“剥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
は51.0%
む36.7%
はが3.5%
ぱ1.6%
めく0.9%
め0.8%
ぺ0.6%
はぎ0.5%
はぐ0.5%
ぱが0.4%
そ0.3%
はげ0.3%
ハ0.3%
と0.2%
ぺが0.2%
むか0.2%
むき0.2%
ぬ0.2%
むい0.2%
むく0.2%
むけ0.2%
むし0.2%
お0.1%
く0.1%
さ0.1%
ぬい0.1%
はい0.1%
はく0.1%
ぱご0.1%
へが0.1%
ぺえ0.1%
も0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此(こ)の一歩(ぶ)に身(み)のかはを剥(は)がれたために可惜(をし)や、お春(はる)と云(い)ふ其(そ)の娘(むすめ)は繼母(まゝはゝ)のために手酷(てひど)き折檻(せつかん)を受(う)けて、身投(みな)げをしたが、其(それ)も後(のち)の事(こと)。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
お栄はそんなことを胸に浮べながら独りで部屋を片附け、それから勝手の方へ行つて笊(ざる)の中に入れてあつた馬鈴薯(じやがいも)の皮を剥(む)き始めた。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
皮肉の拷問 その拷問の仕方は、まず割竹を指の肉と爪の間に刺し込んで爪を剥(はが)して、そうしてまた肉と皮との間へ割竹を刺すのです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
「行者の額(ひたい)の膏薬(こうやく)は、どうもわざとな面霞(つらがすみ)か、金印(いれずみ)隠しによくやる手かも知れません。ひとつ、引ッ剥(ぱ)がして見て下さらんか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
無論一体に疵(きず)だらけで処々(ところどころ)鉛筆の落書の痕(あと)を留(とど)めて、腰張の新聞紙の剥(めく)れた蔭から隠した大疵(おおきず)が窃(そっ)と面(かお)を出している。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
が自分の傍からこの精霊を退散させる力が自分にないと同様に、この覆い物を引(ひ)き剥(め)くるだけの力がどうしても彼にはなかった。
そのべとべとになった蒲団も、今はこの人たちの手に引つ剥(ぺ)がされて、襤褸屑(ぼろくず)のなかへ突っ込まれることになった。
黴 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
屠殺場の皮剥(はぎ)のようなえぐい顔をした私服の憲兵がブラリとクラブへやってきて、もっともらしい顔で花壇の間を歩きまわっていたが
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
旦那は欝金木綿(うこんもめん)の風呂敷を、ちょっと剥(はぐ)って見て、これを着て行くのかい、これよりか、この間の方がお前には似合うよと云った。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
手代の徳次はさう言つて、鑿(のみ)と金槌(かなづち)で引つ剥(ぱが)すやうにして開けた、二枚目の雨戸と敷居の傷などを見せて居ります。
このほど大王何処(いずく)よりか、照射(ともし)といへる女鹿(めじか)を連れ給ひ、そが容色に溺(おぼ)れたまへば、われ曹(ら)が寵(ちょう)は日々に剥(そ)がれて、私(ひそ)かに恨めしく思ひしなり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
しかし万国博覧会も例の日本人の空景気(からげいき)で金がない処からおじゃんになり、従って鮫ヶ橋も今日なお取払われず、西念寺(さいねんじ)の急な坂下に依然として剥(はげ)ちょろのブリキ屋根を並べている。
玉(タマ)のたぐひにて、五色(ゴシキ)のひかりあり。深山(オクヤマ)の石(イシ)の間(アヒダ)にいでくるものにて、紙(カミ)をかさねたるごとくかさなりあひて、剥(ハ)げば、よくはがれて、うすく、紙(カミ)のやうになれども、火(ヒ)にいれてもやけず。
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
權「先刻(さっき)箱の棧が剥(と)れたから、どうか繕(つくろ)ってくんろてえから、糊をもって私(わし)が繕ろうと思って、皿の傍へ参(めえ)ったのが事の始まりでごぜえます」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
モット取返しの附かない処で、鼻柱を引っ剥(ぺが)しておけばよかった。アンナ卑怯な奴が博士になったら何をするかわからない。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
櫻(さくら)の皮(かは)を剥(むか)されては大變(たいへん)と、兒童(こども)は早速(さつそく)親父(おやぢ)の言(い)ふ通(とほ)りになつて其(その)翌日(よくじつ)から平常(いつも)の如(ごと)く學校(がくかう)へ行(ゆ)く風(ふう)で家(うち)を出(で)た。けれども決(けつ)して學校(がくかう)には行(い)かない。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
剥(むき)出して九助を發打(はつた)と睨付(ねめつけ)コリヤ/\其方は只今御重役の一言にのさばり若や命も助るかと未練(みれん)にも今となりて諄言(よまひごと)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
英落点々白芙蓉、紅も白粉も剥(ぬ)ぎすてた雅びて凛々しい男姿は又一段と立ち勝って見えた。
稚子法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
鯛(たい)は無(なく)とも玉味噌(たまみそ)の豆腐汁、心協(あ)う同志(どし)安らかに団坐(まどい)して食う甘(うま)さ、或(あるい)は山茶(やまちゃ)も一時(いっとき)の出花(でばな)に、長き夜の徒然(つれづれ)を慰めて囲い栗(ぐり)の、皮剥(むい)てやる一顆(いっか)のなさけ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
実はあの会議が済んだあとでよつぽど仲直りをしやうかと思つて、一こと二こと話しかけて見たが、野郎返事もしないで、まだ眼を剥(むく)つて見せたから、此方(こつち)も腹が立つて其儘にして置いた。
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
北国(ほっこく)の暗い空も、一皮剥(むけ)たように明るくなった。春雨がシトシトと降る時節となった。海棠(かいどう)の花は艶(つやっ)ぽく綻(ほころ)び、八重桜の蕾(つぼみ)も柔かに朱を差す。
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
梅の枝に大きい掻き剥(むし)りの傷があるから、見て置くが宜い、お作の手がひどく荒れて居たのは、その細工のためだ
私は義兄に見舞を云おうと思って隣室へ行くと、壁の剥(お)ち、柱の歪んだ部屋の片隅(かたすみ)に小さな蚊帳が吊(つ)られて、そこに彼は寝ていた。
廃墟から (新字新仮名) / 原民喜(著)
祠と云ってもその祠は巨大なサイプレスの幹を剥(く)り抜き、僅に人工を加えたもので、一見自然木と変りが無いが、併し正面の扉を開けると、その向うに人間なら五六人を入れる
それが桶屋(おけや)とか杉の皮を剥(さ)く者とかと対談している際に、不意に手がすべって杉の皮なり竹の輪の端が強く相手を打つと、人間という者は思わぬことをするから油断がならぬといって
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
歯の根も合わぬほどなるも、風雨の中を縦横奔走して、指揮監督し、或(あ)る時は自ら鍬(くわ)を揮(ふる)い、または自ら衣(い)を剥(ぬい)で人夫に与え、力(つと)めて平気の顔色(がんしょく)を粧い居(い)たりしも、予も均(ひと)しく人間なれば
一人は、今は小使を志願しても間に合わない、慢性の政治狂と、三個(さんにん)を、紳士、旦那、博士に仕立てて、さくら、というものに使って、鴨を剥(はい)いで、骨までたたこうという企謀(たくらみ)です。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かくのごとくなれば自然に商法に熟し、その利を得ること分明なり。内地もまた自然と彼らが奸を剥(はく)し公平の交易に帰すべし。これらもっとも大事件に関すればすみやかに議定あらんことを欲す。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
殊に高価(たかね)の貨物(しろもの)を提げてるという事をチラリと聞いたから、間が宜くば暗い処へ引摺込み、残らず引ッ剥(ぱご)うという護摩の灰の二人で、誠に悪い奴でございます。
一皮ずつ剥(へが)して行くように妻のお銀を理解することは、笹村にとって一種の惨酷な興味であると同時に、苦痛でもあった。
黴 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
何んもはあねえくなるまで、さっさとひっ剥(ぺえ)だらええでねえけ、小面倒臭せえ。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
彼はときどき腮(あご)をあけては、舌で、自分の呼吸で濕つた草を剥(も)ぎ取る。そして一度、彼は自分の足を知らずに食べてしまふ。——そしてこの怪物くらゐ、僕になつかしく思はれるものはなかつたのだ。
不器用な天使 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)