“襲”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おそ39.8%
13.9%
13.0%
かさ12.7%
かさね6.5%
2.8%
がさね2.5%
がさ1.9%
1.5%
0.9%
(他:15)4.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“襲”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語6.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)3.6%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
金花はやや無気味な感じにおそはれながら、やはりテエブルの前に立ちすくんだ儘、なじるやうにかう尋ねて見た。
南京の基督 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし暗くって湿しめッぽい空気が障子しょうじの紙をして、一面に囲炉裏いろり周囲まわりおそって来た。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「おおういっ……」と一声さしまねくと、雲霞のようにじっとしていた西涼の大軍が、いちどに、野を掃いて押しせてきた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はやくも、ひたひたとせてきた魏の先陣は、遠くこれを望見して、怪しみ疑い、直ちに、中軍の司馬懿しばいに様子を訴えた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
木下秀吉が明智を亡ぼし、信長の後をいで天下を処理した時のいきおいも万人の耳目を聳動しょうどうしたものであった。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
亀千代が死んでも、初子の生んだ亀千代の弟があるから、兵部の子東市正いちのかみ宗家そうけがせることは出来まい。
椙原品 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
山嶽さんがくおもむきは墨染すみぞめ法衣ころもかさねて、かたむらさき袈裟けさした
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
梔子色くちなしいろ綾織金紗あやおりきんしゃの羽織をかさねて白い肩掛かたかけ真赤まっかなハンドバックを持ち
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
紫のかさねの片袖、紋清らかに革鞄に落ちて、はだを裂いたか、女の片身に、さっと流るる襦袢じゅばん緋鹿子ひがのこ
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かさねの衣を着つゝ尊き僧院にあるものは、昇りし二の光のみ、汝これを汝等の世に傳ふべし。 一二七—一二九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あの経世的な緻密の頭が、事変の推移をどうながめているか、大なり小なり、その反動がって来るに違いない事は、一学にも当然に考えられるからだ。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
例の、闘鶏師とりし仲間の者が、腹癒はらいせに、その後、藩邸にまでって来たので、問題は、家老の耳にも、主君にも、家中全体に知れ渡ってしまった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紅梅がさねなのか、濃い色とうすい色をたくさん重ねて着たのがはなやかで、着物の裾は草紙の重なった端のように見えた。
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
紅梅がさね支那しなの切れ地でできた細長を添えた女の装束が纏頭てんとうに授けられた。
源氏物語:32 梅が枝 (新字新仮名) / 紫式部(著)
今度は以前のように下絵などの面倒なこともありませんので、師匠の差図さしずと自分の考案で、童女の方は十か十一位、桃割ももわれに結って三枚がさね。
十二単衣ひとへに於ける色がさねの美を見るやうに、一枚の切抜きを又一枚の別のいろ紙の上にりつけ、その色の調和や対照に妙味尽きないものが出来るやうになつた。
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
「おれは来ねえが、そのうちに、二百十日がるぞっ、覚えておけっ」
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
『……るかな? 一暴ひとあれ』
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
然し、他の人々はまだ、決して、安心しなかった。上杉家ばかりでなく、吉良家から追討おいうちけるという手もある。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「こないだの晩も、店へ押しけて来たろ。あんな風態ふうていさ」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここに美夜受みやず比賣、そのおすひ二一すそ月經さはりのもの著きたり。
つたなさにうへおすひは掩へどもしたに錦を著ぬがはづかし
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
「——が、兄上。ここは一度、豊田へ引き揚げた方がよろしいでしょう。何といっても、敵は、充分、用意をもってかかっている。こっちは、準備のない戦ですから」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心はをどかか
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
輪交わちがいの家紋をも秀吉からもらったのである。それに感奮して、また数日の後、城壁の下まで戦い迫って行ったが、こんどは敵方からった一弾にあたって、仰向けに倒れてしまった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
父は其頃三十八、母は三十四で最早もはや子は出来ないものとあきらめて居ると、馬場が病で没し、其妻も間もなく夫の後をおそうこの世を去り、残ったのは二歳ふたつになる男の子、これさいわいと父が引取って自分のとし養ったので、父からいうと半分は孤児を救う義侠ぎきょうでしたろう。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
切迫塞せつぱつまつた苦痛くるしみおそはれてゐた事などが、うやらずつと昔の事、いや
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それは四面しめん鐵檻てつおり堅牢けんらうなるうへにも堅牢けんらうならんことのぞんで、如何いか力強ちからつよてきおそひきたつても、けつして車中しやちう安全あんぜんがいせられぬため特別とくべつ注意ちうゐであるさうな。
市郎が途中で𤢖わろおそわれたという噂は、早くも隣村まで伝えられたので、吉岡の家でも甚だ心配して、冬子が取敢とりあえず見舞に来たのであった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
急に烈しく睡気ねむけして来たので、丑松は半分眠り乍ら寝衣ねまきを着更へて、直に感覚おぼえの無いところへ落ちて行つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
てその跡をついだ以上は、実は兄でも親だから、五十日の忌服きふくを勤めねばならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
簑笠で表された神と、オスヒチハヤを以て示された神との、二種の信仰對象があつて、次第に前者は神祕の色彩を薄めて來たものと思はれる。
吉田博士は狗奴國王の名を卑彌弓呼と云はずして、卑彌弓呼素と讀み、此名の中卑彌弓は卑彌呼と同じく日子ヒノミコの對譯、呼素はオソの音譯なりと見られたり。
倭女王卑弥呼考 (旧字旧仮名) / 白鳥庫吉(著)
此等が悉く卜部系統の者、海語部の後とは言はれないが、戸籍整理や、賦役・課税を避けたりして、寺奴となつたほかひゞとの系統をぐものとだけは言はれる。
旅の若い女性ニヨシヤウは、型摺カタズりの大様な美しい模様をおいたる物をヨソうて居る。笠は、浅いヘリに、深い縹色ハナダイロの布が、うなじを隠すほどに、さがつてゐた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)