“憤怒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふんぬ76.0%
いかり8.4%
ふんど7.8%
いきどほり3.9%
いきどおり1.9%
フンヌ1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにをいきどおっているのか、憤怒ふんぬに目を光らして、荒々しく位牌堂の中へ飛び込んでいくと、やにわに千萩をにらみつけながら、あびせました。
嫁入ってから半年あまり、ツイ荒い言葉も聞いたことのないお静は、あまりの事に仰天して、平次の憤怒ふんぬとも、疑惑ともつかぬ顔を見上げました。
その時、桜の大木の乱れた花の間からつと若者が現われたが、底の抜けたような力のない、それでいていかにも憤怒いかりに顫えたどこか愚かしい言葉付きで、
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
云ふが儘に、酒が運んで来られたので、今ぐられた憤怒いかりは殆ど全く忘れたやうに、余念なく酒を湯呑茶椀であふり始めた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
しこの婆さんの笑いが毒々しい笑いで、面付つらつき獰悪どうあくであったら私はこの時、憤怒ふんどしてなぐとばしたかも知れない。
老婆 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すさまじく憤怒ふんどの色をあらわし、なかなか芝居に骨がおれる丸本は、竹見の手首を縛った麻紐を、ぐっと手元へ二度三度手繰たぐった。
火薬船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
蒸す雲の立雲たちぐもへば息の緒に息こらへ立つ憤怒いきどほりの神
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
あかねさすひたひ薔薇ばらの花、さげすまれたをんな憤怒いきどほりあかねさすひたひ薔薇ばらの花、おまへの驕慢けうまん祕密ひみつをお話し、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
崔はおどろいて、さては他に姦夫かんぷがあるのかと、憤怒いきどおりに堪えぬままに起き出でて室外をさまよっている時、おぼろの月のひかりに照らされて、彼女は屋上から飛び降りて来た。
……野蛮人は必要によって動く。私が矢張やはりそれだ。もうどうにもこうにも仕方がなくなって、それから動いて来た。私はあの七年住慣れた小楼に、土の気息いきにまじって通って来るかすかな風の歎息ためいきのようにして、悲しい憤怒いきどおりの言葉を残して来た。そうだ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
なるほど、憤怒フンヌサウもすさまじいにはすさまじいが、あれがどうも、當今大倭一だと言はれる男たちの顏、そのまゝだと言ふのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
なるほど、憤怒フンヌサウもすさまじいにはすさまじいが、あれがどうも、當今大倭一だと言はれる男たちの顏、そのまゝだと言ふのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)