“彼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
45.7%
かれ22.2%
15.7%
あれ6.8%
かの3.9%
あの0.9%
かん0.9%
0.5%
かに0.5%
0.4%
あゝ0.4%
あん0.4%
ああ0.2%
0.2%
カレ0.2%
あのひと0.2%
やつ0.2%
0.2%
オン0.1%
あと0.1%
あり0.1%
かう0.1%
かり0.1%
0.1%
その0.1%
つか0.1%
てき0.1%
0.1%
ヒイ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主人のなさけも勿論であるが、これも日ごろ信ずる稲荷大明神の霊験であるというので、お岩は自分の屋敷内にもの稲荷を勧請して朝夕に参拝した。
四谷怪談異説 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
支那はああいう打ちつづく革命のために、自国の貴重な絵画を散じほうむってしまったのであるが、の国のために惜しんでもあまりあるものがある。
かれは、母親ははおや一つでおおきくなりましたが、そのはははやんだので、まったくひとりぽっちとなりました。
万の死 (新字新仮名) / 小川未明(著)
其頬そのほゝ紅色べにいろや、瘠方やせかたさつするにかれにはもう肺病はいびやう初期しよきざしてゐるのであらう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
光長はすぐの少年は盗人に来たに違いないから、もすこし見届けたうえで、もし盗人であったら酷い目にあわした後に将来を戒めてやろうと思った。
庭の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
きちはふゝんとつて兀頭はげあたまにはしいものだ、御初穗おはつうれでもらうかとへば
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
伊「師匠、れは葮簀張よしずっぱりの茶見世に居た道具屋のハタ師が持っていたんだが、あれ真物ほんものなら強気ごうきと儲かるぜ」
「面倒な駆引は抜きにして、早速承りますが、手前どもの八五郎という男——鈴売りに身をやつして参ったはずでございますが、あれはどうなりました」
此猿このさるめんは南傳馬町名主なぬしの又右衞門といふものつくりて主計かずへさるといふよし今以てかの方にあるよしなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さてまたこれらの歌がわれらの歌と相似たるやに評する人も有之候由承り候に付、かの歌に対する愚見を述べてそのしからざるを明かに致したく存候。
人々に答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
あの最後さいご臨終りんじゅうあるが為に、先生等身の著作、多年の言説に画竜がりゅうせいてんじたのではありますまい乎。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「だって、あの男に及第が出来ますものかね。考えて御覧な。——もし及第なすったら藤尾を差上さしあげましょうと約束したって大丈夫だよ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それはもう何ともかんともいえない秘めやかな高貴な芳香が、歯の根を一本一本にめぐりめぐって、ほのかにほのかに呼吸されて来る。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一緒にいる時分は、ほんのちょいとした可笑おかしいことでも、くやしいことでも即座にちまけて何とかかんとか言って貰わねば気が済まなかったものだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
清「いや然うはきませぬ、うでもうでも落合までだ日も高いからこ積りで」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
心持髷を直して、芳年の手拭を取上げてかぶると、うやらうやら町人らしくなります。
芳年写生帖 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
なにをしよう、かにをしようとふのが、金主きんしゆ誰彼たれかれ發案さうだんで、鳥屋とりやをすることになつた。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
役人をめてから、実業界に這入つて、なにかにかしてゐるうちに、自然と金がたまつて、此十四五年来は大分だいぶんの財産家になつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
の人の眠りは、シヅかに覚めて行つた。まつ黒い夜の中に、更に冷え圧するものゝ澱んでゐるなかに、目のあいて来るのを、覚えたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
 降りつゝ歌ふがいさほ
ハンニバル雪のアルプ越 (新字旧仮名) / 槙村浩(著)
かし、貴様、剛造の様な食慾無情の悪党に、あゝいふ令嬢むすめの生まれると云ふのは、理解すべからざることだよ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
なに叔母をばさんのはうぢや、此方こつち何時迄いつまで貴方あなたことはふしたまんま、かまはずにくもんだから、それであゝおつしやるのよ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
正「花魁が何んであんなお客に惚れましょう、私は大嫌い、あの屁っぴり侍の屁ッチョロな、のくらいいやなお客は有りません、あの屁っぴり侍」
『アラあんな事を。相変あひかはらず口が悪いのね。』
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
児太郎は、機嫌にまかせ、どうしたらああいう目になるだろうと思われるくらい、つややかに光をうるませ、微笑んで自分でうなずいて見せた。
お小姓児太郎 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
こうもしてあげたいああもしてやりたいと思いましたが、それも出来ねばせめては心計こころばかり、一日肩を凝らしてようや其彫そのほりをしたも
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
女『アノナハーン、アエヅダケァガナハーン、昨日キノナスアレー、シタアナーハン。』
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
れは己れよりもHを愛して居るんだキット」
千世子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
もの思ふことカレの如く深く、之を表すこと彼の如くセツにして、なほ知識
歌舞妓芝居後ありや (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
カレウシナワズ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
さうするとよけいあのひとは有頂天になるだらうから!⦆そしてこの気まぐれな美女は、もう自分の友達とふざけ散らしてゐた。
あたしはこんなに美しいんだもの! あのひとがどんなものにだつて、このあたしを見返るなんてことはないわ。
こいつどこかで見た顔——そうだ、あの昨日の仲間奴。今日は穀屋の若旦那というこしらえで、すっかり灰汁あくが抜けてはいるが紛れもない、女にまかれたやつである。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「俺か、俺はやつう約束があって、やって来たが、すこし具合の悪いことが出来て、よして他へ往くところだ」
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
にほとりの 葛飾早稲カツシカワセニヘすとも、カナしきを、に立てめやも(万葉集巻十四)
古代生活に見えた恋愛 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
にほどりの葛飾早稻カツシカワセをにへすとも、可愛カナしきをに立てめやも
——いいえ、オンですよ、ね、バルシク、この猫は手術を受けたんですよ。
——バルシク? オンなの、この猫。
俊子が一人離れて側道わきみちれてしまへばそれでいゝのだが、帰途かへりの都合からそのなかの一人と途連みちづれになるやうな事があると、あとの二人は何だか物寂しい、だまされたやうな気持になるのださうだ。
ありば引っ張ってう。今度呼子においでたなら、そりゃよか、学校ん生徒でん何でんお迎い出すちいよる。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
一生到底とても此十兵衞は世に出ることのならぬ身か、嗚呼情無い恨めしい、天道様が恨めしい、尊い上人様の御慈悲は充分了つて居て露ばかりも難有う無は思はぬが、あゝどうにもかうにもならぬことぢや
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「さびしゅうしてならんけん。だりかりもぐうぐういびきばかりかいとって、始末におえん。甲板さん出て見たっちゃ、真っ暗闇で、歩けもせん。星も出とらん。雨でん降りまっしゅごたる。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
しな照る 片岡山かたをかやまに いひて こやせる 旅人たびとあはれ 親無おやなしに なれりけめや 剌竹さすたけの きみはやき いひて こやせる 旅人たびとあはれ
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
鳰鳥におどりの葛飾早稲わせにえすとも、そのかなしきを、に立てめやも
最古日本の女性生活の根柢 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
憤怒ふんぬじやうもやすのにはかれあまりつかれてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「おんしゃら、一ちょう浪花節掛けエ! 虎造の森の石松やぜ。虎造はよう読みよる。んしょ、てきは声が良えさかいな」
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
いずれにしろ稚純な心には非情有情の界を越え、の区別をみする単直なものが残っているであろう。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
さう云つて言葉が止絶れると、ローラはく熱心な眼を輝かせて、さつきから二人の会話を非常に注意深く聞いてゐるのだが、さつぱり意味が解らない、二人は何か争ひを始めたのか? 「あいつ」といふのは「ヒイ」の意で「おいらはなあ!」といふのは「自分が考へる処に依ると」といふ意味だと百合子が教へたが
南風譜 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)