“着”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
39.0%
38.2%
ちゃく6.1%
3.4%
ちやく3.0%
つき1.7%
つけ1.3%
つい1.0%
つか0.8%
つく0.7%
きせ0.5%
ツケ0.5%
0.3%
0.3%
ツキ0.3%
ツク0.3%
ぢやく0.2%
0.2%
0.2%
きの0.2%
きる0.2%
きれ0.2%
0.2%
0.2%
ちゃ0.2%
づく0.2%
0.2%
0.2%
サゲ0.2%
チャク0.2%
チヤク0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南洋なんようのあまり世界せかいひとたちにはられていないしまんでいる二人ふたり土人どじんが、難船なんせんからすくわれて、あるみなといたときでありました。
幸福に暮らした二人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつものように、おかあさんは、洋服屋ようふくやへこられて、こんどは、せい一が、新学期しんがっきからるためのあたらしいふくを、おたのみなさったのでした。
窓の内と外 (新字新仮名) / 小川未明(著)
道也の進退をかく形容するの適否は作者といえども受合わぬ。もつれたる糸の片端かたはしも眼をちゃくすればただ一筋の末とあらわるるに過ぎぬ。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
袖口だけに刺繍ぬいのある裾短すそみじかなぬい洒落者しゃれものとみえて、黒紗くろしゃ卍頭巾まんじずきんには、紅紐べにひもッたまげが紅花みたいに透いてみえる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かたぶ其許そのもと何時いつ江戸へ參られしやととふに彦三郎は今朝こんてう福井町へちやくすぐに承まはりたゞし只今爰許こゝもとへ參りしと申ゆゑ彌々いよ/\合點行ず段々樣子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お名札をと申しますと、生憎あいにく所持せぬ、とかようにおっしゃいまする、もっともな、あなた様おつきおそうござりましたで、かれこれ十二時。
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つけられしかば斯の如くあとへ廻されしなりればまづ再び馬鹿子息ばかむすこ五郎藏をたゞさんと思はれ越前守殿コリヤ五郎藏其方のさいは何故なんぢいへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
丁度ちょうど自分の学校から出た生徒が実業について自分と同じ事をすると同様、乃公おれがその端緒たんちょを開いたと云わぬばかり心持こころもちであったに違いない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
かけ如何に左仲内記殿の方にてなんと云れしやどうぢや/\と急立せきたちて尋ぬるに左仲は未だ座にもつかさまゆゑ甚だ答へにこまりける主税之助は其次第を聞んとしきりに急ぎしかば左仲は太息といき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ビングが北斎伝出版の計画はかくの如くゴンクウルの先鞭せんべんつくる所となりしがため中止するのやむなきに至れりといふ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
つみおとし入んと計りくらき夜に昌次郎と兩人ふたりにて男女をころし悴娘の着類をきせ兩人の首をきつて川へ流せしおもむき最早兩人より白状はくじやうに及びしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
壁上ハリツケ幾張人皮。梁上ツリサゲ五七條人腿。見那兩箇公人。一顛一倒。挺著在剥人凳上
歯医者は割笹わりざさの三つ紋で、焦茶色の中折を冠りまして、例の細い優しい手には小豆皮あずきがわの手袋をめて参りました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
キミ」「ユキ」「御酒ミキ」「ツキ」「オキ」「る」「カキ」「サキ」「オキナ」「昨日キノフ」「キヨ」「常盤トキハ」「アキラメ」「サキハヒ」「杜若カキツハタ」「行き」「き」「分き」「吹き」「
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
つとのみいふも古語也 つきつくつけなどいふきもくもけも用言に添る言にて元来つの一言ぞツキの意なりける 船のつく所を津といふにて知るべし(以下省略)
カキツバタ一家言 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
またかきつくともいひて是も巻七に真鳥住マトリスム卯手ウナテ神社モリスガキヌ書付カキツケ令服児キセムコ欲得モガモとあればかきつばたは書付花カキツバナ也(はなとはたと通ふは上にいふがごとし)ツク
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
されど禅悦ぜんえつぢやくするも亦是修道の過失あやまちと聞けば、ひとり一室に籠り居て驕慢の念を萠さんよりは、あゆみを処〻の霊地に運びて寺〻の御仏をも拝み奉り、勝縁しようえんを結びて魔縁を斥け
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
と、つかれてきたはねにバサバサとちからめて、ひつかうとするけれど、ラランのやつはさつさとさきびながら、いたもので
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
小竹ささのさやぐ霜夜しもよ七重ななへころもにませるろがはだはも 〔巻二十・四四三一〕 防人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
○秋山の人はすべて冬もきのるまゝにてす、かつ夜具やぐといふものなし。冬は終夜よもすがら炉中ろちゆうに大火をたき、そのかたはらねふる。甚寒にいたれば他所より稿わらをもとめて作りおきたるかますに入りて眠る。
をつと蓑笠みのかさ稿脚衣わらはゞきすんべを穿はき晴天せいてんにもみのきるは雪中農夫のうふの常也)土産物みやげもの軽荷かるきにになひ、両親ふたおや暇乞いとまごひをなし夫婦ふうふたもとをつらね喜躍よろこびいさみ立出たちいでけり。正是これぞ親子おやこ一世いつせわかれ、のち悲歎なげきとはなりけり。
助け孝順なる事誠にまれなる深切にして自分は一向に姿態なりふりにもかまはずきれば着たなり又門弟中より申うけたる金なども何程あるやら勘定もせず少しも欲心よくしんのなき人なれば門弟ちうの中重立おもだちたる者が夫是それこれ取始末とりしまつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
紛擾ふんじょうの事、ひとところに長くとまつてゐられぬ事、学科以外に柔術の教師をした事、ある教師は、下駄のだいを買つて、鼻緒はふるいのを、へて、用ひられる丈用ひる位にしてゐる事
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「江戸さたらば、まンず女子おなごを抱かせろ。こンら!」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「一ちゃアーク。古橋クン。ニッポン。時間。四分三十三秒二。世界新記録」
安吾巷談:10 世界新記録病 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
直道の隣に居たる母はひそかに彼のコオトのすそを引きて、ことばを返させじと心づくるなり。これが為に彼は少しくためらひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
へへへ、今夜はおさんもってるけれど。まあ、可いや。で何だ、痘痕あばたの、お前さん、しかも大面おおづらの奴が、ぬうと、あの路地を入って来やあがって、空いたか、空いったか、と云やあがる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その方法てだてぢゃが……おゝ、害心がいしんよ、てもはやはひってをるなア、絶望ぜつばうしたものむねへは!……おもすはあの藥種屋やくしゅや……たしか此邊このあたりんでゐるはず……いつぞやをりは、襤褸つゞれ
壁上ハリツケ幾張人皮。梁上ツリサゲ五七條人腿。見那兩箇公人。一顛一倒。挺著在剥人凳上
……ソノ下ニハ浅黄色アサギイロノ軍服ラシキモノヲチャクセリ。而シテ驚クベキコトハ、彼等ノ中ニハ西洋人多ク混ジ居ルヲ認メタリ。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
コレヲ我ガ四国衆ノ、鎧毛ヨロヒゲモ切レ腐リテ、麻糸ヲ以テツヅリシヲチヤクシ、腰小旗ヲ横ニ、柄長エナガ柄短エミジカノ不揃ヒナル駆ケ草鞋ワラヂノ軍勢ト見較ベンニハ、可笑ヲカシキバカリ、事違ヒテ、上方カミガタ勢トハ似ルベクモナシ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)