“ぎようぜん”の漢字の書き方と例文
語句割合
凝然100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頭上の紫藤しとうは春日の光りを揺りて垂れ、藤下とうかの明子は凝然ぎようぜんとして彫塑てうその如くたたずめり。予はこの画の如き数分の彼女を、今に至つて忘るる能はず。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ほつそりした身体つきの小谷は、いつのまにか対岸に渡つてゐて、これも深い黙想に似た形に稍首をかしげて凝然ぎようぜんとしてゐる。獲物はちよつと途絶えたが、しばらくすると又掛りはじめた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)