“欺罔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たばかり37.5%
けれん25.0%
ぎもう12.5%
ゆすり12.5%
ゲレン12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
フラーテゴミータといひ、萬の欺罔たばかりうつはなりき、その主の敵を己が手に收め、彼等の中己をめざるものなきやう彼等をあしらへり —八四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「芥子粒を林檎のごとく見すという欺罔けれんの器」と「波羅葦僧はらいその空をも覗く、伸び縮む奇なる眼鏡」
鏡花氏の文章 (新字新仮名) / 中島敦(著)
お前はすべての欺罔ぎもうを破ろうとして快楽を求めながら、お前の求めた快楽その物がやはり欺罔にすぎないのを知らなかった。お前が己を忘れた時、お前の霊魂は飢えていた。
青年と死 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
増してさがしけれ共更に御太刀の知れざりける此の御太刀はまつたく安田佐々木兩人の侍士が此騷ぎを幸ひに取隱とりかくし是を種として稻葉家より金子きんす欺罔ゆすり取んとたくみしことなり此時の落首らくしゆ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あまたの人を斬りて罪業を重ね、恐ろしき欺罔ゲレンの魔道に迷ひ入り、殺生せつしやうまさる邪道に陥り行くうち、人の怨みの恐ろしさを思ひ知りて、われと、わが身を亡ぼしをはんぬ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)