“探”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さが54.6%
さぐ28.5%
たず9.3%
4.8%
たづ1.0%
さぐり0.7%
さぐっ0.2%
たん0.2%
ふる0.2%
まさぐ0.2%
もと0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四谷よつやとほりへ食料しよくれうさがしにて、煮染屋にしめやつけて、くづれたかはら壁泥かべどろうづたかいのをんで飛込とびこんだが、こゝろあての昆布こぶ佃煮つくだにかげもない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けれ共、その心をさぐり入って見た時に、未だ若く、よろこびに酔うて居る私共でさえ面を被うて、たよりない涙に※ぶ様になる程であるか。
大いなるもの (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
これから油の小路に往って、悉皆屋と糊屋とを一軒一軒たずねて歩いてみよう。そう決心して、それからすぐ油の小路に廻っていった。
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
よしくちしてはなからうともおまへおもことがあるくらゐめくら按摩あんまぐらせてもれたことかずともれてるが、れをばくのだ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
左樣さうでせう、確かに左樣だらうと思つた、サ、何卒どうぞお二階にお上り下さい、實は東京からあなたをたづねていらした方があるのです、と言ふ。
熊野奈智山 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
さすが熟練の功はえらいもんだと思いながら、自分もまず足だけ前へ出して、草鞋わらじさぐりを入れた。ところが全く宙に浮いてるようで足掛りがちっともない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これを空にさぐって当らず、無限の空間余の身も心も置くべき処なきに至れり。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「然し、時にはたんぼうといふことも——これまた時に応じて必要とするんだらうね。」
村のストア派 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
因より正當せいたうの腕をふるつてまうけるのでは無い、惡い智惠ちえしぼツてフンだくるのだ………だから他のうらみひもする。併し金はまつた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
合点長屋の土間へ降り立った釘抜藤吉は、まだ明けやらぬ薄暗がりのなかで、足の指先に駒下駄の緒をまさぐりながら、独語のようにこう言った。
雪之丞は、そう心に呟きながら、懐剣に懐紙でぬぐいをかけて、さやに収めると、供男の姿をあたりにもとめたが
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)