“躊躇”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ちゅうちょ70.4%
ためら13.9%
ちうちよ7.8%
ちゆうちよ1.5%
ためらい1.0%
ため0.9%
たゆた0.7%
ためろ0.6%
ためらっ0.4%
タメラ0.4%
(他:15)2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“躊躇”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語61.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語13.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
二度とこうした世帯が持てるであろうか、自ら問い自ら答えて、幾度いくたびか彼女は家の形を崩すことを躊躇ちゅうちょした。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ネーチュンなる神下しが城を建てると自然国境が定まるというた時分に、さすがのチベット政府も少し躊躇ちゅうちょしたけれども
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
ゆきもどりつして躊躇ためらっていらっしゃるうちに遂々とうとう奥方にと御所望ごしょもうなさったんだそうです。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
言葉にも物腰にも深窓しんそう育ちがうかがわれ、いまも躊躇ためらったような初心初心うぶうぶしい言いかたをする。
人外魔境:05 水棲人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
教会けうくわい独立どくりつとなへながら世の賛同さんどうを得ざるが故に躊躇ちうちよ遁逃とんとうするものなり
時事雑評二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
非常ひじやう塲合ばあひには非常ひじやう决心けつしんえうするので、躊躇ちうちよしてれば
ガラツ八が三人のうちどれを追つ驅けようと、暫く躊躇ちゆうちよするうちに一人殘らず町の闇に解け込んで了つたのです。
人々があまりのことに躊躇ちゆうちよする間を縫つて、物馴れた平次は、飛び込みざま靜かに抱き起しました。
わたしは自分が二度と替えられない終身の職に就いたことに対しては、なんの躊躇ためらいも感じていませんでした。
幾度か出入りしているので、やみにも何の躊躇ためらいなく、そこをチョコチョコとはい上がった次郎が、やがて首を出した所は、洞然たる一宇の堂内。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一人がしかめた眼差まなざしで、ウインチを見上げて、「しかしな……」と躊躇ためらっている。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
もし作りえ、作り直し、迷い躊躇ためらって作るなら、美はいつか生命を失うであろう。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
浮世の渡りぐるしき事など思ひめぐらせば思ひ廻すほど嬉しからず、時刻になりて食ふ飯の味が今更かはれるではなけれど、箸持つ手さへ躊躇たゆたひ勝にて舌が美味うまうは受けとらぬに
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
浮世の渡りぐるしきことなど思いめぐらせば思い廻らすほどうれしからず、時刻になりて食う飯の味が今さらかわれるではなけれど、はし持つ手さえ躊躇たゆたいがちにて舌が美味うもうは受けとらぬに
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ハッと思って細川は躊躇ためろうたが、一言ひとことも発し得ない、とどまることも出来ないでそのまま先生の居間に入った。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そのうち女はもうどうにもならない様な中腰になってまで、しばらく躊躇ためろうていたが、ふと立って廊下の方へ出て行った。
性に眼覚める頃 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
文三はすこ躊躇ためらって梯子段を降果てお勢の子舎の入口まで参りは参ッたが、うちへとては立入らず、唯鵠立たたずんでいる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「しかし」と躊躇ためらった右近丸、「走れますかな、貴女には?」
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ところが、郎女の答へは、木魂返コダマガヘしの様に、躊躇タメラふことなしにあつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ところが、郎女の答へは、木魂返コダマガヘしの樣に、躊躇タメラふことなしにあつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
で熱する頭を押へて、愼重しんちよう詮議せんぎする積で、今日けふまで躊躇ぐづ/″\してゐたのであつた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
果してお時が遣つて參りました。母から頼まれた小説を右の手に持つて左の手で頭を押へながら厭々來たといふ風で部屋の外で躊躇ぐづ/″\してるのです。
反古 (旧字旧仮名) / 小山内薫(著)
今にして躊躇ためらひなさば、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
今にして躊躇ためらひなさば、
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
難有ありがとう」と言ったぎり自分が躊躇もじもじしているので斎藤は不審いぶかしそうに自分を見ていたが、「イヤ失敬」と言って去ってしまった。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
歯医者は躊躇もじもじして、帽子をひねっておりましたが、やがてしおれて坐りました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
唯、木の花の散ることの遅速によつて、稲の花及び稔りの前兆と考へ、出来るだけ躊躇ヤスラはせようとしたのが、意義を変じて、田には稲虫のつかぬ様にとするものと考へられた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ただ、木の花の散ることの遅速によって、稲の花および稔りの前兆と考え、できるだけ躊躇ヤスラわせようとしたのが、意義を変じて、田には稲虫のつかぬようにとするものと考えられた。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
こんな所に何時いつまでも躊躇ぐずぐずしていたら、こごえて死んでしまうかも知れぬ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あまり敬之進が躊躇ぐづ/\して居るので、しまひには郡視学も気をいらつて、時計を出して見たり、靴を鳴らして見たりして、
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「と云うと何でしょうか。とにかくお掛け下さい」法水がちょっと躊躇たじろぎを見せたのは、彼女の命令的な語調ではなかった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
傷のないところに痛みはない。僕にとって、認識するとは、生身をえぐることであり、血を流すことであった。そして、今、僕の誠実さの切尖が最後の心臓に擬せられたからとて、僕は躊躇ためらうだろうか。
二十歳のエチュード (新字新仮名) / 原口統三(著)
みんな躊躇ちうちょしてみちをあけた。
台川 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
このうえ躊躇ちょうちょしていたら、った煙管きせるで、あたまのひとつもられまじき気配けはいとなっては、藤吉とうきちも、たないわけにはかなかった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
躊躇やすらふ君よ、こちら向け
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)