“新”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらた38.0%
あたら33.9%
あら9.4%
あた7.0%
しん5.5%
にひ1.2%
1.2%
ニヒ1.0%
あたらし0.8%
さら0.8%
イマ0.4%
あらたなり0.2%
いまき0.2%
たら0.2%
サラ0.2%
ニュー0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時、法科の教授をしていた同郷の土方寧君は、私を時の大学総長・浜尾あらた先生に紹介してくれ、私の窮状を伝え助力方を願った。
いつものように、おかあさんは、洋服屋ようふくやへこられて、こんどは、せい一が、新学期しんがっきからるためのあたらしいふくを、おたのみなさったのでした。
窓の内と外 (新字新仮名) / 小川未明(著)
洗ったように綺麗で、砂一つついていない。古い物なら腐ってもいようし、色も少しは変っていよう。あらなら新でまたそのしるしがあるはず。
それ三聲みこゑめにると、くやうな、うらむやうな、呻吟うめくやうな、くるしもがくかとおも意味いみあきらかにこもつてて、あたらしくまたみゝつんざく……
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うだらう。日本橋にほんばし砂糖問屋さたうどんや令孃れいぢやうが、圓髷まるまげつて、あなたや……あぢしんぎれと、夜行やかうさけをしへたのである。糠鰊こぬかにしんがうまいものか。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
八尺やさかなす桶のここだく、にひしぼりしたたる袋、庭広に干しもつらぬと、咽喉太のどぶとの老いしかけろも、かうかうとうちふる鶏冠とさか、尾長鳥垂り尾のおごり、七妻ななづまをし引き連れ、七十羽ななそはの雛を引き具し
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
と、私に当時を物語りながら追憶をらたにした先生の有様は、そのときでさえ声涙ともにくだる底の身も世もあらぬものだった。
信州下伊那の奥、ニヒ野の伊豆権現の雪祭りに、早川さんと二人で、採訪旅行をしたことであつた。
雪まつりの面 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
どの茶屋も軒にはあたらし花暖簾はなのれんをかけて、さるやとか菊岡とか梅林ばいりんとかいう家号を筆太に記るした提灯ちょうちんがかけつらねてある。
島原の夢 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
裏へ行って手を洗って戻ってくると、かしらは汚点ひとつない、まっさらの日の丸の旗を畳紙たとうからだして綱に結びつけ、手下といっしょにえッえッとひきあげた。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
くすり師は常のもあれど、マラ人のイマのくすり師 たふとかりけり。メグしかりけり(佛足石の歌)
たちまちきく弾琴響だんきんのひびき垂楊すいよう惹恨うらみをひいてあらたなり
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
併し大和邊りで新漢いまきのあやとか何とかいふことがありまして、いまきといふのは或る氏が今外國から新らしく來た、今來た所の種族が居つたので、それで「いまき」の何某といつたので、元來は今來とも書て
近畿地方に於ける神社 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
「お前の家の裏の畑で、紙鳶を一緒にあげたらう。お前のたらの大きい紙鳶を。そして逃がしてしまつたぢやないか。」
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
さらはサラの語感を早くから持つてゐた様に、元に還すのであると言ふよりも、寿詞の初め其時になるのである。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
が、すぐに幕府は瓦解がかいした。株を売った真の徳川御家人の一人は、先見のめいをほこって、小金貸こがねかしでもはじめたであろうが、みじめなのは、ニュー湯川金左衛門邦純であった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)