“門外”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もんそと36.8%
もんぐわい21.1%
おもて15.8%
もんのそと10.5%
そと5.3%
はた5.3%
もんがい5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし一歩門外もんそとへ出れば、最う浮世の荒い風が吹く。子供の時分の其は、何処にも有るいじめッという奴だ。私の近処にも其が居た。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
先生のみか世人よのひとおどろかすもやすかるべしと、門外もんぐわい躊躇ちうちよしてつひにらず、みちひきかへて百花園くわゑんへとおもむきぬ、しん梅屋敷うめやしき花園くわゑんは梅のさかりなり、御大祭日ごたいさいびなれば群集ぐんしふ其筈そのはずことながら
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
門外おもてみちは、弓形ゆみなり一條ひとすぢ、ほの/″\としろく、比企ひきやつやまから由井ゆゐはま磯際いそぎはまで、なゝめかさゝぎはしわたしたやうなり
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
○つくしにいたり玉ひては不出門行ふしつもんかうといふを作り玉ひて、寸歩すんほ門外もんのそとへいで玉はず。是朝廷てうていたうとみおそれ、御身の謫官てきくわんたるをつゝしみたもふゆゑなり。
冉有はその言葉をきくと、やっと落ちついて、再び用達しに門外そとに出た。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
門外はたから見ると文人の生活は極めて呑気に思われる。ノホホンだの後生楽ごしょうらくだの仙人だの若隠居だのという冷罵を我々は何百遍何千遍も浴びせられた。
駆逐されんとする文人 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
あがり口のあさ土間どまにあるげたばこが、門外もんがい往来おうらいから見えてる。家はずいぶん古いけれど、根継ねつぎをしたばかりであるから、ともかくも敷居しきい鴨居かもいくるいはなさそうだ。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)