“温和”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おとな80.8%
おとなし6.2%
おんわ3.8%
おだやか1.5%
ものやさ1.5%
やさし1.5%
をんわ1.5%
あたゝか0.8%
おとなしゅ0.8%
すなお0.8%
(他:1)0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“温和”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸9.7%
文学 > 英米文学 > 小説 物語6.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
——とみちゃんは二十二か三だったと思う、骨太で、がっちり肥えていて、温和おとなしいがしっかりした、よく働く娘であった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
——とみちゃんは二十二か三だったと思う、骨太で、がっちり肥えていて、温和おとなしいがしっかりした、よく働く娘であった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それでどうしたとお思いになって? あの温和おとなしそうな風来坊が一体どんな男だったとお思いになって?
肇さんはかう云ツて、温和おとなしい微笑を浮かべ乍ら、楠野君の顔を覗き込んだ。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かれは、人柄ひとがらとしては、まことに温和おんわ風貌ふうぼう分別盛ふんべつざかりの紳士しんしである。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
女々めめしいとか、意気地いくじなしにもれるが、僕のここに用いた女らしいというは善意にいたので、温和おんわ柔順じゅうじゅんの意味である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ボーレアがそのいと温和おだやかなるかたの頬より吹くとき、半球の空あざやかに澄みわたり 七九—八一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
……姉さんは温和おだやかだから、ええええ御都合のいい時で結構。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
親切に温和ものやさしく先に立って静かに導きたまう後について、迂濶うかつな根性にも慈悲の浸み透れば感涙とどめあえぬ十兵衛、だんだんと赤土のしっとりとしたるところ、飛石の画趣えごころかれあるところ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と万人に尊敬うやまひ慕はるゝ人は又格別の心の行き方、未学を軽んぜず下司をも侮らず、親切に温和ものやさしく先に立て静に導きたまふ後について、迂濶な根性にも慈悲の浸み透れば感涙とゞめあへぬ十兵衞、段〻と赤土のしつとりとしたるところ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ぴんで無ければ六と出る、忿怒いかりの裏の温和やさしさも飽まで強き源太が言葉に、身じろぎさへせで聞き居し十兵衞、何も云はず畳に食ひつき、親方、堪忍して下され口がきけませぬ、十兵衞には口がきけませぬ、こ、こ、此通り
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
みがいていで礪ぎ出した純粋きっすい江戸ッ子粘り気なし、ぴんでなければ六と出る、忿怒いかりの裏の温和やさしさもあくまで強き源太が言葉に、身動みじろぎさえせで聞きいし十兵衛、何も云わず畳に食いつき、親方
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さうへば、今年ことしはるじつ温和をんわだ。
たとへば日本にほん小島國せうたうごくであつて、氣候きこう温和をんわ山水さんすゐがいして平凡へいぼん別段べつだん高嶽峻嶺かうがくしゆんれい深山幽澤しんざんゆうたくといふものもない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
肇さんは、かう云ツて、温和あたゝかい微笑を浮かべ乍ら、楠野君の顏を覗き込んだ。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「然し晩になると大概校長さんが来ますからその時だけは幾干いくら気嫌きげんえだが校長さんも感心に如何いくらなんと言われても逆からわないで温和おとなしゅうしているもんだから何時いつか老先生も少しは機嫌が可くなるだ……」
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
この温和すなおな青年の顔を眺めると、三吉は思うことを言いかねて、何度かそれを切出そうとして、かえって自分の無法な思想かんがえを笑われるような気がした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
温和やはらか快暢こゝろよい朝の光は小県ちひさがたの野に満ちあふれて来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)