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ぶつ
ふりがな文庫
“
打着
(
ぶつ
)” の例文
と何を
狼狽
(
うろた
)
えたか、女房はまた顔を赤くした。同時に、要するに、黄色く、むくんだ、亭主の鼻に、額が
打着
(
ぶつ
)
かったに相違ない。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
此処で又
紛々
(
ごたごた
)
と入乱れ重なり合って、腋の下から
才槌頭
(
さいづちあたま
)
が
偶然
(
ひょっ
)
と出たり、
外歯
(
そっぱ
)
へ肱が
打着
(
ぶつ
)
かったり、靴の
踵
(
かかと
)
が
生憎
(
あいにく
)
と
霜焼
(
しもやけ
)
の足を踏んだりして、上を下へと
捏返
(
こねかえ
)
した揚句に、ワッと
門外
(
もんそと
)
へ押出して
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
本人
(
ほんにん
)
は
目
(
め
)
が
眩
(
くら
)
んで
居
(
ゐ
)
るから、
何
(
なに
)
が
何
(
ど
)
うしたかは
分
(
わか
)
らない。が、「
何
(
なに
)
をするんだ。」と
言
(
い
)
はれたから、
無論
(
むろん
)
打着
(
ぶつ
)
かつたに
違
(
ちが
)
ひない、と
思
(
おも
)
つたんです。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何しろ、この明りでは、男客にしろ、一所に入ると、暗くて肩も手も
跨
(
また
)
ぎかねまい。乳に
打着
(
ぶつ
)
かりかねまい。で、ばたばたと
草履
(
ぞうり
)
を突っ掛けたまま引き返した。
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
叱
(
しっ
)
、」と押えながら、島野紳士のセル地の洋服の
肱
(
ひじ
)
を取って、——奥を明け広げた夏座敷の灯が漏れて、
軒端
(
のきば
)
には何の虫か
一個
(
ひとつ
)
唸
(
うなり
)
を立ててはたと
打着
(
ぶつ
)
かってはまた羽音を響かす
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
とその顔へ、
打着
(
ぶつ
)
けるように声を懸けた。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀