“此頃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
このごろ87.6%
こないだ5.6%
このころ3.4%
こなひだ1.1%
このあいだ1.1%
ちかごろ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御前様おんまへさまには追々おひおひあつさに向ひ候へば、いつも夏まけにて御悩み被成候事なされさふらふこととて、此頃このごろ如何いか御暮おんくら被遊候あそばされさふらふやと、一入ひとしほ御案おんあん申上参まをしあげまゐらせ候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
此頃こないだもネ、お俊姉さんのは催促髷さいそくまげだなんて、皆なでサンザン冷かしました。ですから姉さんは結っていらっしゃらないんですよ」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
まちではじつにもう退屈たいくつです。だれ相手あひてはなしするものもなし。はなしものもなし。あたらしい人間にんげんはなし。しか此頃このころハヾトフとわか醫者いしやまちにはたですが。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
此頃こなひだも或処で君の評判を聞いて来たが、何だか斯う我輩は自分を褒められたやうな心地こゝろもちがした。実際、我輩は君を頼りにして居るのだから。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
……私共の勇のやつが、あれで子供仲間じゃナカナカ相撲が取れるんですとサ。此頃このあいだもネ、弓のつる
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
余り身勝手過ぎるぢやありませんかネ——それにネ、着物だの、何だのも、此頃ちかごろ斯様かう云ふのが流行だなんて自分で注文するんですよ、何処どこ流行はやりかと思へば、貴嬢
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)