“透”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
43.7%
すか28.5%
とお17.1%
とほ5.9%
すき2.7%
0.4%
すかし0.2%
すきとお0.2%
とう0.2%
とおる0.2%
とほる0.2%
たう0.1%
0.1%
スカ0.1%
トオ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青二は、ぞっとした。魚の骨が、動物の口へはいってくだかれ、それから食道をとおって、胃ぶくろの方へ行くらしい。それがいてみえるのだった。
透明猫 (新字新仮名) / 海野十三(著)
当人よりも、それを見ている兵馬が、もどかしがって、二三間小戻りをして来て、昼のような月明に、当の女の足もとをとくかして見ました。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
真昼間まっぴるま、向う側からそっすかして見ると、窓もふすま閉切しめきつて、空屋に等しい暗い中に、破風はふひまから
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
浜からはよく強い洋酒などをもらって来て、黄金色したその酒を小さいコップぎながら、日にすかして見てはうまそうになめていた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
即ち襖の破目やれめとおして、一つ突当って、折屈おりまがった上に、たとえば月の影に、一刷ひとはけいろどった如く見えたのである。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、声をひそめた。あたりは夜営せきとして、陣幕とばりとおす外のかがが、かすかな明りを二人の間に見せているだけだった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金と銀との花の盞から静かにこぼれ落ちる金と銀との花の芬香ふんかうは、大気の動きにつれて、音もなくあたりにとほり、また揺曳する。
水仙の幻想 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
が、実際その通りで驚く程容易しい、此通り誰でも研究といふ程の研究はせずとも、文法の十六則に一通り目をとほしさへすれば、一寸文章も書ける。
エスペラントの話 (新字旧仮名) / 二葉亭四迷(著)
すき御門から御深井丸へ出、御旅蔵の東を抜け、不明門から本丸へ這入った。矢来門から玄関へかかり、中玄関から長廊下、行詰まった所が御殿である。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
つどえる衆の肩背のすきに、霊地の口に、自動車が見えて、巨像の腹の鳴るがごとく、時々、ぐわッぐわッと自己の存在と生活を叫んでいる。
明りのさゝなかつた墓穴の中が、時を經て、薄い氷の膜ほどけてきて、物のたゝずまひを、幾分朧ろに、見わけることが出來るやうになつて來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
明りのさゝなかつた墓穴の中が、時を經て、薄い氷の膜ほどけてきて、物のたゝずまひを、幾分朧ろに、見わけることが出來るやうになつて來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
長「成程まずくアねえが、そんなに自慢をいう程の事もねえ、此の遣違やりちげえのとめすかしの仕事は嘘だ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
染色そめいろは、くれない、黄、すかししぼり、白百合は潔く、たもと鹿の子は愛々しい。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつかきりがすうっとうすくなって、お日さまの光が黄金色きんいろすきとおってきました。
西洋ではこれで出来たコップがあるが、光線がすきとおって中の液が実に美しく見える。
台湾の民芸について (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「サァ明朝あすは早いぞ、もう寝ようか」と、狭い天幕てんと内へゾロゾロと入り込んだが、下は薄いむしろ一枚で水がジメジメとうして来る。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
医者は煙管きせるにタバコをつめながら始終ニコ/\して、そんな昔語むかしかたりが楽しさうだつた。強い近眼鏡をとうして見える彼の眼は、正午の猫のやうに細くて愛嬌がある。
念仏の家 (新字旧仮名) / 小寺菊子(著)
多代子はFの町の近在の三好という豪農のむすめで、兄のとおるという青年と一緒に上京して、ある女学校に通っている。
深見夫人の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「滝ちゃんや、とおるさんは。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
だが、石井柏亭氏後方うしろにも岩村とほるだんといふ茶目が控へてゐる。
此増田の友達は五十嵐とほるといつて、俳號を十風といつてゐた。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
翌朝よくあさ銅鑼どらおどろ目醒めさめたのは八三十ぷんで、海上かいじやう旭光あさひ舷窓げんさうたうして鮮明あざやか室内しつないてらしてつた。
大聲おほごゑ搖醒ゆりさますものがあるので、おどろいてさますと、此時このときまつたれて、部室へや玻璃窓がらすまどたうして、ながむるうみおもには、うるはしき星影ほしかげがチラ々々とうつつてつた。
しかし暗くって湿しめッぽい空気が障子しょうじの紙をして、一面に囲炉裏いろり周囲まわりおそって来た。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
祝詞をスカして見た古代信仰では、前者が後の合理観で、後者が正しいものと言はねばならぬ事になる。
○春風アイワトオす。
津軽地方特有の俚諺 (新字旧仮名) / 福士幸次郎(著)