“打着”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶつ33.3%
ぶつか22.2%
ぶッつ11.1%
うちき11.1%
ぶっつ11.1%
ぶちつ5.6%
ぶッつか5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と何を狼狽うろたえたか、女房はまた顔を赤くした。同時に、要するに、黄色く、むくんだ、亭主の鼻に、額が打着ぶつかったに相違ない。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
森のあいからながめていますと、けたたましい音を立てて、ぐるぐる舞いじゃ、二三度立樹たちき打着ぶつかりながら、くだんのその昼間の妖物ばけもの退治が、駆込んで参りました。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何の事はない、今夜のこの寂しい新地へ、風を持って来て、打着ぶッつけたと思えば可い。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
笠に打着うちきて庄兵衞に無理むりを言うこと度々なれど庄兵衞意に心能らず思うて言葉ことばあらそひせし後は久しく往通ゆきかよひもなさで居しが庄兵衞はとうより大藤の女兒むすめお光に戀慕れんぼなしつゝ忍び/\袖褄そでつま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
卒然いきなり道端みちばたの小石を拾って打着ぶっつけてやろうとしたら、車は先の横町へ曲ったと見えて、もう見えなかった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
この方、あの年増めを見送って、入交いりかわって来るは若いのか、と前髪の正面でも見ようと思えば、霜げた冬瓜とうがん草鞋わらじ打着ぶちつけた、という異体なつらを、ふすまの影からはすに出して
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どっとそれ一瀬ひとせになって打着ぶッつかると、あんたの内のこの楓の樹が根こぎになって、どんぶりこと浮き出いてからに、うちの、大黒柱に突き当ったので、それがために動き出いて
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)