“沁々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しみじみ84.0%
しみ/″\16.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分と徳川どのとが、どうして、戦いを決せねばならぬ理由があるのか——秀吉にはとんと分らぬ、と沁々しみじみ御述懐ごじゅっかいなすっておられた
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おっとりとそんな説明をする時の規矩男の陰に、いつも規矩男から聞いたその母の古典的な美しいおもかげ沁々しみじみとかの女に想像された。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
留守宅ではお篠が夫が警察に留られて三日も帰って来ない所在なさを沁々しみ/″\味わいながら、しょんぼりとしていた。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
「世の中が惡くなつた」とかこちながら、浮世の一隅に、氣の利いた口はききながら、心寂しがつてゐる人々の世の中が「戀の日」一卷の中に沁々しみ/″\と味はれる。