犬田卯
1891.08.23 〜 1957.07.21
“犬田卯”に特徴的な語句
零
著者としての作品一覧
一老人(新字新仮名)
読書目安時間:約7分
「諸君!我輩は……」 突然、悲憤の叫びを上げたのである。 ちょうど甥が出征するという日で、朝から近所の人達が集まり、私もそのささやかな酒宴の席に連っていた。 障子の隙間から覗いた一 …
読書目安時間:約7分
「諸君!我輩は……」 突然、悲憤の叫びを上げたのである。 ちょうど甥が出征するという日で、朝から近所の人達が集まり、私もそのささやかな酒宴の席に連っていた。 障子の隙間から覗いた一 …
おびとき(新字新仮名)
読書目安時間:約6分
「いつまで足腰のたたねえ達磨様みてえに、そうしてぷかりぷかり煙草ばかりふかしているんだか。」早口に、一気にまくしたてる女房のお島であった。「何とかしなけりゃ、はアすぐにお昼になっち …
読書目安時間:約6分
「いつまで足腰のたたねえ達磨様みてえに、そうしてぷかりぷかり煙草ばかりふかしているんだか。」早口に、一気にまくしたてる女房のお島であった。「何とかしなけりゃ、はアすぐにお昼になっち …
錦紗(新字新仮名)
読書目安時間:約23分
村はずれを国道へ曲ったとき、銀色に塗ったバスが後方から疾走して来るのが見えたが、お通はふと気をかえて、それには乗らぬことに決心した。たった十銭の賃銭ではあったが、歩いて行ったとて一 …
読書目安時間:約23分
村はずれを国道へ曲ったとき、銀色に塗ったバスが後方から疾走して来るのが見えたが、お通はふと気をかえて、それには乗らぬことに決心した。たった十銭の賃銭ではあったが、歩いて行ったとて一 …
競馬(新字新仮名)
読書目安時間:約9分
行って来るぜ……なんて大っぴらに出かけるには、彼はあまりに女房に気兼ねし過ぎていた。それでなくてさえ昨今とがり切っている彼女の神経は、競馬があると聞いただけでもう警戒の眼を光らして …
読書目安時間:約9分
行って来るぜ……なんて大っぴらに出かけるには、彼はあまりに女房に気兼ねし過ぎていた。それでなくてさえ昨今とがり切っている彼女の神経は、競馬があると聞いただけでもう警戒の眼を光らして …
荒蕪地(新字新仮名)
読書目安時間:約24分
「……アレは、つまり、言ってみれば、コウいうわけあいがあるンで……」 戦地から来た忰の手紙に、思いきって、いままで忰へ話さずにいたことを余儀なく書き送ろうと、こたつ櫓の上に板片を載 …
読書目安時間:約24分
「……アレは、つまり、言ってみれば、コウいうわけあいがあるンで……」 戦地から来た忰の手紙に、思いきって、いままで忰へ話さずにいたことを余儀なく書き送ろうと、こたつ櫓の上に板片を載 …
瘤(新字新仮名)
読書目安時間:約41分
中地村長が胃癌という余りありがたくもない病気で亡くなったあと、二年間村長は置かぬという理由で、同村長の生前の功労に報いる意味の金一千円也の香料を村から贈った直後——まだやっとそれか …
読書目安時間:約41分
中地村長が胃癌という余りありがたくもない病気で亡くなったあと、二年間村長は置かぬという理由で、同村長の生前の功労に報いる意味の金一千円也の香料を村から贈った直後——まだやっとそれか …
米(新字新仮名)
読書目安時間:約45分
三間竿の重い方の鋤簾を持って行かなければならぬ破目になって、勝は担いでみたが、よろよろとよろめいた。小さい右肩いっぱいに太い竿がどっしりと喰いこんで来て、肩胛骨のあたりがぽきぽきと …
読書目安時間:約45分
三間竿の重い方の鋤簾を持って行かなければならぬ破目になって、勝は担いでみたが、よろよろとよろめいた。小さい右肩いっぱいに太い竿がどっしりと喰いこんで来て、肩胛骨のあたりがぽきぽきと …
沼畔小話集(新字新仮名)
読書目安時間:約35分
伊田見男爵 伊田見男爵と名乗る優男が、村の一小学教師をたずねて、この牛久沼畔へ出現ましました。 男爵令嗣は「男爵」と単純に呼ばれることをなぜか非常によろこばれたということであるから …
読書目安時間:約35分
伊田見男爵 伊田見男爵と名乗る優男が、村の一小学教師をたずねて、この牛久沼畔へ出現ましました。 男爵令嗣は「男爵」と単純に呼ばれることをなぜか非常によろこばれたということであるから …
橋の上(新字新仮名)
読書目安時間:約12分
「渡れ圭太!」 「早く渡るんだ、臆病奴!」 K川に架けられた長い橋——半ば朽ちてぐらぐらするその欄干を、圭太は渡らせられようとしていた。—— 橋は百メートルは優にあった。荷馬車やト …
読書目安時間:約12分
「渡れ圭太!」 「早く渡るんだ、臆病奴!」 K川に架けられた長い橋——半ば朽ちてぐらぐらするその欄干を、圭太は渡らせられようとしていた。—— 橋は百メートルは優にあった。荷馬車やト …
“犬田卯”について
犬田 卯(いぬた しげる、1891年(明治24年)8月23日 - 1957年(昭和32年)7月21日)は、日本の小説家、農民運動家。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)
“犬田卯”と年代が近い著者
きょうが誕生日(12月11日)
きょうが命日(12月11日)
長岡半太郎(1950年)
今月で生誕X十年
ラデャード・キプリング(生誕160年)
ライネル・マリア・リルケ(生誕150年)
野口米次郎(生誕150年)
瀬沼夏葉(生誕150年)
相馬泰三(生誕140年)
山中峯太郎(生誕140年)
観世左近 二十四世(生誕130年)
平山千代子(生誕100年)
今月で没後X十年
アウグスト・プラーテン(没後190年)
フィオナ・マクラウド(没後120年)
徳永保之助(没後100年)
エドワード・シルヴェスター・モース(没後100年)
寺田寅彦(没後90年)
生田葵山(没後80年)
百田宗治(没後70年)
安井曽太郎(没後70年)
米川正夫(没後60年)
今年で生誕X百年
平山千代子(生誕100年)
今年で没後X百年
大町桂月(没後100年)
富ノ沢麟太郎(没後100年)
細井和喜蔵(没後100年)
木下利玄(没後100年)
富永太郎(没後100年)
エリザベス、アンナ・ゴルドン(没後100年)
徳永保之助(没後100年)
後藤謙太郎(没後100年)
エドワード・シルヴェスター・モース(没後100年)