“温和”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとな83.2%
おとなし6.0%
おんわ3.6%
おだやか1.2%
ものやさ1.2%
やさし1.2%
をんわ1.2%
あたゝか0.6%
おとなしゅ0.6%
すなお0.6%
やはらか0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
表の眼だけを見ていると、そのいつも近眼鏡の下に温和しく瞬いていて子供のように円円してそこに狡猾さも毒毒しさもなかった。
性に眼覚める頃 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
この時まで主人の温和いて来たのトムは、に何を認めたか知らず、一声高く唸って飛鳥の如くに駈け出した。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
右のを打つ者あらば左をもかせよというがごとき、柔順温和の道を説き、道徳上の理想としてこれが一般社会に説かれたのである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ボーレアがそのいと温和なるの頬より吹くとき、半球の空あざやかに澄みわたり 七九—八一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
と万人に尊敬い慕わるる人はまた格別の心の行き方、未学を軽んぜず下司をも侮らず、親切に温和しく先に立って静かに導きたまう後について
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と磨いていで礪ぎ出した純粋江戸ッ子粘り気無し、で無ければ六と出る、忿怒の裏の温和さも飽まで強き源太が言葉に、身ぎさへせで聞き居し十兵衞、何も云はず畳に食ひつき、親方
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
へば日本小島國であつて、氣候温和山水して平凡別段高嶽峻嶺深山幽澤といふものもない。てのものが小規模である。その我邦雄大化物のあらうはない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
肇さんは、云ツて、温和い微笑を浮かべ乍ら、楠野君の顏を覗き込んだ。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
然し晩になると大概校長さんが来ますからその時だけは幾干気嫌えだが校長さんも感心に如何なんと言われても逆からわないで温和うしているもんだから何時か老先生も少しは機嫌が可くなるだ……
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
この温和な青年の顔を眺めると、三吉は思うことを言いかねて、何度かそれを切出そうとして、って自分の無法な思想を笑われるような気がした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
く安心して、て話し/\行く連の二人の後姿は、と見ると其時はそ一町程も離れたらう。急に日があたつて、湿つた道路も輝き初めた。温和快暢い朝の光は小県の野に満ちれて来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)