“布”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
35.7%
きれ31.1%
ぬの20.8%
1.6%
プラトーク1.4%
きぬ1.4%
1.0%
ぎぬ0.8%
しき0.8%
ぎれ0.8%
しか0.6%
キレ0.4%
クロース0.4%
シク0.4%
にぬ0.2%
ハワイ0.2%
0.2%
0.2%
しい0.2%
たへ0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
カンバス0.2%
トワル0.2%
ニヌ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、そこには前田弥平氏の専制的な独裁がかれていた。彼の一存で、その工場の待遇制度はどんなにでも変えることができた。
仮装観桜会 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
また、あるものはバータムナスの像のまわりを花環のように取り巻いて、きれのように垂れさがった枝はその像をすっかりおおっていた。
こうしているうちに、とうとう、仕立屋したてやさんのかんしゃくだまが爆発ばくはつしました。仕立屋さんは仕立台したてだいあなからぬのきれをつかみだして
すべて、海上かいじやう規則きそくでは、ふね出港しゆつかうの十ぷん乃至ないし十五ふんまへに、船中せんちうまは銅鑼どらひゞききこゆるととも本船ほんせん立去たちさらねばならぬのである。
クズニェツォーヷは今日も繭紬のプラトークだ。たっぷりした胸つきで、みんなの横に立っている。日本女に向って鼓舞するように頭をふった。
スモーリヌイに翻る赤旗 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
タルターロびとまたはトルコ人の作れるきぬ浮織うきおり裏文表文うらあやおてあやにだにかく多くの色あるはなく、アラーニエのはたにだに 一六—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
軒かたむいたごとから逃げ惑って行ったらしい嬰児あかごのボロれやら食器の破片などが、そこらに落ちているのも傷々いたいたしく目にみて
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはまさしく閨房けいぼうであった。ぎぬで幾部屋かに仕切ってあった。どの部屋にも裸体像があった。いずれも男女の像であった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
水をわたすがたたるゆゑにや、又深田ふかたゆくすがたあり。初春しよしゆんにいたれば雪こと/″\こほりて雪途ゆきみちは石をしきたるごとくなれば往来わうらい冬よりはやすし。
これは吾輩が自身にボロぎれを拾って来て縫付けたもので、このポケットは木綿の手織縞ておりじまだ。こっちの大きいのは南洋更紗さらさの風呂敷で、こっちのは縮緬ちりめんだから二枚重ねて在る。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
親切に温和ものやさしく先に立て静に導きたまふ後について、迂濶な根性にも慈悲の浸み透れば感涙とゞめあへぬ十兵衞、段〻と赤土のしつとりとしたるところ、飛石の画趣ゑごゝろしかれあるところ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
車の前に出てゐるキレの、簾下スダレシタといふべきを下簾シタスダレと言ひ、岡の傍で岡片ヲカガタとも言ふべき所を片岡と言ふ。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
背を平らにって、深きくれないに金髪を一面にわせたような模様がある。堅き真鍮版しんちゅうばんに、どっかとクロースの目をつぶして、重たきはく楯形たてがたに置いたのがある。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
誦読於経営之中、而務鉛槧於会計之余、以交遠近之墨客、嘗堪忍之二字シテ、以其名久シク遠邑
「昨日こそ年はてしか春霞春日の山にはや立ちにけり」(巻十・一八四三)、「筑波根に雪かも降らる否をかもかなしき児ろがにぬほさるかも」(巻十四・三三五一)。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ハワイの海は波のいただきに月光がきらめき、連なる帆柱の影がゆれ動く。夜もふけるにつれて人影もようやく途絶え、港のあたりに涼しい風が吹きはじめたのである。)
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)
パチ——と一せきいて、かまきりが、横を向き
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寄れば触れば、「あの三寸男が」だの「ちんちくりんのボロれが」のと、武大の家には町中の目が見通す節穴でもあるような騒ぎだし、あげくには
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夫れ文武のまつりごとしいて方策に在りと雖、之を活用するの政治家なくんば空文となりて過ぎんのみ、憲法はスタイン先生をして感服せしむるも、民法は「コード、ナポレオン」に勝ること万々なるも
更にその兄王の河を渡りまさむ時のために、船かぢを具へ飾り、また佐那葛さなかづらの根を臼搗うすづき、その汁のなめを取りて、その船の中の簀椅すばしに塗りて、蹈みて仆るべくけて、その王子は、たへ衣褌きぬはかま
が、秀吉が、かくも沁々しみじみ、真面目に心事を語るのは、めずらしいことだった。それは彼が、いまや天下にさん抱懐ほうかいしょぶるに当って、この年の初めを、まさに重大な岐機ききと見
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
現在百貨店が配達網を八方にき、また遠方には配給所を設けて、専らその合理化につとめていても、なおその費用の莫大なのに当惑しているときくが、まことにさようであろうと案ぜられる。
私はすぐ石川の女郎の 志可の海人あま刈り塩焼き暇なみ櫛笥の小櫛取りも見なくに を思ひ出した。
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
活動写真のカンバスへ皺が寄るように、時々、街路の光景が歪んだり、へこんだり、ぼやけたり、二重になったりして、瞳に映った。
恐怖 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
おれは小娘がリボンや小切れを嬉しがるやうに、ヹルミヨン、コバルト、オランジユ、とり/″\に美くしい色トワルの上へ点描ポワンテイレエするのが理由もなく嬉しいのだ。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
否諾イナヲかも。カナしき児等コロニヌさるかも(巻十四)
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)