“方”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かた46.3%
ほう26.0%
がた9.2%
はう8.7%
ぽう2.4%
あた2.2%
まさ1.2%
ぱう1.0%
0.6%
0.4%
(他:31)2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“方”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸100.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)62.6%
文学 > 日本文学 > 戯曲24.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
水色の手巾ハンケチを、はらりとなまめかしく口にくわえた時、肩越に、振仰いで、ちょいと廻廊のかたを見上げた。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「もう、駄目でございます。むだでございます。走るのは、やめて下さい。もう、あのかたをお助けになることは出来ません。」
走れメロス (新字新仮名) / 太宰治(著)
頭部あたまほうにもモー一ぽんえますが、それは通例つうれいまえのよりもよほどほそいようで……。
するともなく、ひどいしけになって、ふねはずんずんかわくだってうみほうながされました。
一寸法師 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
あなたがたはこの御陵ごりようへは參拜さんぱいしたことがありませうが、あゝいふふう出來できてをつたのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
いよいよ二十一にちのおこもりをすませたがたに、若者わかものはうとうとしながら、ゆめました。
一本のわら (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
と、をつとは四五けんむかうにつてゐる子供こどもはういろどりしたゴムまりげた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
かあさまのお洗濯せんたくするはうつてますと、そこにもたけてゐました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
そして、みちうえがもうわからなくなってしまい、一ぽうにはがまったくれてしまったのであります。
百姓の夢 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、うつかり口を滑らすと、領事は苦味丁幾クミチンキを飲んだやうに苦い顔をして、ぽうを向いた。そして、
北村君は石坂昌孝氏の娘にあたる、みな子さんをめとって、二十五歳(?)の時には早や愛児のふさ子さんが生れて居た。
北村透谷の短き一生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それなら二葉亭は旧人として小説を書くにあたっても天下国家を揮廻ふりまわしそうなもんだが、芸術となるとそうでない。
二葉亭追録 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
之を喩へば熟眠、夢まさに酣なるのとき、面にザブリと冷水を注がれたるが如く、殺風景とも苦痛とも形容の詞ある可らず。
人生の楽事 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
蘭軒は既に云つた如くに、文化八年の頃より混外こんげと音信を通じてゐて、此年十三年の秋まさに纔に王子金輪寺を訪うたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ヌエは三ぱうの壁に書棚を掛けて、其れをクラシツクと現代大家たいかの作と自分と同じ程の青年作家の物とに区別して居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
なほまたぱうからかんがへると、投機思惑とうきおもわく圓貨ゑんくわむかつておこなはるれば
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
『あの金は、わずかの物に相違あるめえが、僅の物を返せというのに、何をぎょッとしているのだ。よこせ、此っへ!』
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そう云って、底気味のわるい眼で――から先に刀のさびにするか――と舌なめずりして見較べるように、
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その後、二人ともが知れなくなり、流すのは惜しいと言うので、僕が妻のためにこれを出してやった。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
そうすると、王女はこっそりどこかへげてしまって、それなりがわからなくなりました。
黄金鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
「モ、モ、モシ、……シタカタ。……オタスクダサアイ。……ガチギレソーダ。……アア……チル、……チル……」
故殿のおほん服の頃、六月三十日の御祓へといふ事に、いでさせ給ふべきを、シキの御曹司は、カタあしとて、官のつかさの朝所アイタンドコロに渡らせ給へり。
ソレカラ ツギツギニ ツボミタチハ ウヘノ ハウカラ シタノ ハウヘ ヒライテ イキマシタ。
ウマヤノ ソバノ ナタネ (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
其より外には、ハウもつかなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
五日いつかの朝、僕の家にきたる。いまだ孫娘のを知らずといふ。意気な平生のお師匠ししやうさんとは思はれぬほど憔悴せうすゐし居たり。
大空を通ふまぼろし夢にだに見えこぬたまの行く尋ねよ
源氏物語:42 まぼろし (新字新仮名) / 紫式部(著)
そういう時、最初の看護婦は、――その女は二日ほどいたが堪えられずに帰ってしまった――後を向いて泣出し、二度目の看護婦は不貞腐ふてくされてを向いていた。
斗南先生 (新字新仮名) / 中島敦(著)
たとえば、ひばりも、あまり美しい鳥ではありませんが、よだかよりは、ずっと上だと思っていましたので、夕方など、よだかにあうと、さもさもいやそうに、しんねりと目をつぶりながら、首をそっへ向けるのでした。
よだかの星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
當時わが目にとまりしは、けたなる形に作りたる圓柱の廊なりき。
石の帯というは、黒漆のなめしがわの帯の背部の飾りを、石で造ったものをいうので、衣冠束帯の当時の朝服の帯であり、位階によりて定制があり、紀伊石帯、出雲石帯等があれば、石の形にもけたなのもあれば丸なのもある。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
今夜こんやこれからすぐてき本営ほんえい高松殿たかまつどのにおしよせて、三ぼうから火をつけててた上、かってくるてきを一ぽうけてはげしくてることにいたしましょう。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
遠慮ゑんりよ女房等にようばうらにおしなはなしをされるのはいたづらに哀愁あいしうもよほすにぎないのであるが、またぼうにははなしをしてもらひたいやうな心持こゝろもちもしてならぬことがあつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この人藥のみちを深く知れり。
子路率爾そつじとしてこたえて曰く、千乗の国大国の間にはさまりて加うるに師旅しりょを以てしかさぬるに饑饉ききんを以てせんとき、ゆうこれをおさめば、三年に及ばんころ、勇ありみちを知らしめん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
鈎をおろすにりて、大事とること総て此の如くなれば、一旦懸りたる魚は、必ず挙げざる無く、大利根の王と推称せらるるもことわりなり。
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)
而して是れ現世このよに於て在るべき事でないことは明瞭あきらかである、基督教会が其伝道に由て「諸の人」に神の救を示すべしとは望んで益なき事である、而かも神は福音を以て人をさばき給うにあたり
異邦人に由て異邦人のために著わされし路加伝も亦イエスの言行を伝うるにあたりて来世を背景として述ぶるに於て少しも馬太伝に譲らないのである、医学者ルカに由て著わされし路加伝も亦他の福音書同様著るしく奇蹟的であって又来世的であるのである
美くしさと云うものはどんな物にでもひそんで居る、その表面には出て居ないながらも尊い美くしさをさとく感じる事の出来ないのは一生のちには半分位損をする。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
それを藝術げいじゆつちから自然しぜんくわさうとするのが大體だい/\方針はうしんらしい。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
みだれる雲――疾風はやての叫び――宵闇よいやみほど暗かった。時々、青白くひらめく稲妻がひとみを射、耳には、おどろおどろ、遠い雷鳴かみなりがきこえてきた。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
支倉の奴は木で鼻をくゝったような挨拶をしやがったが、おかみさんが分ったひとでねえ、病気の方は医者にかけて治療させると云う事になって姪の奴は一先ず世話した人の宅へ引取って、それから病院に通わせると云う事になったのです
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
つめたくつて本當ほんと晴々せえ/\とえゝみづぢやねえか、井戸ゐどてえに柄杓ひしやくすやうなんぢや、ぼか/\ぬるまつたくつて」おつたは獨語ひとりごとをいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
由て今左に同氏の説を紹介するが、これは今からさに百二十一年前の文政四年〔一八二一〕に出版と成った同氏著の『槻の落葉信濃漫録』に載っている文章である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
〔補〕今からさに六十二年前の明治十四年十二月に、東京大学の松村任三先生が「神樹果して日本に生ずるや」と題する一文を当時の『郵便報知新聞』に掲げて大いに気焔を揚げられた事があった。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
マガレルハ牛ノカシラトシ、ソウナルハ牛ノ脚トシ、横ナルハ牛ノクビトシ、転ズルハ牛ノ背トシ、ホウナルハ牛ノ腹トシ、立テルハ牛ノツノトシ、オウ(胸ノ綱)シュウ(尾ノ綱)備ワリ、軸、双、エン(ながえ)ヲ仰グ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
是に其言を怪しと思おして、其マサに御子産み給うを窃伺カキマミ給えば、八尋和邇ヤヒロワニになりて、葡匐委蛇ハイモコヨイき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)