“零”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こぼ61.8%
ゼロ19.3%
れい7.5%
4.3%
ぜろ2.5%
1.4%
おと1.1%
しずく1.1%
レイ0.7%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
別なでいふとだ。だから母夫人の腹に、腹の違ツたか弟が出来てゐたならば勝見家に取ツて彼は無用長物であツたのだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
〇・〇〇……といくら小さい数になってもよいが、それはであってはならない。零を考えると、別の議論になってしまうからでる。
小林秀雄と美 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
たとい一害あるとともに一利ありとするも、差し引き上になるわけなれば、むしろ、かかる判断はなき方がよいということになる。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
始めは木の間をめた霧の間から、時折八ヶ岳の頂上が望まれたが、下るに従って霧は大粒となり、梢から露が雨のようにちて来る。
細君といふのは三十五六歳の顏容子も先づ人並の方であらうが、至つて表情に乏しい、乏しいといふより殆んどに近いほど虚心した風をして居るのである。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
しきを見つ。沙本より、暴雨り來て、に吾が面をしつ。また錦色の小蛇、我が頸にはりつ。
その中からみ出した小型の注射器に蒸溜水を七分目ほど入れて、箱の片隅の小さな薬瓶の中の白い粉を、薬包紙の上にすと
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
けってる翼のように広がった橅の枝からは雪解けのが落ちていた。牧場をうている白いマントを通して、柔らかい緑色の草の細芽がすでにえ出していた。
「下等な隠し芸は良いな。俺もチョイチョイその隠し芸を試みるが、成功率はコンマの三パーセント位かな、いまだに独り身なのはその為だ」
笑う悪魔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
中での若いが愚痴をぼすようにこう云った。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)