“わ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
21.3%
11.0%
7.7%
5.7%
5.7%
5.5%
5.4%
3.9%
3.3%
3.3%
(他:579)27.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太い孟宗もうそうの節を抜いて、深く埋めた中から水がき出て、そこいらのいねにみずがかかる仕掛しかけであった。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
逸作は、こういう桁外けたはずれの企てには興味さえかす男であった。「外遊を一年も延ばしたらその位の金は生み出せる」
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
僕はただ、おゆるし下さい、と、せつない思いで、胸の奥深いところで、神さまと兄さんにこっそりおびをしているばかりだ。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
彼は独りひざまずき、泣いて祈り、己の至らざる故にせがれを神の罪人としたことを自ら激しく責め、且つ神にびた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
やがて月はのぼりて桂の川の水烟みづけぶり、山の端白はしろ閉罩とぢこめて、尋ぬる方は朧ろにして見えかず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
はなしをするうちに、さく/\とゆきけるおとがして、おんやくはらひましよな、厄落やくおとし。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
姫君は檜皮ひわだ色の紙を重ねて、小さい字で歌を書いたのを、こうがいの端で柱のれ目へ押し込んで置こうと思った。
源氏物語:31 真木柱 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ただ場外にむらがる数万の市民が有らん限りのときを作って停車場の硝子窓ガラスまどれるほどに響くのみである。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やゝしめりぎはを、いへ逃出にげでたまゝの土手どて向越むかうごしにたが、黒煙くろけむり
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
両親りょうしんは、かお見合みあわせて、うすうすうえについて心配しんぱいしました。
笑わない娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その天井の、ちょうど女の屍体がよこたわっている真上まうえおぼしい箇所に、小さな、黒いが見えていたのだ。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして金髪のうえに細い黄金のでできたかんむりをのせているところは、全くお人形のように可愛かわいい姫君だった。
二、〇〇〇年戦争 (新字新仮名) / 海野十三(著)
はじめて吾等われら大難だいなんわかり、それより海岸かいがんいへくがごとさわぎで
三人の相槌あいづちをもって火気を去り、打ち返して肌に柾目まさめをつけ、ほどよいころからかし延べの手順にかかる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
漸次ぜんじ人勢にんずえておほきな内側うちがはさらちひさゑがかれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それがむかふくるまあたつて、まはたび鋼鉄はがねの如くひかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あしひきのやまさへひかはなりぬるごときおほきみかも 〔巻三・四七七〕 大伴家持
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
はなはだしいかな、おとろえたるや。ひさしくゆめにだも周公しゅうこうず」
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
このびしい空の下へれに出る宗助に取って、力になるものは、暖かい味噌汁みそしると暖かい飯よりほかになかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また頭巾といふ季を結びたるは冬なれば人の零落したる趣に善くひ、また頭巾をかぶりてびたる様子も見ゆる故なり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「そうか。不愍ふびんな生れつきの者どもではある。老幼のこらずこれへ集めて、この布一端いったんずつけてつかわせ」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むしろ清盛を意識的にやっつけた罪ほろぼしの気持の幾分を、むすめたちの方へけて、すこし過賞に傾いた気味がないでもない。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大根だいこよこいくつかにつて、さらにそれをたてつて短册形たんざくがたきざむ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ことつた西瓜すゐくわあかきれちひさなみせだい一のかざりである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
夏目漱石さんはあらゆる方面の感覚にデリケートだったのは事実だろうが、けても色に対する感覚は特にそうだったと思う。
温情の裕かな夏目さん (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
それは今日の昼飯ひるめしに怪しい僧にもけ、じぶん達もったような三個みっつ黍団子きびだんごであった。
岩魚の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
子供こどもがないものですから、おじいさんはすずめの子を一、だいじにして、かごにれてっておきました。
舌切りすずめ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そのとき一らない小鳥ことりが、そばの木立こだちにきてとまって、はなおろしながら、
小さな赤い花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
世をびて、風雅でもなく洒落でもなく、詮方せんかたなしの裏長屋、世も宇喜川のお春が住むは音羽おとわの里の片ほとり。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
大観音おおがんのんそばに間借をして自炊じすいしていた頃には、よく干鮭からざけを焼いてびしい食卓に私を着かせた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
飯「そんな事を云うと孝助がるがります、孝助折角の思召おぼしめし、御免をこうむって此方こちらへ来い」
「うす気味のるい色をして、こわばった顔をしていました。そして私が近寄って行くと、急に、かくれてしまうのでした」
黄色な顔 (新字新仮名) / アーサー・コナン・ドイル(著)
そして彼等は聴くであらう、同時に近くから遠くからき起るうつろな鐘のひびきを、続いて無数の黄ばんだ祈りの声を。
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)
藤田は股栗こりつした。一身の恥辱、家族の悲歎が、こうべれている青年の想像に浮かんで、目には涙がいて来た。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その物凄い咆哮ほうこうするかのように、流れるような雨脚とともに、雷鳴は次第次第に天地の間に勢を募らせていった。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
〔譯〕寛懷かんくわい俗情ぞくじやうさかはざるは、なり。立脚りつきやく俗情にちざるは、かいなり。
らがも困るだ。れが困ると俺らが困るとは困りようが土台ちがわい。口が干上ひあがるんだあぞおらがのは」
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
れ、突ッ走って、分家のんちゃまを呼んで来う。河原の権叔父ごんおじにも、すぐ来てくれというて来るのじゃ」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此の怨み晴れやらぬものと思へと狼の吠ゆるが如くめき立つるを、何を世迷言よまひごと云ふぞ、とあざ笑ひつ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
善ニョムさんは、泣声になってめいた。いやだ、いやだ――青い麦の芽達が、頭を振りながら、善ニョムさんの眼前に現われて来た。
麦の芽 (新字新仮名) / 徳永直(著)
「もう行きなさい」と二三度云われると、ようやく聞き取れない程のかすかな声でび言を云って立って行ったが
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「此の方よりも今日の、此の御無礼をばびがてら、大先生の御遺筆なぞ拝見いたしに、参邸のお許しを得とう厶る」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
あまりのむごたらしさに皇后は、顔色もなくおしたが、舟がすすむにつれ、風浪も烈しく、いよいよ生ける心地もなかった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これは、毛利冠者かんじゃ頼隆と申されて、あなた様の亡父ちち義朝公の伯父君にあたるお方の遺子わすれがたみでおせられる」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
にこにこしながら手も汚さず汗も出さず、綽々しゃくしゃくとして刈ってるが、四と五把との割合をもってより多く刈る。
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ただ字を書く事は重宝がられて、彼も妻もよく手紙の代筆をして、沢庵たくわんの二三本、小松菜の一二礼にもらっては、真実感謝して受けたものだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さっきまでは居る影さえしなかったとんびが、いつの間にかすぐ目の前で五六度を描いて舞ったかと思うと、サッと傍の葦間へ下りてしまう。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
所々にちいさいを作って話をしているかと思えば、空虚な坐布団も間々あいだあいだに出来ている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
知人しつたひとなら菓子位くわしぐらい子供こどもにくれるに不思議ふしぎもなく、もらふたとてなにるい
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「わしもかゝあこと因果いんぐわせてつみつくつたのりいんでがせう」かれこゑしづんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
夜明けんとする一刻前の文様あやめかぬ夜の山を、肩にすがりつ縋られつ、二人の男女は辿たどって行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そのうちに大きくなったらかる事と思って、自分一人の秘密にしたまま、忘れるともなく次から次に忘れていた。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そしてこれらの諸品がウバヒガンすなわちタチヒガンと縁の無いことは、その葉を検すればぐにかるのである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
なぜなれば、彼らの考えは輿論よろんとは異なり、いわゆる独立思想であったとしても、同意を求むることあれば、やはり彼らには他人を頼む心のあることがかる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「その百人一首も焼けてなくなったんでございますか。わたしは、お墓もどこだか存じません。」
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
格子かうしめずともしがめる、かくおく
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「そんな事をしても無駄だつたのさ、それよりは、長崎屋の身上を、早く分ける者にけてやつて、確とした書き附けにでもして置くのだつたよ」
しかも彼の態度が惜しいものを半分ひとけてやると、半分無くなるからいやだという風に見えたので、自分はますます変な気持がした。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
が住む家の歴史を知るにつけ、新村入は彼の前に問題として置かれた久さんの家を如何にす可きかと思いわずろうた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
アブラハム、ヤコブなぞ遊牧族ゆうぼくぞくの老酋長の物語は、十勝の山中に牛馬と住むが境涯に引くらべて、殊に興味が深いのであろう。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)