“種々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いろいろ40.3%
いろ/\18.2%
さまざま10.6%
しゆ/″\6.1%
くさぐさ6.1%
いろん5.3%
さま/″\4.5%
しゅじゅ3.1%
くさ/″\1.4%
しゅ/″\1.4%
しゆじゆ0.6%
しゅしゅ0.4%
しゆ/\0.4%
しょうしょう0.4%
いろいろ/\0.2%
かず/\0.2%
さま/\0.2%
イロイロ0.2%
クサ/″\0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
国許のほうはどういうぐあいのものか、そこは種々となにもあるだろうが、自分もいちどはいってみたいと思うが、どんなものか」
百足ちがい (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
何事も知らずに世の中へ出て来た私を仮りに生徒とすれば、その少年の生徒の前へ来て種々なことを教へて呉れた教師が誰だつたか
(新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それを種々に思ふて見るとさんだとて私だとて孫なり子なりの顔の見たいは当然なれど、りうるさく出入りをしてはと控へられて
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
可笑なお話をいたしましたが、策伝の話より、一御意ひ、其後数度御前されて新左衛門が、種々滑稽雑談じたといふ。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
椰子を並べ、蘭を飾り、種々の熱帯植物の咲き乱れたサン・ルームの中からは、手に取るように二人の話が耳を打ってくるのであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
児心にも、アレ先生をしたなトつてつたのは、まだモ種々なことをいひあつてからそれからで。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
蓮太郎も一つ受取つて、秋の果実のにほひをいで見乍ら、さて種々な赤倉温泉の物語をした。越後の海岸まで旅したことを話した。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「そうかね。そこのところは、余にはよく呑みこめないが、とにかく、上陸作戦をやるについて、種々うものは貰って置きたい」
種々なる旗章は其れり。光景は拿破里に似たれど、ヱズヰオの山の黒烟を吐けるなく、又カプリの島の港口にれるなし。
田畑が少のうございますから、温泉宿の外は近傍の山々から石を切出したり、炭を焼いたり、種々の山稼ぎをいたして活計を立っている様子です。
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
内儀さんは什麽にしてもつてりたいとしたら其處障害ればてそれをらうと種々工夫してるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
今から殆ど三十年以前に、彼は角川家を出奔して、お杉と共に諸国を流浪して歩いた。が、頼むべき親戚もなく、手に覚えた職もないので、彼は到る処で種々の労働に従事した。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
御助け下され看病させ度候としたる形容もなく申立れば是を聞れ其方が申不分明なり伊勢屋方にて五百み又金屋へも入りて種々み女を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
道祖神は、ちょいと語を切って、種々たる黄髪の頭を、げに傾けながら不相変呟くような、かすかな声で
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
無論由三も他の小遣を節約して購ツた。そして綾さんは、時とするとゆツくり構込むで種々なことを話す。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しかしながらにはもまじへざればそのさまあしきもあるべけれど、あまりにたがひたれば玉山の玉にあらんもければ、かねて書通りにまかせて牧之がき筆にて雪の真景種々
何んだか生温い湯にでも入ツてゐるやうな心地……、から幻へと幻がはてしなく續いて、種々な影が眼前を過ぎる、……ると、自分は
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
千世子の心には母親の思って居る事感じて居る事が鏡にうつすよりもはっきり種々な色や光りをもってうつって居た。
千世子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
そして、種々木綿でる事が、あれとしての一つの条件であつたらしい。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)