“ほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
11.2%
10.0%
8.3%
8.1%
5.5%
5.1%
4.7%
4.2%
3.8%
3.6%
(他:845)35.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕は毎晩のように鉱石の上を針でさぐりながら、銚子局の出す報時信号タイム・シグナルのリズムにれたものです。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
「とろけてしまうなんて、まるでれたようで意気ですこと。おやっちゃん、あたくしゃ葡萄酒ぶどうしゅでのみましたよ。」
それ程信用してないものならば、信用しない人間のところへ寄るなんていふことは間違ひのもとであることでめた話ではない。
椎の若葉 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
世が世なら、善三郎は無礼な外夷がいいを打ち懲らしたものとして、むしろおめにも預かるべき武士だと言うものがある。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
八太郎の家はもう犬で一杯で、わんわん、くんくん、えたり鳴いたり、喧嘩けんくわしたりふざけたり、大変な騒ぎでした。
犬の八公 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
犬が一匹え出したのをきつかけに沢山の犬がえ出して、やがて一団ひとかたまりになつて、激しい争ひを初めました。
犬の八公 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
ベデカア氏は月夜げつやの光景をめたが、この下で折柄をりから時雨しぐれに立濡れた僕の感じも悪くなかつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
などと、誹謗ひぼうするともつかず、めるともつかず、その顔色にも何か出すまいとするものを抑えていうのが常であった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同時に胃嚢いぶくろが運動を停止して、雨に逢った鹿皮を天日てんぴし堅めたように腹の中が窮窟きゅうくつになる。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
水に近くらめいた、揖斐川の流れのすそは、うしおめた霧白く、月にもとまを伏せ、みの
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
王のえるように怒る声がして、細君をひッつかんで出ていくようであったが、続いてどぶんと物の水に落ちる音が聞えて来た。
庚娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
かのビンドラバンの大林の獣王なる幾千の大獅子の奮迅ふんじんしてゆる声もかくやあらんかと思わるるばかりであります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
今のまゝの顔だちでよいから、表情と肉附にくづき生生いきいきとした活動の美を備へた女がえてしい。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
「おあがり」とかれは言った。「リーズが持って行ったのは、やさしい心でしたのだからね。もっとしければまだあるよ」
むかしでも画をめるのに、「美くしい」といってほめる人より、「実物の通り」といってほめる人が多かったに違いない。
ありがたや、ハレルヤとぞ涙ながしてりませば、雀もともに、ハレルヤ、ハレルヤと眼を上げ涙ながして御空を仰ぐ。
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
また、さばの背のように青ぐろい鎌の刃渡りには、宍戸ししど八重垣流とってある文字もあざやかに読まれるのだった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから得體の知れない髯文字ひげもじがベタ一面につてあつたのを、暢氣のんきなガラツ八は、自分の煙草入れに附けて
元來がんらいうま日本につぽん石器時代せつきじだい貝塚かひづかからそのほねされるので
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ちょうどそのころ沙車さしゃの町はずれのすなの中から、古い沙車大寺のあとがり出されたとのことでございました。
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ちらりとふりかえって、呑みかけていた盃を、うまそうにぐびぐびと呑みすと、しずかに益次郎は、かたわらの刀を引きよせた。
流行暗殺節 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
そうだ、そうしてバルブレンのおっかあがさざ波を立てている小川へ出て、いまあらったばかりのぬのを外へしている。
そして、ホテルの料理番は私のっぺたを一さじ喰べて見て、「おや、これは上出来だ」などと申すことでございましょう。
玉ちやんはつぺたをおとうさんの胸に押し附けて、目を半分いておとうさんを見て、すう/\と息をしてゐる。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
政府はまず人の頭痛の種を蒔く教員をったらかしたが、あとではあっても無くてもいいような役人どもをったらかした。
端午節 (新字新仮名) / 魯迅(著)
鍛冶倉はお豊をっておいて、そこに投げ出してあった細引ほそびきを拾い取ると片手に持って、金蔵を膝の下に組み敷く。
そのほか賀知章がちしょうの画を見たことがあるが、それも尋常じんじょうでないといふことで不折ふせつめて居つた。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「なにをいうぞ。お甲などという女を討ったところで、故郷くこの衆が、めもせぬし、家名の面目も立ちはせぬがな」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
海水浴場案内のビラが、いまは寒気にビラビラしていて、駅の前を行く女達の薄着のすそのようにふくれ上っていた。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
一挺の櫓と一枚か二枚ので、自由自在に三十六なだを突破しながら、「絶海遥かにめぐる赤間関」と来る。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ちょうど、おかしたは、むぎばたけでした。ふさふさしたが、かぜのために、波打なみうっていました。
戦争はぼくをおとなにした (新字新仮名) / 小川未明(著)
あきのへにらふ朝霞あさがすみいづへのかたこひやまむ 〔巻二・八八〕 磐姫皇后
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
聞いた刹那に彼は、ツとしたのである……ヒロソフアとNが云つたのに無性な羞恥と反感を覚えて顔を赤くしたのであつた。
山を越えて (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
初めて煙草たばこに火をつけるものもあれば、耳語を交わすものもあり、何かしらっとした空気が座には感じられました。が、
棚田裁判長の怪死 (新字新仮名) / 橘外男(著)
今度は黒雲のはじを踏み鳴らして「肉をくらえ」と神がさけぶと「肉を食え! 肉を食え!」と犬共も一度にえ立てる。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そしてをまっかにして「へろれって、へろれって、けろれって、へろれって。」なんて途方とほうもない声でえはじめました。
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
かれふゆになつてまたおこりかけた僂痲質斯レウマチスおそれてきはめてそろ/\とはこんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
へして、木蔭をぐるに、灯火ともしびのかげれて、人の夜涼やれうかたるあり。
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
そうしてそれを敬太郎の手から受取って、「へえ、へびの頭だね。なかなかうまってある。買ったんですか」と聞いた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
仕上げをするのを、ケズリ師といって、これはまだ未熟の職人の仕事で「り」をするようにならなければ、仏師の資格はないのです。
光景は拿破里ナポリに似たれど、ヱズヰオの山の黒烟を吐けるなく、又カプリの島の港口によこたはれるなし。
お政は昇のこころを見抜いてい、昇もまたお政の意を見抜いている※しかも互に見抜れているとぼ心附いている。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
単に傾きつつある西日というよりも、藪のがこれを隔てるという方が、景色の上に或まとまりを作ることになるからである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
が、今はこの気味の悪い藪も狸などはどこかへい払ったように、日の光のんだ風の中に黄ばんだ竹のをそよがせている。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
とたんに、かれの白足袋たびが、そばに置いた手雪洞てぼんぼりを踏みつけ、一道のかげが天井へれたかと思うと、
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
屋根裏からは何の物音も聞えて来ないが、梯子段の上り口にかげがゆらめいているのを見れば、人がいることは確かである。
こぶしむねつていのるかとおもへば、すぐゆびあな穿つたりしてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
こぶしむねっていのるかとおもえば、すぐゆびあな穿ったりしている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
カミンも赤あかと火を動かしていれば、そのまたかげも桃花心木マホガニイのテエブルや椅子いすうつっていた。
彼 第二 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
孤燈ことうかげうすひかりとほげて、おぼろなるむねにてりかへすやうなるもうらさびしく
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なつめの花の咲くところ、光は強く、は青し。棗のもとに啼くかはづ、蛙と呼ばひれ遊ぶ。棗よそよげ、青空に。
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
彼の言は、孔明の心を、てのひらにのせて解説するようだった。英雄、英雄を知るものかと、張〓は聞きれていた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「コラ失敗しもうた。検事さんから、大きなお眼玉ものやがな。下から突きあげんと、あのままっといたらよかったのになア」
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「夜も昼も、読書に没頭しておる様子。多少、気鬱きうつもあろうが、若い頃には、わしにも覚えがある。ッとけ、抛ッとけ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「辻の篝屋かがりやにかかるたび、辻立ちの武者どもが、お車の内をさし覗いたり、私へも、さまざま、嫌がらせなど、ざきまいた」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「吾々を、眼も耳もない木偶でくと思いおるのか。――今、たしかにこの二階で、大声で唄をざいていた奴がいる」
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今、渡舟わたしを下りた人々だの往来の者は、彼の赤い顔へ、英雄を仰ぐような眼をみはって、がやがやとめていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とはわらわなかった。むしろわしの自慢以上に、たたえてくれた。世辞でなく、穴馬の町民や土民は皆、光秀様に心服していた。
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おつぎのしろ手拭てぬぐひ段々だん/\むぎかくれると與吉よきちねえようとぶ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれはたけたなりは一ぽんらないでまゝ駐在所ちうざいしよけつけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)