“適”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かな52.7%
ふさ7.6%
てき7.6%
4.4%
はま3.2%
2.8%
2.5%
たまた2.5%
たま2.2%
1.6%
たまたま1.3%
ふさわ1.3%
たま/\0.9%
ふさは0.9%
0.6%
タマタマ0.6%
フサ0.6%
ヨロ0.6%
うつ0.3%
あた0.3%
あは0.3%
あひ0.3%
あるじ0.3%
かない0.3%
かなは0.3%
かなわ0.3%
かの0.3%
0.3%
たまさか0.3%
はまり0.3%
ゆか0.3%
0.3%
よろしき0.3%
アタ0.3%
カナ0.3%
ソグ0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可笑なお話をいたしましたが、策伝の話より、一御意ひ、其後数度御前されて新左衛門が、種々滑稽雑談じたといふ。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
汝等にこそわが魂は、これを己がに引くその難所をばゆるにはしき力をえんとて、今うや/\くしく嘆願なれ 一二一—一二三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
一、 最初一瞬間非常地震なるかかを判斷し、機宜する目論見てること、しこれには多少地震知識す。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
漬物の切り方や、盛り方などにも、自分の方が、長いあいだ気心を知っている浅井の気分に、しっくりうところがあるように思えた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それは西洋人の趣味嗜好に投じ、横浜貿易の貿易品にそっくりったのでありますから、それはまことに素晴らしい勢いとなった。
「どうせうたつて、お前の心一つぢやないか。初発にお前がきたいといふから、かう云ふ話にしたのぢやないかね。それを今更……」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
結納されし日も宮は富山唯継をと定めたる心はつゆ起らざりき。されど、己はにその家にくべき身たるを忘れざりしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
然るに他の職業にては、辛ふじてら給するに足るものあるのみ、而してま病魔に犯さるゝ事あらば、誰ありて之を看護するものもなし。
主のつとめ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
それから数年の後に国外の学者によってその若い学士によって予測された現象の実在が証明されたというようなこともにはあるようである。
西鶴と科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
韻文にはかぬから小説を書いてみようと思ふと云ふのが渠の癖で、或時其書かうとして居る小説の結構を竹山に話した事もあつた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
しかしわたくしは隅田川の蒹葭を説いてレニエーの詩に思及ぶや、その詩中の景物に蒹葭を用いたもののからぬことを言わねばならない。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
夏の夜にしい薄青い服を着て、ソファにりながら、不安な動揺にみちた瞳を輝かしながら市街に起る雑多な物音に脅えていた。
勲章を貰う話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
菅神怍色あり、柘榴、 菅神をなし玉ひしといふ故事は、元亨釈書妄説る。
そは神は人をして再び身をるにしからしめん爲己を與へ給ひ、たゞ自ら赦すに恩惠をば現し給ひたればなり 一一五—一一七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
手術が持ち前で好き上手であるので、道楽半分、数奇半分、慾得ずくでなく、何か自分のこしらえたものをその時々の時候に応じ、場所にめて
此ノ宵一婢ノ予ガ卓子ノ傍ニ来ツテ語ル所ヲ聞クニ、此酒肆ノ婢総員三十余人アリト云。婢ハ日々其家ヨリ通勤ス。家ハ家賃廉低ノ地ヲ択ブガ故ニ大抵郡部新開ノ巷ニ在リ。
申訳 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
平野で止つた村には、野にはしい変化が伴ひ、山の盆地に国を構へた地方では、山の臭ひをこめた物語に変つて行つた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
とにかく、此女神が出て、禊ぎの場処を上・下の瀬と選び迷ふしぐさをした後、中つ瀬のしい処に水浴をする。此ふるまひを見習うて禊ぎの処を定めたらしい。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
それが自分にろうがうつるまいが、そんなことは一切合財考えなしで随分可笑しな不調和な扮装をしている人が沢山あるようです。
好きな髷のことなど (新字新仮名) / 上村松園(著)
「科学者が外界の現象を取り入れてそれを秩序立てる時に用いる一種の型は畢竟するに哲学的な思索の種々な型のいずれかにらないものはない」
されど汝の睡りの時く過ぐるがゆゑに、あたかも縫物師のその織物せて衣を造る如く、我等こゝにめて 一三九—一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
生ぜしかば主税之助は新參用役安間平左衞門立花左仲其外氣にたる佞臣どもを集め雪の寒を凌がんと晝より酒宴
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『詩経』に「膏沐無からん、誰をとして容をらん」とか申す二句、て何心なく読みおり候所、後に曹大家『女誡』専心の篇を見候えば、上下の文ありて
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
食道楽会の精神も其処にあります。衛生法にたる食物を以て身体を養えば心も自ら高遠雄大になりましょう。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
見るに一として商賣の道にず其上だ出入の勝手もえず今忠八にを出しては猶々都合手代くの中にも忠八は發明にて萬事心得居者なり又七はよりお熊としからす持參金
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
衛生法の原則にざれば文明の料理となしし。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
むかし桜子という娘子がいたが、二人の青年にまれたときに、ひとりの女身を以て二つの門に往きわざるを嘆じ、林中に尋ね入ってついに縊死して果てた。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
俊男は其のしい頭が氣にはぬ。また見たところ柔和らしいのにも似ず、案外理屈ツぽいのと根性の太いのがい。で、ギロリ、其の横顏をめ付けて
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
こちとらの大家が高い家賃を取上げてに一杯飲ます、こりゃ何もじゃねえ、いわば口塞賄賂さ、を聞くまいための猿轡だ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
蟹十郎の吾太夫は寿美蔵の師匠張より見好きも、貫目に乏しく、翫太郎の道庵は役にて好し。小由の桜茶屋女房は松之助のあれど、つんけんし過ぎたり。
雅さんのところへくとつて、その為に御嫁入道具まで調へて置きながら、今更外へれますか、雅さんも考へて見て下さいな。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
菊「其の折のお肴はお前に上げるから、部屋へて往って、お酒もい程出してくりおたべ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
されどれて惡に向ふか、または幸を追ふといへどもその熱を失ひて或ひは過ぎ或ひは足らざる時は即ち被造物己を造れる者にふ 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
……更に小竹宮に遷る。是時にりて、昼暗きこと夜の如し。已に多くの日を経たり。時人常夜行くと言ふ。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
又、菟道鹿路目柴立て、射部ゑたゞけでははぬ猛獣の場合に構へたらしいこと、今尚、此風の矢倉構へる猟師があるのでも訣る。
桟敷の古い形 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
六十歳に近づくと、どんなに美しく、豊満な輪廓を持つた女形でも、まづが落ち皺み、次いで頬がみ、どうしても若女形の役どころなどには、はぬやうになつて来る。
彼の教養は、さうした事にいては居なかつた。又其をすることが伯父の厚情に背くことのやうな気もしたであらう。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)