“内儀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かみ55.5%
おかみ23.7%
ないぎ12.2%
かみさん4.7%
おかみさん1.5%
かみさま0.9%
つま0.9%
いえ0.3%
じゃっちゃ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜遊びにった朝はいつまでも寝ていて、内儀さんにぶつぶつ小言を言われたが、夫婦で寝坊をしていることもめずらしくなかった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
その廻りに、黒ん坊みたいな子供が四人、ウジャウジャと寝て、その向うに腰巻一つの内儀さんが、ったをこっちへ向けている。
雷嫌いの話 (新字新仮名) / 橘外男(著)
女中や番頭に取り巻かれて、すすぎの前へ腰かけたのは、商家の内儀らしい年増の女と、地味なものを着た手代風の男であった。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宿の内儀は既う四十位の、亡夫は道廳で可也な役を勤めた人といふだけに、品のある、氣の確乎した、言葉に西國の訛りのある人であつた。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ホホホホホ、大きな声をお出しでない、隣家が起きると内儀の内職の邪魔になるわネ。そんならいいよ買って来るから。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
内儀がじやらくらのたぼ胸わるやと、張仆して馳出けるもあり、旦那どのと口論のはては腕だての始末むづかしく、警察のお世話にも幾度とかや、又ぞろ此地も敵の中と自ら定めぬ
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
目鼻だちの何處やらが水子にて亡せたる總領によく似たりとて、今はなき人なる地主の内儀に可愛がられ、はじめはお大盡の旦那と尊びし人を、父上と呼ぶやうに成りしは其身の幸福なれども
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
内儀はんういう最中で争論をしては済みまへんが、一寸これにいておはなしがあるんでおす、一昨夜が一寸用場へ参りまして用をしてから、手を洗うていると
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
町に「ガラ八の内儀」という看護婦や女工や女中などの口入れを商売にしている寡婦がいた。十六の春、ぎんは近在の娘たちといっしょにこの「内儀」に連れられて大阪へ出た。紡績の女工になった。
鴻ノ巣女房 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)