“未見”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みけん62.5%
みち25.0%
いまだみず12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
義雄は、かの未見みけんの敵であつた山の客がした如く、敷島の部屋を宿やど見た樣にして、晝間は氷峰や、勇や、入院中の森本などをまはり歩いた。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
未見みちの境を旅するといふ感じは、犇々ひし/\と私の胸に迫つて來た。空は低く曇つてゐた。目をさへぎる物もない曠野の處々には人家の屋根が見える。名も知らぬ灌木くわんぼくの叢生した箇處ところがある。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
三の瀬村のこうに十囲許ゐきよの樟木あり。中空朽くうきうの処六七畳席をくべし。九州地方大樟たいしやう尤多しといへどもかくのごときは未見いまだみず。江戸を発して已来道中第一の大木なり。三里薗木そのき駅(一に彼杵そのきと書)なり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)