“未”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いま47.7%
32.2%
いまだ8.1%
ひつじ6.6%
まだ2.8%
ヒツジ0.6%
イマ0.5%
まあ0.3%
0.3%
おろ0.2%
(他:4)0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「かう泥だの油だの一面に流れてゐるのではね。——しかしこの橋の下あたりには年を取つた河童の夫婦が二匹いまだに住んでゐるかも知れません。」
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かくてもいまいかりは解けず、お村の後手うしろでくゝりたる縄のはし承塵なげしくぐらせ、天井より釣下つりさげて
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
重明も野村もいまだ死という事がよく呑み込めなかったので家の中の騒ぎも他所よそに、二人は庭で遊んでいた。そうしたら乳母にひどく叱られた。
黄鳥の嘆き (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
殊にあゝ云ふ百里余も隔つた田舎ゐなかですから、それまではだ活版と云ふものを知らなかつたので、さあ読んで見ると又面白くつて仕様がない。
いろ扱ひ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たゞこれまで自分じぶんかないのは到底たうてい自分じぶんどものちからおよばぬものとあきらめてたからなので
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
貴方の御器量は拙者は宜く承知しておるが、家老共はだ知らんことゆえ、始めから貴方が越後様においでの時のように大禄という訳にはまいりません
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
己は三年ぶりで始めてあの女と向い合った時、思わず視線をそらさずにはいられなかったほど、強い衝動を感じたのをいまだにはっきり覚えている。
袈裟と盛遠 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
常磐津ときわづ浄瑠璃に二代目治助が作とやら鉢の木を夕立の雨やどりにもじりたるものありと知れどいまだその曲をきく折なきをうらみとせり。
夕立 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
蝶の和訓わくんをかはひらこといふは新撰字鏡しんせんじきやうにも見えたれど、さかべつたうといふ名義みやうぎいまだかんがへず。
既に将軍家は、ひつじ下刻げこく着御ちゃくぎょ、随行の大名お鳥見組の諸士、近侍旗本のひしひしと詰め合った南面のお幕屋に着席している。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時に、時刻はちょうどひつじの頃(午後二時)であった。飛脚の第一使が着いてから、秀吉の発するまで、実にまだ一刻(二時間)しか費やしていない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
およそ十二辰に生物を配当せしは王充の『論衡』に初めて見たれども、『淮南子えなんじ』に山中ひつじの日主人と称うるは羊なり、『荘子』に
「昨夜は、徹夜で勉強してしまつて……」と私は弁解した。真にそんな気がしたのでもある。「まだ眼が醒めないほどなの——。御免よ、冬ちやん?」
競馬の日 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
まだですわ。だって、片付く訳が無いじゃありませんか」と云ったまま、眼をみはってじっと代助を見ていた。代助は折れた小切手を取り上げて二つに開いた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「いえ、まだです。學校がくかうぢやぽどさむくならなくつちや蒸汽スチームなんかきやしません」
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
末は、独り言になつて居た。さうして、急に考へ深い目をコラした。池へ落した水音は、ヒツジがさがると、寒々と聞えて来る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
末は、獨り言になつて居た。さうして、急に考へ深い目を凝した。池へ落した水音は、ヒツジがさがると、寒々と聞えて來る。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
末は、獨り言になつて居た。さうして、急に考へ深い目を凝した。池へ落した水音は、ヒツジがさがると、寒々と聞えて來る。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
「婦人ノ推定年齢ハ二十二歳、目下モッカ姙娠四箇月ナリ、死因ハイマツマビラカナラザレド中毒死ト認ム」
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
軍井グンゼイイマダ達セズ、将カツハズ。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
羞顔シュウガンイマカツテ開カズ
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まとまった大金が入るというのは実に妙だ、それもまあだ君にお徳が有るのさ
己は朝のまあだ薄暗い内に
都会と田園 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
その煙の中に、もうこく(午後二時)に近いかと思われる太陽が、一粒の珊瑚さんごのようにいぶされていた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日脚ひあしはもうこくを過ぎていた。宗徒の手入にすこしの手落もないようにと、板倉伊賀守と共に鋭い眼を四方に配っている大久保忠隣のかたわらへ、役人に案内せられて貧相な一人の僧侶が来た。
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
貫一は、かく詰責せる間に彼の必ずあやまちを悔い、罪をびて、その身はおろか命までもおのれの欲するままならんことを誓ふべしと信じたりしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
得忘れぬ面影にたりとはおろかや、得忘れぬその面影なりと、ゆくりなくも認めたる貴婦人のグラス持てる手は兢々わなわな打顫うちふるひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
眞志屋文書中の「文化八年ひつじの正月御扶持渡通帳おんふちわたしかよひちやう」に據るに、此後文化五年戊辰ぼしんに「三人半扶持の内一人半扶持借上二人扶持被下置くだしおかる」と云ふことになつた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
まアけえらねえかと云われ、せがれも驚いてけえり、手分てわけをして諸方を捜したが、一向に知れず、七年以来このかた手紙もねえからひょっと船でも顛覆ひっくりかえって海の中へ陥没ぶちはまってしまったか