“いきどおり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
61.5%
憤怒23.1%
憤恨7.7%
憤懣7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
台所の豪傑儕ごうけつばら座敷方ざしきがた僭上せんじょう栄耀栄華えようえいがいきどおりを発し、しゃ討て、緋縮緬ひぢりめん小褄こづまの前を奪取ばいとれとて、かまど将軍が押取おっとった柄杓ひしゃくの采配、火吹竹の貝を吹いて、鍋釜の鎧武者が
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私はあの七年住慣れた小楼に、土の気息いきにまじって通って来るかすかな風の歎息ためいきのようにして、悲しい憤怒いきどおりの言葉を残して来た。そうだ。光と熱と夢の無いねむりの願い、と言った人もある。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「願くはわが憤恨いきどおりはかられ、わが懊悩なやみのこれと向いて天秤はかりにかけられんことを」というは、友の観察の浅きを責めし語である。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
頼長はそれをひと目見て、彼女の僭上せんじょうを責めるよりも、こうした仰々ぎょうぎょうしい姿にいでたたせた兄忠通の非常識に対して十二分の憤懣いきどおりを感じた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)