“鼾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いびき98.3%
いび1.0%
いひき0.3%
いびさ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いびきさえかいて安々と何事も忘れたように見えた。産婆も、後から駈けつけてくれた医者も、顔を見合わして吐息をつくばかりだった。
小さき者へ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
父はいびきをかかなかったかしら、——慎太郎は時々眼を明いては、父の寝姿をかして見ながら、そんな事さえ不審に思いなぞした。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
退き臥床ふしどに入ければ夜は深々しん/\降積ふりつもる雪に四邊あたり䔥然しめやかにていひきの聲のみ聞えるにぞばん建部たてべの兩人は今や/\と窺ふをりお島は藤三郎を抱上いだきあげ小用こよう連行つれゆくてい持成もてなし座敷々々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それから世間で聞いて来た面白い話や、とても景気のいい私たちの未来の空想話をして、床に入ると思うと、いい気持ちそうにぐにいびさをかきました。
扉の彼方へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)