“凝”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
51.6%
こら11.5%
じっ11.5%
8.9%
じつ3.2%
ぢつ3.0%
こご2.7%
2.0%
かたま1.0%
かた0.8%
(他:30)3.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“凝”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語16.1%
文学 > 日本文学 > 詩歌4.0%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆2.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
彼のよろい具足は、お抱えの明珍みょうちんに図案させ、おどしから彫金のかな具一ツまで、粋をらしめたものである。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一同は怖しいながらに息の音をらして見送っていると池の方向へは行かずに、広い野原を横切って、隣村の方へ過ぎて行った。
北の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
呼吸いきめて、なほすゞのやうなひとみこらせば、薄暗うすぐら行燈あんどうほか
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
仏壇の前に端坐して、祈念をこらしている妻の姿などを、まじまじと眺めながら、彼は「女子おなごは楽なものじゃ」と思った。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
私は夢中に町の中を歩きながら、自分の室にじっすわっている彼の容貌ようぼうを始終眼の前にえがき出しました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その男が、烏のくちばしから落しました奥様のその指環を、てのひらに載せまして、じっと見ていましたのでございます。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
イエは一瞬そう云う私の面をっと見つめ頬をあかくしたが、すぐ笑い顔になって背を見せながら、「うそ、うそ。」と云った。
前途なお (新字新仮名) / 小山清(著)
最早、四囲を掘荒されたためからの影響として、地盤が落着き、肥料が土地に馴染むまで、っと待つより他に途が無かった。
黒い地帯 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
軈てお八重も新太郎に伴れられて帰つて来たが、坐るや否や先づ険しい眼尻を一層険しくして、じつと忠太の顔を睨むのであつた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
雨の降る日は老爺は盡日ひねもす圍爐裏に焚火をして、じつと其火をみまもつて暮す。お雪は其傍で穩しく遊んで暮す。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
お八重は身體を捻つて背中合せに腰掛けた商人體の若い男と、頭を押けた儘、眠つたのか眠らぬのか、ぢつとしてゐる。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「ハツハツハツ、物を理詰めに考へただけの事さ。五日四晩お前が駈けり廻る間、俺はぢつとして自分のへそと相談をした」
そこで子鶉は、はら/\と涙を流しました。そのしづくは丁度秋の野の黄色い草に置く露のやうに、籠にこごりつきました。
孝行鶉の話 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
蒼白あをじろう、はひのやうに蒼白あをじろうなって、みどろになって、どこもどこもこごりついて。
中は塗りつぶしたやうに眞つ暗な上、ほこりだらけで蜘蛛くもの巣だらけで、つとして居るのは樂な仕事ではありません。
平次の指さした方、輕業小屋の樂屋口には僅かに殘る雀色の夕あかりの中に、ほの白い顏がつとこちらを見てゐるではありませんか。
会場の前では大勢の人々がかたまり合って喧しく盗難事件の噂をしていた。一時閉場された会場の非常口から入ってゆくと、係員達が空間になった壁の前に立って、善後策を評議中であった。
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
八蔵は泰助にうらみあれば、その頭蓋骨は砕かれけん髪の毛に黒血かたまりつきて、頬より胸に鮮血なまちほとばしり眼を塞ぎ歯をしばり、二目とは見られぬ様にて、死しおれるにもかかわらず。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
道学のかたまり仁義忠孝の化物ばけもののような馬琴すらも『仇討義理与犢鼻褌かたきうちぎりとふんどし』というような
九月一日の地震のあと、近所隣りと一つにかたまって門外で避難していると、大杉はルイゼを抱いて魔子を伴れてやって来た。
最後の大杉 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「漆検校の門弟佐の市、それは大した者だ、噂は聞いて居る、肩のこりの取れるようなのを一本やって貰おうか」
禁断の死針 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
仕着せ、まきもの、配りもの、飾りもの、ありきたりなこりようではなかった。
雪渓の表面には水蒸気がこおって烟のように漂い、風に連れて渦を巻きながら太い柱のようになって動いて行くことなどもある。
白馬岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
こおった雪をかずいている、或るものは細長い雪のひもで、腹の中を結えている、そうして尖鋭の岩を歯のように黒く露わして
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
けて變色へんしよくした銅貨どうくわすここゞつたやうになつたのがあしれてぞろりとはなれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
日や落入りて溺るゝは、こゞるゆふべの血潮雲ちしほぐも
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
末は、独り言になつて居た。さうして、急に考へ深い目をコラした。池へ落した水音は、ヒツジがさがると、寒々と聞えて来る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
山のも、雲も何もない方に、目をコラして、何時までも端坐して居た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
どだい兄公殿アニキドノが、少し仏りが過ぎるでなう——。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
どだい兄公殿アニキドノが、少し佛りが過ぎるでなう——。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
ひゞく地心ちしんほねこほ
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
羽蓋こほりて玉帝の
天地有情 (旧字旧仮名) / 土井晩翠(著)
九女八は、鷺草の、白い花がポツポツと咲き残るのへ降る雨が、庭面にわもを、真っ青に見せて、もやもやと、青い影が漂うようなのに、きっと心をひかれながら、つぶやいた。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
級長は卓子テーブルの前に進んだ。校長も、文平も、きつと鋭い眸をこの生徒の顔面おもてに注いだ。省吾なぞから見ると、ずつと夙慧ませた少年で、言ふことは了然はつきり好く解る。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
猛然として思いかえせば、こったるひとみキラリと動く機会はずみに面色たちまち変り、エイ這顔しゃっつらの美しさに迷う物かは、針ほども心に面白き所あらば命さえくれてやる珠運も
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
どだい兄公殿あにきどのが、少し仏りが過ぎるでなう——。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
いわんや私は犬好だ。じッとして視ては居られない。母の袖の下から首を出して、チョッチョッと呼んで見た。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
息がはずんで、足がすくんで、もうじッとして居られない。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
半ば閉じたるまなこにらむがごとくえて
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何やら、もの思わしげな清葉の容子を、もう一度めてて、
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あいちやんは呆氣あつけにとられてしばらぢツだまつてました、そこではとまた
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
と云って、振向いた時の、舞台の顔は、あまつさえ、なぞらえたにせよ、向って姿見の真蒼まっさおなと云う行燈あんどんがあろうではないか。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて金色コンジキ雲気ウンキは、次第にして、照り充ちた色身シキシン——ウツし世の人とも見えぬ尊い姿が顕れた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
父は男壮ヲトコザカリには、横佩ヨコハキ大将ダイシヤウと謂はれる程、一ふりの大刀タチのさげ方にも、工夫をらさずには居られぬだてモノであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)