“おかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オカミ
語句割合
女将27.7%
内儀26.5%
主婦10.4%
御上6.9%
女房5.8%
政府5.4%
女將3.5%
幕府2.7%
御神1.5%
主君1.2%
(他:22)8.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「だまって持って来い。こう、すぐおあとだよ。それから、女将おかみにここへ来て、お愛相あいそでもしねえかといってやれ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
葉子は裾前すそまえをかばいながら車から降りて、そこに立ちならんだ人たちの中からすぐ女将おかみを見分ける事ができた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
「ところでその内儀おかみさんのお縫も惡くねえ女だが、妾のお鮒と來た日にや、品川沖まで魚が取れなくなるといふきりやうだ」
「ところで御新造——いや今では内儀おかみさんと言つた方がよいでせう、——昨夜この家から、外へ出た者はなかつたでせうか」
『又来るよ。』と云ひ捨てた儘、彼は窓側まどぎはを離れて、「主婦おかみはもう大丈夫寝たナ。」と思ひ乍ら家路へ歩き出した。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「八百屋の主婦おかみさんにこの先また何と云はれるか分りませんから、わたしの家で湯を使へるやうにいたしました。」と云ふと、
水不足 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
御落胤ごらくいんと称して、確かな証拠品も所持致すよし、今、御上おかみへ、御覚おおぼえが御座りますか、と聞くと——」
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
さかいまちにてき父ほど天子様を思ひ、御上おかみの御用に自分を忘れし商家のあるじはなかりしに候。
ひらきぶみ (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「飛んでもない、女房おかみさん、何ですか、小娘こどもまでが、そんなに心安だてを申しますか、御迷惑でございますこと。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「女から貰うのは女房おかみさんに義理が立たないって、あたしなんかからは、決して貰やしません。旦那の手からおやんなさい」
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「御承知の通り、政府おかみの事ですから、別にお礼といつては出ないが、その代りいつ迄も御家おいへの誉れになる事でせうよ。」
⦅この人がもし、うちの麦粉や家畜をずっと政府おかみの御用に買いあげてくれることになれば、ほんとに有難いよ。
八五郎は妙に心ひかれ乍ら、二人の姉妹を後にしました。梯子段の下には女將おかみのお米が、二階の話を氣にして眼を光らせて居ります。
女將おかみの部屋を出た八五郎は、チヨロチヨロと庭を拔ける、氣のきいた小男に聲を掛けました。二十五六の、いかにもキビキビした男前です。
その鈴木の手に収獲されてしまった文書は、すべて、父へも、幕府おかみへも、秘密なものばかりだった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浪士浪士と、幕府おかみでも取締りに血眼ちまなこじゃが、なんの、大物はいつもふすまの蔭にいて、膳拵えのできるころに、のうっと顔を出してくる……。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを心から感心して見るのは、どうしたって、本町の生薬屋きぐすりや御神おかみさんと同程度の頭脳である。
そばてゐた三十恰好がつかう商家しやうか御神おかみさんらしいのが、可愛かあいらしがつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
是が非でも曲者を探し出し、主君おかみの手で成敗し度いといふ仰せだ。斯樣なことは素人に手の付けやうなく、江戸一番の御用聞と聞いて參つたわけだ。
意趣か、悪戯いたずらか知らぬが、入費はいかほどかさもうと苦しゅうない。是が非でも曲者くせものを探し出し、主君おかみの手で成敗したいという仰せだ。かようなことは素人に手の付けようなく、江戸一番の御用聞と聞いて参ったわけだ。
安「ヘイ宜しゅうございますが、御内儀おかみさん、若旦那様も御病気の服装なりでも何んでしょうから、一寸ちょっと御紋付物か何かのお支度を成さいましては如何いかゞです」
「な、御内儀おかみさん達よ、」
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
ざっとこう言うわけだ。公儀おかみへは遠乗りの途中暴れ馬が殿を乗せたまま雑木林に飛込み、木の枝で眼をつつかれた——と届出ているが、町人のもてあそぶ楊弓の矢で眼を一つつぶされては、何としても諦められない。
ざつと斯う言ふわけだ。公儀おかみへは遠乘りの途中暴れ馬が殿を乘せたまゝ雜木林に飛込み、木の枝で眼を突かれた——と屆出てゐるが、町人のもてあそぶ楊弓の矢で眼を一つ潰されては、何としても諦らめられない。意趣か、惡戯か知らぬが、兎に角、入費はいかほどかさまうと苦しうない。
「織江と申す女この二階に、監禁されて責め折檻せっかん、憐れと覚し召し、おかみへお知らせ、なにとぞお助けくださりませ」
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そうして、大仕事をすると、おかみの探索の眼をくらますため、一時組を解散し、自分は今の屋敷へ帰って来、真面目な郷士、飯塚薪左衛門として、穏しく生活したことなども思い出されて来た。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「何ですかね、甚だ無躾ぶしつけなことを申して、お腹立ちになっちゃ困りますが、その税金は毎年納めておくんなさるのでがしょうねえ、そしてその金は、こちらへ廻して下さるだか、それとも直接じか国庫おかみへ納めておくんなさるだかね?」
その裏がへしの皮外套トゥループを著た畜生といへば、ほかの奴らの見せしめに、足枷でも掛けて、思ひきり懲らしめてやることぢや! 官権おかみの力がどんなものか思ひしらしてやることぢや! そもそも村長たる者は皇帝ツァーリからでなくて誰から任命されてゐると思ふとるのぢや? あとで他の奴らも懲らしめて呉れよう。
すでに江戸に始めて来たとき、同藩の先輩岡見おかみ〔三〕と云う人が、和蘭オランダ辞書の原書を飜刻ほんこくして一冊の代価五両、その時には安いもので随分望む人もある中に
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
御主婦おかみさんは、」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
らつしやい、お芽出めでたうございます、相変あひかはらず御贔屓ごひいきを願ひます、モシ、ちよいと御家内おかみさん、福富町ふくとみちやう旦那だんなが。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
言うまでもないことだが、古くは絵島生島えしまいくしま事件。近くは中山法華経寺なかやまほけきょうじ事件というためしもある。……さなきだに、とかくの世評のある折柄、御三家の奥女中が芝居見物の帰途、十三人もそろって駈落ちしたなどと取沙汰されるようなことにでもなれば、徳川家おかみ御一門の威信にかかわるゆゆしい問題。
慈善おかみは、その頼りない哀れな子供を金持の母方の親戚のもとに連れて行きました。そこで、義理の伯母——(愈々名前を云ひはじめますが)ゲィツヘッドのリード夫人の手に養はれることになつたのです。驚きましたね——何か物音がしたのですか。なにあれは、隣りの教室けうしつたるきの上で、鼠が騷いだのですよ。
(私は二人の墓を見ましたが、それは××州の、古びた商業市にある陰氣な、すゝけた古い僧院のだゝつ廣い墓地ぼちの片隅に、敷石になつてゐました。)後には、女の子が唯一人殘されました。で、その子は生れたその日に、『慈善おかみ』の冷たい膝に——今夜、僕があやふく埋められかけた雪だまりのやうに冷たい膝に、抱きとられたのです。
有司おかみへよばれようおおこは
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
朝廷おかみはでたらめ。政閣は奸臣かんしんの巣。ここら薊州けいしゅうあたりの安軍人までが、あんなざまじゃございませんか。私みたいな凡くらでさえ、何クソっていう気が底にありますからね」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この神、淤加美おかみの神の女比那良志ひならし毘賣に娶ひて生みませる子、多比理岐志麻美たひりきしまみの神。
この神淤迦美おかみの神の女、名は日河ひかは比賣に娶ひて生みませる子、深淵ふかふち水夜禮花みづやれはなの神。
「一方、踏ちゃんの方はというと、寝恍けるに事を欠いて、起しにかかった私服おかみの手にすがりついて、まだ帰っちゃ厭、なんぞ発した穏かならん一幕もあり」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「どうの、こうのって、大将、彼奴の細君おかみさんが」声を落して、「男をれて来てるのだぜ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「いや、それがです、有明荘の門前に警察おかみの人数が出張っていて僕を内部に入れてくれんのでしてねえ」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
警察おかみの人数が大勢いましたろう」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
わがをか龗神おかみひてらしめしゆきくだけ其処そこりけむ 〔巻二・一〇四〕 藤原夫人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
龗神おかみというのは支那ならば竜神のことで、水や雨雪を支配する神である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)