しのばるゝ優しの人品、それも其筈昔しをくれば系圖の卷のこと長け …
読書目安時間:約17分
をかしかるべき世を空蝉のと捨て物にして今歳十九年、天のなせる麗質、をしや埋木の春またぬ身に、青柳いと子と名のみ聞ても姿しのばるゝ優しの人品、それも其筈昔しをくれば系圖の卷のこと長け …
月の夜(新字旧仮名)
読書目安時間:約2分
村雲すこし有るもよし、無きもよし、みがき立てたるやうの月のかげに尺八の音の聞えたる、上手ならばいとをかしかるべし、三味も同じこと、琴は西片町あたりの垣根ごしに聞たるが、いと良き月に …
読書目安時間:約2分
村雲すこし有るもよし、無きもよし、みがき立てたるやうの月のかげに尺八の音の聞えたる、上手ならばいとをかしかるべし、三味も同じこと、琴は西片町あたりの垣根ごしに聞たるが、いと良き月に …
にごりえ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約41分
おい木村さん信さん寄つてお出よ、お寄りといつたら寄つても宜いではないか、又素通りで二葉やへ行く氣だらう、押かけて行つて引ずつて來るからさう思ひな、ほんとにお湯なら歸りに吃度よつてお …
読書目安時間:約41分
おい木村さん信さん寄つてお出よ、お寄りといつたら寄つても宜いではないか、又素通りで二葉やへ行く氣だらう、押かけて行つて引ずつて來るからさう思ひな、ほんとにお湯なら歸りに吃度よつてお …
にごりえ(新字旧仮名)
読書目安時間:約41分
おい木村さん信さん寄つてお出よ、お寄りといつたら寄つても宜いではないか、又素通りで二葉やへ行く気だらう、押かけて行つて引ずつて来るからさう思ひな、ほんとにお湯なら帰りにきつとよつて …
読書目安時間:約41分
おい木村さん信さん寄つてお出よ、お寄りといつたら寄つても宜いではないか、又素通りで二葉やへ行く気だらう、押かけて行つて引ずつて来るからさう思ひな、ほんとにお湯なら帰りにきつとよつて …
にごりえ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約41分
おい木村さん信さん寄つてお出よ、お寄りといつたら寄つても宜いではないか、又素通りで二葉やへ行く氣だらう、押かけて行つて引ずつて來るからさう思ひな、ほんとにお湯なら歸りに屹度よつてお …
読書目安時間:約41分
おい木村さん信さん寄つてお出よ、お寄りといつたら寄つても宜いではないか、又素通りで二葉やへ行く氣だらう、押かけて行つて引ずつて來るからさう思ひな、ほんとにお湯なら歸りに屹度よつてお …
軒もる月(旧字旧仮名)
読書目安時間:約7分
我が良人は今宵も歸りのおそくおはしますよ、我が子は早く睡りしに歸らせ給はゞ興なくや思さん、大路の霜に月氷りて踏む足いかに冷たからん、炬燵の火もいとよし、酒もあたゝめんばかりなるを、 …
読書目安時間:約7分
我が良人は今宵も歸りのおそくおはしますよ、我が子は早く睡りしに歸らせ給はゞ興なくや思さん、大路の霜に月氷りて踏む足いかに冷たからん、炬燵の火もいとよし、酒もあたゝめんばかりなるを、 …
軒もる月(新字旧仮名)
読書目安時間:約8分
「我が良人は今宵も帰りのおそくおはしますよ。我が子は早く睡りしに、帰らせ給はゞ興なくや思さん。大路の霜に月氷りて、踏む足いかに冷たからん。炬燵の火もいとよし、酒もあたゝめんばかりな …
読書目安時間:約8分
「我が良人は今宵も帰りのおそくおはしますよ。我が子は早く睡りしに、帰らせ給はゞ興なくや思さん。大路の霜に月氷りて、踏む足いかに冷たからん。炬燵の火もいとよし、酒もあたゝめんばかりな …
花ごもり(旧字旧仮名)
読書目安時間:約27分
本郷の何處とやら、丸山か片町か、柳さくら垣根つゞきの物しづかなる處に、廣からねども清げに住なしたる宿あり、當主は瀬川與之助とて、こぞの秋山の手の去る法學校を卒業して、今は其處の出版 …
読書目安時間:約27分
本郷の何處とやら、丸山か片町か、柳さくら垣根つゞきの物しづかなる處に、廣からねども清げに住なしたる宿あり、當主は瀬川與之助とて、こぞの秋山の手の去る法學校を卒業して、今は其處の出版 …
反古しらべ(旧字旧仮名)
読書目安時間:約2分
Ⅰ 虫干すとてかびくさき反古どもあまた取出しける中に、故兄が殘したるくさ/″\の筆記あり、ことこまかにしるしとゝめたるさま、これはそれの夏、腦の病ひおこらんとせし前の月こゝろをとゝ …
読書目安時間:約2分
Ⅰ 虫干すとてかびくさき反古どもあまた取出しける中に、故兄が殘したるくさ/″\の筆記あり、ことこまかにしるしとゝめたるさま、これはそれの夏、腦の病ひおこらんとせし前の月こゝろをとゝ …
闇桜(新字旧仮名)
読書目安時間:約9分
隔ては中垣の建仁寺にゆづりて汲かはす庭井の水の交はりの底きよく深く軒端に咲く梅一木に両家の春を見せて薫りも分ち合ふ中村園田と呼ぶ宿あり園田の主人は一昨年なくなりて相続は良之助廿二の …
読書目安時間:約9分
隔ては中垣の建仁寺にゆづりて汲かはす庭井の水の交はりの底きよく深く軒端に咲く梅一木に両家の春を見せて薫りも分ち合ふ中村園田と呼ぶ宿あり園田の主人は一昨年なくなりて相続は良之助廿二の …
暗夜(旧字旧仮名)
読書目安時間:約39分
取まわしたる邸の廣さは幾ばく坪とか聞えて、閉ぢたるまゝの大門は何年ぞやの暴風雨をさながら、今にも覆へらんさま危ふく、松はなけれど瓦に生ふる草の名の、しのぶ昔しはそも誰れとか、男鹿や …
読書目安時間:約39分
取まわしたる邸の廣さは幾ばく坪とか聞えて、閉ぢたるまゝの大門は何年ぞやの暴風雨をさながら、今にも覆へらんさま危ふく、松はなけれど瓦に生ふる草の名の、しのぶ昔しはそも誰れとか、男鹿や …
雪の日(新字旧仮名)
読書目安時間:約7分
見渡すかぎり地は銀沙を敷きて、舞ふや蝴蝶の羽そで軽く、枯木も春の六花の眺めを、世にある人は歌にも詠み詩にも作り、月花に並べて称ゆらん浦山しさよ、あはれ忘れがたき昔しを思へば、降りに …
読書目安時間:約7分
見渡すかぎり地は銀沙を敷きて、舞ふや蝴蝶の羽そで軽く、枯木も春の六花の眺めを、世にある人は歌にも詠み詩にも作り、月花に並べて称ゆらん浦山しさよ、あはれ忘れがたき昔しを思へば、降りに …
ゆく雲(旧字旧仮名)
読書目安時間:約19分
記者曰、一葉女史樋口夏子の君は明治五年をもて東京に生まれ、久しく中島歌子女史を師として今尚歌文を學ばる〻傍、武藏野、都の花、文學界等の諸雜誌に新作小説多く見えぬ、 酒折の宮、山梨の …
読書目安時間:約19分
記者曰、一葉女史樋口夏子の君は明治五年をもて東京に生まれ、久しく中島歌子女史を師として今尚歌文を學ばる〻傍、武藏野、都の花、文學界等の諸雜誌に新作小説多く見えぬ、 酒折の宮、山梨の …
ゆく雲(旧字旧仮名)
読書目安時間:約19分
酒折の宮、山梨の岡、鹽山、裂石、さし手の名も都人の耳に聞きなれぬは、小佛さゝ子の難處を越して猿橋のながれに眩めき、鶴瀬、駒飼見るほどの里もなきに、勝沼の町とても東京にての場末ぞかし …
読書目安時間:約19分
酒折の宮、山梨の岡、鹽山、裂石、さし手の名も都人の耳に聞きなれぬは、小佛さゝ子の難處を越して猿橋のながれに眩めき、鶴瀬、駒飼見るほどの里もなきに、勝沼の町とても東京にての場末ぞかし …
ゆく雲(新字旧仮名)
読書目安時間:約19分
酒折の宮、山梨の岡、塩山、裂石、さし手の名も都人の耳に聞きなれぬは、小仏ささ子の難処を越して猿橋のながれに眩めき、鶴瀬、駒飼見るほどの里もなきに、勝沼の町とても東京にての場末ぞかし …
読書目安時間:約19分
酒折の宮、山梨の岡、塩山、裂石、さし手の名も都人の耳に聞きなれぬは、小仏ささ子の難処を越して猿橋のながれに眩めき、鶴瀬、駒飼見るほどの里もなきに、勝沼の町とても東京にての場末ぞかし …
別れ霜(旧字旧仮名)
読書目安時間:約44分
莊子が蝶の夢といふ世に義理や誠は邪魔くさし覺め際まではと引しむる利慾の心の秤には黄金といふ字に重りつきて増す寶なき子寶のうへも忘るゝ小利大損いまに初めぬ覆車のそしりも我が梶棒には心 …
読書目安時間:約44分
莊子が蝶の夢といふ世に義理や誠は邪魔くさし覺め際まではと引しむる利慾の心の秤には黄金といふ字に重りつきて増す寶なき子寶のうへも忘るゝ小利大損いまに初めぬ覆車のそしりも我が梶棒には心 …
わかれ道(旧字旧仮名)
読書目安時間:約14分
お京さん居ますかと窓の戸の外に來て、こと/\と羽目を敲く音のするに、誰れだえ、もう寢て仕舞つたから明日來てお呉れと嘘を言へば、寢たつて宜いやね、起きて明けてお呉んなさい、傘屋の吉だ …
読書目安時間:約14分
お京さん居ますかと窓の戸の外に來て、こと/\と羽目を敲く音のするに、誰れだえ、もう寢て仕舞つたから明日來てお呉れと嘘を言へば、寢たつて宜いやね、起きて明けてお呉んなさい、傘屋の吉だ …
わかれ道(旧字旧仮名)
読書目安時間:約14分
お京さん居ますかと窓の戸の外に來て、こと/\と羽目を敲く音のするに、誰れだえ、もう寐て仕舞つたから明日來てお呉れと嘘を言へば、寐たつて宜いやね、起きて明けてお呉んなさい、傘屋の吉だ …
読書目安時間:約14分
お京さん居ますかと窓の戸の外に來て、こと/\と羽目を敲く音のするに、誰れだえ、もう寐て仕舞つたから明日來てお呉れと嘘を言へば、寐たつて宜いやね、起きて明けてお呉んなさい、傘屋の吉だ …
わかれ道(新字旧仮名)
読書目安時間:約14分
お京さん居ますかと窓の戸の外に来て、ことことと羽目を敲く音のするに、誰れだえ、もう寐てしまつたから明日来ておくれと嘘を言へば、寐たつて宜いやね、起きて明けておくんなさい、傘屋の吉だ …
読書目安時間:約14分
お京さん居ますかと窓の戸の外に来て、ことことと羽目を敲く音のするに、誰れだえ、もう寐てしまつたから明日来ておくれと嘘を言へば、寐たつて宜いやね、起きて明けておくんなさい、傘屋の吉だ …
われから(旧字旧仮名)
読書目安時間:約45分
霜夜ふけたる枕もとに吹くと無き風つま戸の隙より入りて障子の紙のかさこそと音するも哀れに淋しき旦那樣の御留守、寢間の時計の十二を打つまで奧方はいかにするとも睡る事の無くて幾そ度の寢が …
読書目安時間:約45分
霜夜ふけたる枕もとに吹くと無き風つま戸の隙より入りて障子の紙のかさこそと音するも哀れに淋しき旦那樣の御留守、寢間の時計の十二を打つまで奧方はいかにするとも睡る事の無くて幾そ度の寢が …
“樋口一葉”について
樋口 一葉(ひぐち いちよう{歴史的仮名遣では、ひぐち いちえふ}、1872年5月2日(明治5年3月25日)- 1896年(明治29年)11月23日)は、日本の小説家。東京生まれ。戸籍名は「奈津」だが、本人は「夏子」「夏」「なつ」と名乗ったり自署したりすることが多かった。
中島歌子に和歌や古典文学を、半井桃水に小説を学んだ。生活に苦しみながら、『たけくらべ』『にごりえ』『十三夜』といった秀作を発表。文壇から絶賛され、わずか1年半でこれらの作品を送り出した後、24歳で肺結核により夭逝した。没後に発表された『一葉日記』も高い評価を受けている。
(出典:Wikipedia)
中島歌子に和歌や古典文学を、半井桃水に小説を学んだ。生活に苦しみながら、『たけくらべ』『にごりえ』『十三夜』といった秀作を発表。文壇から絶賛され、わずか1年半でこれらの作品を送り出した後、24歳で肺結核により夭逝した。没後に発表された『一葉日記』も高い評価を受けている。
(出典:Wikipedia)
“樋口一葉”と年代が近い著者
きょうが誕生日(4月11日)
穂積重遠(1883年)
リチャード・オースティン・フリーマン(1862年)
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
箕作秋坪(生誕200年)