“欺”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あざむ51.0%
だま40.5%
あざ2.8%
いつわ0.8%
かつ0.8%
かた0.5%
0.5%
0.5%
だまか0.5%
アザム0.5%
(他:7)1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“欺”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸33.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語8.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
しかし叔父おじあざむかれた記憶のまだ新しい私は、もう一歩踏み込んだ疑いをさしはさまずにはいられませんでした。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
前庇まえびさし広く飾なきぼうぶりて、年は十七、八ばかりと見ゆるかんばせ、ヱヌスの古彫像をあざむけり。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
パリス だまされて、なかかれて、侮辱ぶじょくされて、賤蔑さげすまれて、ころされてしまうたのぢゃ。
「僕らは彗星にだまされたのです。彗星は王さまへさえうそをついたのです。本当ににくいやつではありませんか。」
双子の星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
あわれ銀平が悪智慧にあざむかれて、いそいそと先達して、婦人をやすませおきたる室へ、手燭てしょくを取って案内せり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
僕は母をあざむく材料に自然から使われる自分を心苦しく思って、門を出る時振り返って見たら、母も叔母もまだこっちを見ていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「その枕の効能にいつわりが無かったら、何んなと望みに任せて進ぜよう。金でも、道具でも——」
ここに天皇は黒姫をお慕い遊ばされて、皇后樣にいつわつて、淡路島を御覽になると言われて、淡路島においでになつて遙にお眺めになつてお歌いになつた御歌、
こいつは、やっぱりかつがれたかなと思って、首を引込めると、ムクが勢いよく外へ飛び出しました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『君、真実ほんたうかい——戯語じようだんぢや無いのかい——またかつぐんだらう。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
おめえという女はしたたか者になるに相違ねえと、おれあいい暮らしたもんだが、おふくろが先に眼をつぶって、おめえのこのかたり同然のしわざを見せねえですむだけが
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
叔父源助は、なんと山鹿の経営する秘密団のパトロンであったのだ、とすれば山鹿にかたられた、そして又それを口実に管理されてしまった鷺太郎の財産は、この裸体国の為に、消費されてしまったのであろう。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
政府威を用うれば人民は偽をもってこれに応ぜん、政府を用うれば人民はかたちを作りてこれに従わんのみ。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「そうです。あの小説家は、犯人でなかったにも拘わらず、犯人の仮面をかぶっていたのです。そこに、真犯人の恐るべきまんが隠されているのです。しかし、そのことは、あとでゆっくりお話ししましょう」
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
『悪い狼奴がどうして妾をまして、出世をしたか——』といふ長い文章を書いて王様に進呈しました。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
外面如菩薩げめんにょぼさつ内心如夜叉にょやしゃなどいう文句は耳にたこのできるほど聞かされまして、なんでも若い女と見たら鬼かじゃのように思うがよい、親切らしいことを女が言うのは皆なますので、うかとその口に乗ろうものならすぐ大難に罹りますぞよというのが母の口癖でありましたのでございます。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
いゝや、それには旨い事がある、相川のお嬢にはうち相助あいすけという若党が大層に惚れて居るから、あれを旨くだまかし、孝助と喧嘩をさせて置き、あとで喧嘩両成敗だから、おいらの方で相助を追い出せば
この人にいはせると、さういふ昔からの習慣が單に無邪氣な傳説から來てゐるのではなく、あの事代主ことしろぬしの神が鷄の鳴聲にだまかされて、身を危ふくするところであつたといふやうなお伽話からでもなく、實は出雲民族に取つて忘れられない國讓りの日を記念するためであらうとのことであつた。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
一命元ヨリ君家ニタクセド、君家未ダ兵馬ノ命ヲ発セズ、猶一日ノ無事アルヲウカガヒ、即チ、シチノ母ヲヌスミ、御辺ノ義ヲアザムク。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
董卓、天ヲアザムキ地ヲクラマシ
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実はあざむいて人を試験するようなもので、徳義上におい相済あいすまぬ罪なれども、壮年血気の熱心、みずから禁ずることが出来ない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ここに建振熊の命たばかりて、「息長帶日賣の命は、既に崩りましぬ。かれ、更に戰ふべくもあらず」といはしめて、すなはち弓絃ゆづらを絶ちて、いつはりて歸服まつろひぬ。
「ゆふべわが臥床ふしどに入りて、いましも甘き睡りに入らんとすれば、わが魂はわが身より君が方にとあくがれ出づ。しかるときは、われはわが胸に君を掻きいだきゐるがごとき心ちす、ひねもす心も切に恋ひわたりゐし君を。ああ、甘き睡りよ、われをたばかりてなりとも慰めよ。うつつにては君に逢ひがたきわれに、せめて恋ひしき幻をだにひと夜与へよ。」という哀婉あいえんな一章などを拾い読みしたりしつつ
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
その女が、これも化けた一つので、くるままでこしらえて、無事に帰してくれたんです。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はあ、あたきの爺様の代に此店ここの先代という人にうまうま一杯められて——ああ口惜しい、口惜しいっ! お返し! お寄越し! 盗人! 詐偽師かたりっ! お返しったらお返し! お店からお顧客とくいまでそのままつけて返すがいいのさ。あれ、よしこのなんだえ、お茶漬さらさら、ほほほほほ。
矢文の天誅はまやかしだ。なあ、真正の犯人がなんでわざわざ己が字を残すもんけえ。土台、あの矢が弓で射たもんなら、ああ着物を破いちゃあ身へ届くわけがねえ。それに、弓ならあんなに汚なく血が出やしねえや。そっぽだって、もちっと綺麗に、ゆがんじゃいねえはず。
年は四十五六、繊細きしやな手にすら小皺こしわが見えてゐた、
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)