“此”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
この35.6%
33.6%
これ12.1%
かく7.6%
ここ3.7%
こゝ3.2%
1.6%
0.4%
くら0.2%
こん0.2%
コヽニ0.2%
コノ0.1%
コレ0.1%
かう0.1%
かくの0.1%
0.1%
こゝに0.1%
0.1%
0.1%
たぐ0.1%
たぐひ0.1%
ココ0.1%
コヲ0.1%
コヽ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はヽさまとならではおにもかじ、觀音かんのんさまのおまゐりもいやよ、芝居しばゐ花見はなみはヽさましよならではとこの一トもとのかげにくれて
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
国家統治ノ大権ハ朕カこれを祖宗ニケテ之ヲ子孫伝フル所ナリ朕及朕カ子孫ハ将来ノ憲法ノ条章じょうしょうしたがヒ之ヲ行フコトヲあやまラサルヘシ
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
やまおきならんでうかこれも無用なる御台場おだいば相俟あひまつて、いかにも過去すぎさつた時代の遺物らしく放棄された悲しいおもむきを示してゐる。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
旅をして身心共に疲れ果てゝ猶ほ其身は車上に揺られ、縁もゆかりもない地方を行く時は往々にしてかくの如き心境に陥るものである。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
私の家と同じようにムリオの家はここ西班牙スペインではもっとも古い家柄であって、長い並木の行き詰まりに十七世紀風の唐門が、いかにも優雅に建っている。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
翌朝よくてうセルゲイ、セルゲヰチはこゝて、熱心ねつしんに十字架じかむかつて祈祷きたうさゝげ、自分等じぶんらさき院長ゐんちやうたりしひとはしたのでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ことに歌麿板画のいひあらわしがたき色調をいひ現すにくの如き幽婉ゆうえんの文辞を以てしたるもの実に文豪ゴンクウルをいて他に求むべくもあらず。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
蘆花ロカ叢裡ソウリペンノ舟、俊傑ニワカノ地ニ遊ブ——口にして何べんも読んではみるが、謎は謎で、思い当ってくるふしもない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
レリーチェとツルビアの間のいとあらびいとすたれしこみちといふとも、これにくらぶれば、ゆるやかにして登り易き梯子はしごの如し 四九—五一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
八五郎は聞て然共々々さうとも/\奴等きやつら邪魔じやまをして見ろ後で何樣どのやう意恨いこんかへされるも知れずこんの惡ひ日にはまたどんな惡ひ奴が來るか計られねば早く見世を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
而後特以書訂スル者有コヽニ、今茲乙未、遠シテ其所著北越雪譜ナル者六巻、併スルニ校訂、時方盛夏炎威如
コノ為来シキタりを何時となく、女たちのハナすのを聞いて、姫が、女のギヤウとして、この野遊びをする気になられたのだ、と思つたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ほんの苗木ぢやつたカヘが、コレほどの森になつたものな。コハかつたぞよ。此墓のみタマが、河内安宿部アスカベから石ちに来て居た男に、いた時はなう。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
千島ちしま事抔ことなどうはさしあへるを耳にしては、それあれかうと話してきかせたく鼻はうごめきぬ、洋杖ステツキにて足をかれし其人そのひとにまで、此方こなたよりゑみを作りて会釈ゑしやくしたり、何処いづくとさしてあゆみたるにあらず
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
三の瀬村のこうに十囲許ゐきよの樟木あり。中空朽くうきうの処六七畳席をくべし。九州地方大樟たいしやう尤多しといへどもかくのごときは未見いまだみず。江戸を発して已来道中第一の大木なり。三里薗木そのき駅(一に彼杵そのきと書)なり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
解禁後かいきんご爲替相場かはせさうばは四十九ドルぶんの一かあるひは四十九ドルぶんの三であらうから、これにらぶれば一わりさがつて
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
インドに云う旃陀羅は、「飜訳名義集」にも「こゝに屠者
いずれにしろ稚純な心には非情有情の界を越え、の区別をみする単直なものが残っているであろう。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
くせ、もし/\、とつた、……こゑくと、一番いちばんあとの按摩あんま呼留よびとめたことが、うしてかぐにれた……
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
また人の昇降のぼりくだりするに當りて自然に從ふ處なるこの下界にては、動くこといかに速かなりともわが翼にたぐふにらじ 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かくてかれらはこの焔のほとりに來り止まりて叫び、世にたぐひなきまで強き響きを起せり 一三九—一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
余按ずるに、杜牧之、句あり云ふ、砌下梨花一堆雪、明年誰ココ闌干と。
神語歌カミガタリウタの末に、天語の常用文句らしい「あまはせつかひ、ことのカタ詞也コトモコヲば」
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
スベコヽに諸物皆来聚しき。時に、中臣の遠祖アメノ児屋命則以神祝祝之カムホサキホサキキ神祝々之。