“除”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
39.9%
24.2%
19.2%
のぞ8.1%
よけ1.3%
1.3%
はず1.0%
0.5%
0.3%
0.3%
のけ0.3%
はづ0.3%
0.3%
ノゾ0.3%
のぞい0.2%
おもむろ0.2%
0.2%
0.2%
ただ0.2%
とっ0.2%
とり0.2%
0.2%
のく0.2%
のぞか0.2%
のぞき0.2%
はぶ0.2%
ゆる0.2%
わり0.2%
ホカ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
爺いさんは焼鍋やきなべを出して、玉葱でこすつて、一寸火に掛けて温める。ドルフとリイケとは林檎を剥いて、心をけて輪切にしてゐる。
「それから取っ組み合いが始まったが、恐ろしく強い野郎で、その上匕首あいくちを持ってやがる。切尖きっさきけるはずみに、鼠坂ねずみざか逆落さかおとしだ」
「あなたが死病の根を植えつけたのを、私がやっとったじゃありませんか、やかないあの人は、あなたをどうしようというのです」
蓮香 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しのぐ事あたはざるもの飢餲きかつにうれふるものには其金銀を與へてくるしみをのぞき給ひしが當時たうじのありさまを見るにさしてこゝ一日人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一八二一年シャムに往った英国使節クローフォードは、シャム王の白象べやに二猴をも飼えるを見問うて象の病難よけのためと知った由。
恐しさ、怪しさより、勿体なさに、慌てて踏んでいる足をけると、我知らず、片足が、またぐッと乗る。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
思わずそこへ出て来たように声を掛けながら、節子は暗い格子戸の内から日中でも用心のために掛けてある掛金をはずしてくれた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そう云って敦夫は寝椅子いすへ横になり、手に持った記録の冊子を、光をけるために顔の上へ伏せて眼を閉じた。
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「また我が子建御名方たけみなかたの神一〇あり。これをきては無し」と、かく白したまふほどに、その建御名方の神、千引の石一一手末たなすゑささげて來て
「掃はもうなすつたんですか」と聞いた。わらつてゐる。三四郎は其わらひなかれ易いあるものをみとめた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
洒脱な交際ぶりと諧謔交おどけまじりの口上手と無学者ばかりの美術界に幾らか本を読んでゐる、もしくは本が読めるといふので重宝がられて、自分でも下手な絵の方はそつちのけ
壁に懸けてある外套ぐわいたうはづして着たのも、帽子を冠つたのも、着る積りも無く着、冠る積りも無く冠つたので、丁度感覚の無い器械が動くやうに、自分で自分のることを知らない位であつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あとは散漫に美禰子の事があたまうかんでる。美禰子のかほや、襟や、帯や、着物きものやらを、想像に任せて、けたりつたりしてゐた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
げきの名分を、君側クンソクカンノゾク、というところへ持ってゆくのは、いつのばあいでも、むほん人が世のていをつくろう口実ときまっている。はや一日とて、猶予あるべきではない」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
シテ見ると一夫一婦の説も隠然いんぜんの中には随分勢力のあるもので、ついては今の世に多妻の悪弊をのぞいて文明風にするなんと論ずるは野暮やぼだと云うような説があるけれども
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
おもむろに沈んで行く黒い舟には、狸が乗つてゐるのではなからうか。さうして、その近くに浮いてゐる、白い舟には、兎が乗つてゐるのではなからうか。
かちかち山 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
四〇 は無し。
青きもの摘む子らならしざる寄せて石炭殻は指に掻き
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
送って「穿入京城五彩雲。昂然野鶴出雞羣。除非乞詔僧文覚。千歳寥寥独有君。」〔穿入ス京城五彩ノ雲/昂然トシテ野鶴雞羣ヲ出ヅ/ただ詔ヲ乞ヒシ僧文覚ヲのぞケバ/千歳寥寥トシテ独リ君有ルノミ〕の絶句を
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
と余念なく豆の葉の虫をとっている。助役はあきれ顔にて
厄払い (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
半日ほど水に浸してから引き上げて、きれいに水の切れたところで、その黒い外皮をるのが「粗皮とり」だった。
和紙 (新字新仮名) / 東野辺薫(著)
国事おおやけに関する暗撃果合いや、新刀あらもの試し辻斬の類をかした土民人情の縺れから来る兇行の因に五つある。物盗ものとり、恐怖、貪慾、嫉妬やきもち、それから意趣返しと。伊兵衛の場合はあきらかに物盗ではない。
見るに身は細引ほそびきにて縛られ口には猿轡をはめてあり友次郎は見も悼ましくまづしばりし繩を解捨ときすて猿轡さるぐつわをものくるにとく手遲しとお花は友次郎に抱付いだきつき流石さすがに餘處を兼しか聲をも立ず泣けるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
落日の華やかさもなく、けさがたからの風は蕭々しょうしょうと一日じゅう吹き続けたまま暮れて行くのであるが、翁には心なしか、左手の垂れ雲の幕の裾が一二尺かすのぞかれて行くように思われた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
みなのぞきていさゝかも家内に故障さゝはりなく平安無事ぶじなる者をえらび、神㕝じんじの前のあけ神主沐浴斎戒もくよくさいかい斎服さいふくをつけて本社にのぼり、えらびたる人々の名をしるして御鬮みくじにあげ、神慮しんりよまかせて神使とす。
この雑音は、電波それ自身にまじっている雑音であった。その雑音をはぶくうまい方法を隆夫は知っていたから、早速さっそくその装置を持って来て、取付けた。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ここに天皇、高山に登りて、四方よもの國を見たまひて、りたまひしく、「國中くぬちに烟たたず、國みな貧し。かれ今より三年に至るまで、悉に人民おほみたから課役みつきえだちゆるせ」
あれはね、いいかい、這般しゃはん瑣事さじはだ、雪折笹にむら雀という処を仕方でやったばかりなんだ。——わりの二の段、方程式のほんの初歩さ。人の見ている前の所作なんぞ。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
則、重ねて誓ひて曰はく、東に出づる日更に西に出で、且、阿利那礼河アリナレガハの返りて逆に流るゝホカは、及び河の石昇りて星辰と為るに非ずば、殊に春秋の朝を闕き怠りて梳鞭の貢を