“凝然”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ぎょうぜん41.7%
じっ32.0%
じつ8.7%
ぢつ8.7%
ぎようぜん1.9%
じいっ1.9%
じつと1.9%
ぎょうせん1.0%
じっと1.0%
ぢいつ1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“凝然”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.7%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
上の影は、凝然ぎょうぜん、自失しているように見える。次々に、下の者も登って行った。そして皆、夜風の空に、肌をすくめた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
凝然ぎょうぜんとして腕拱うでぐみを解かないのである。しかし彼の眉には、年来、胸にわだかまっていたものが解けていた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
表の通りを白いむっちりした二の腕を露わして掃いている、若い細君らしいのが、凝然じっと私どものあとを見送ったりしていた。
或る少女の死まで (新字新仮名) / 室生犀星(著)
が、再び家の中へ引き返した釘抜藤吉は台所の板の間に凝然じっと棒立ちになって、天井を見上げたまま動こうとはしなかった。
さつあをふさつて、湯気ゆげをふいて、ひら/\とえるのを凝然じつると、うも
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
藤田は立止つて凝然じつ此方こつちを見てゐる樣だつたが、下げてゐた手拭を上げたと思ふ間に、道路は少し曲つて、並木の松に隱れた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼等かれら目鼻めはなにしみるあをけぶりなか裸體はだかまゝ凝然ぢつとしてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
凝然ぢつとしてるととほくのほう滅入めいつてしまやう心持こゝろもちがして
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
頭上の紫藤しとうは春日の光りを揺りて垂れ、藤下とうかの明子は凝然ぎようぜんとして彫塑てうその如くたたずめり。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ほつそりした身体つきの小谷は、いつのまにか対岸に渡つてゐて、これも深い黙想に似た形に稍首をかしげて凝然ぎようぜんとしてゐる。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
「さよう、生き残った三人の渡り鳥のことですわ」そう吐き捨てるように云って、鎮子は凝然じいっと法水の顔を正視した。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そのグローマン風に分けた長い銀色をした頭髪かみのけの下には、狂暴な光に燃えて紅いおき凝然じいっみつめている二つの眼があった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
水島が彼にむかつて、彼女とは現在でも、肉的な交際がないと誇りらしい表情で、打開けたとき、彼はとびに不意に頭骸骨を空にさらはれたかのやうな、気抜けな有様で、穴のあくほど水島の顔を、暫らくは凝然じつと見てゐた。
小熊秀雄全集-15:小説 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
水島が彼にむかつて、彼女とは現在でも、肉的な交際がないと誇りらしい表情で、打開けたとき、彼はとびに不意に頭骸骨を空にさらはれたかのやうな、気抜けな有様で、穴のあくほど水島の顔を、暫らくは凝然じつと見てゐた。
塩を撒く (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
私の家の庭にも、ときたま、蟹が這って来る。君は、芥子けしつぶほどの蟹を見たことがあるか。芥子つぶほどの蟹と、芥子つぶほどの蟹とが、いのちかけて争っていた。私、あのとき、凝然ぎょうせんとした。
凝然じっと黙って居た二人は、同じ様に肩を顫わせてしくしくとき始めたのであります……。
陳情書 (新字新仮名) / 西尾正(著)
なんだか落付おちつきわる手持てもちのないかほをして、かへつ自分じぶんをば凝然ぢいつもせぬ卯平うへいかられるやうに
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)