トップ
>
『熊野奈智山』
ふりがな文庫
『
熊野奈智山
(
くまのなちさん
)
』
眼の覺めたままぼんやりと船室の天井を眺めてゐると、船は大分搖れてゐる。徐ろに傾いては、また徐ろに立ち直る。耳を澄ましても濤も風も聞えない。すぐ隣に寢てゐる母子づれの女客が、疲れはてた聲でまた折々吐いてゐるだけだ。半身を起して見𢌞すと、室内の …
著者
若山牧水
ジャンル
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約24分(500文字/分)
朗読目安時間
約40分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
喰
(
を
)
際
(
きり
)
投
(
はう
)
喰
(
くは
)
道理
(
もつとも
)
探
(
たづ
)
逸
(
はず
)
露
(
あらは
)
臭
(
にほひ
)
然
(
し
)
終
(
つひ
)
泣顏
(
なきづら
)
強
(
あなが
)
頂上
(
てつぺん
)
捉
(
つかま
)
除
(
と
)
況
(
ま
)
竊
(
ぬす
)
洋傘
(
かうもり
)
欄干
(
てすり
)
森
(
しん
)
平常
(
いつも
)
密著
(
くつつ
)
失
(
な
)
霽
(
あが
)
四方
(
よも
)
先刻
(
さつき
)
難有
(
ありがた
)
貴下
(
あなた
)
豫
(
かね
)
誰方
(
どなた
)
背後
(
うしろ
)
老
(
ふ
)
不圖
(
ふと
)
齡
(
とし
)
母子
(
おやこ
)
何卒
(
どうぞ
)
其儘
(
そのまま
)
四邊
(
あたり
)
左樣
(
さう
)
慳貪
(
けんどん
)
憑
(
つ
)
攀
(
よ
)
森閑
(
しんかん
)
種々
(
いろいろ
)
氣勢
(
けはひ
)
波切
(
なきり
)
湯槽
(
ゆぶね
)
瀞
(
とろ
)
煠
(
ゆ
)
環
(
わ
)
界隈
(
かいわい
)