“いか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イカ
語句割合
如何48.8%
12.4%
9.6%
烏賊5.6%
不可3.5%
3.4%
奈何2.4%
1.8%
1.4%
1.4%
忿1.3%
以下1.2%
1.0%
0.5%
0.5%
0.5%
0.4%
0.4%
0.4%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
伊香0.2%
已下0.2%
0.2%
五十日0.1%
何如0.1%
0.1%
0.1%
怎麼0.1%
0.1%
何以0.1%
何故0.1%
何樣0.1%
0.1%
可疑0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
夷歌0.1%
奈様0.1%
射懸0.1%
0.1%
幾何0.1%
怒恚0.1%
0.1%
東海夫人0.1%
烏賊魚0.1%
猗廈0.1%
0.1%
0.1%
鋳変0.1%
鋳掛0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかもこれだけで満足せず、これを如何いかに創り直すかが今後の仕事ではないかと考えている。この考えはどうやら及第であるらしい。
感想 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
彼がいかる時はわにのごとく、った時は河童かっぱのごとく、しかしてねむった時は仏顔ほとけがおであったかも知れぬ。また半耳君はんじくんにしても然りである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
その傍に、フロック姿の若林博士が突立っていて、いかめしい制服姿の警部と、セルずくめの優形やさがたの紳士を、正木博士に紹介している。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その数学の教師でも早川さんのように徹底したのは滅多にない。ワイシャツが面倒だと言って、烏賊いかの甲という胸丈けの奴をつけている。
母校復興 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
しかし何ぼ何でも、そんな引っこき詰めのグルグル巻の頭では不可いかんぞ。伊豆の大島に岡沢の親戚しんるいがあるように思われては困るからの……
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ブッ失敬な奴だ。」とまなこいからし、「たって入りたくば切符を買え、切符を。一枚五十銭だぞ、汝等うぬらに買える理窟は無いわい。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
アンドレイ、エヒミチは奈何いかにも情無なさけないとふやうなこゑをして。『奈何どうしてきみ那樣そんな氣味きみだとふやうな笑樣わらひやうをされるのです。 ...
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
しかし、わしは夜を日についで、北京府ほっけいふに立ち帰り、かよう云々しかじかと、梁中書りょうちゅうしょ閣下にお告げする。当然、烈火のおいかりは知れたこと。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妹はいかつく口を噤んで黒瞳くろめを相手の顏へ据ゑたが、すると、馬越はそのわざとらしい浮薄な態度にむかつとして、急に起ち上つて玄關の方へ出た。
仮面 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
「おれ達が一生にやりたいと思ふ好きなことをやつて見るのは今のうちだぜ。金をいかして使ふのも今の中のやうな氣がするよ。」
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
孟は忿いかりで胸の中が焼けるようになって、何の考えも浮ばなかった。そして間もなく十一娘が自殺して葬式をしたということが聞えて来た。
封三娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
もつとも、加州かしう金石かないはから——蓮如上人れんによしやうにん縁起えんぎのうち、よめおどしの道場だうぢやう吉崎よしざきみなと小女郎こぢよらう三國みくにつて、かなさきかよ百噸ひやくとん以下いか汽船きせんはあつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かくのごとく汝らも外は正しく見ゆれども、内は偽善と不法とにて満つるなり。蛇よ、まむしすえよ、なんじらいかで、ゲヘナの刑罰を避け得んや。
駈込み訴え (新字新仮名) / 太宰治(著)
殿とのさまにねがひまする、是非ぜひともお成敗せいばいくださりませい。ロミオはチッバルトをころしたからは、いかしてはおかれませぬ。
周はますます怒って村役人を罵倒ばとうした。村役人はじると共にいかって周を捕縛して監獄へつないだ。
成仙 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
『久太、鮒とはやと取り替えっこしようか?』と私がからかいました。『うがす。鮒一尾と同じいかさのはや三尾と取り替えべえ』
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
あけしに驚きさす旅宿屋やどやの主人だけよひことわりもなき客のきふに出立せしはいかにも不審ふしんなりとて彼の座敷をあらためしにかはる事もなければとなり座敷を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
飲料いんりょうには屹度きっと湯をくれと云う。曾て昆布こんぶの出しがらをやったら、次ぎに来た時、あんな物をくれるから、醤油しょうゆを損した上に下痢げりまでした、といかった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
此方こちの心が醇粋いっぽんぎなれば先方さきの気にさわる言葉とも斟酌しんしゃくせず推し返し言えば、為右衛門腹には我を頼まぬが憎くていかりを含み、わけのわからぬ男じゃの
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
佃島には先生、不孝者を持っていかいこと苦労をする婆さんが一人ね、弁天様のわきけちな掛茶屋を出して細々と暮しています、子にない恐しい堅気なんで。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人は夫婦になって、後に西洋料理屋をはじめました。吾八は後に宇都宮吾陽といういかめしい名乗りをあげて、横浜では売り出しの写真師になりました。
半七捕物帳:59 蟹のお角 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いはんや好惡の念強かりしシヨオペンハウエルが如きもの、若くは僻境に居りて經驗少かりけるカントが如きもの、いかでか偏僻頑陋と看做されざらむ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
嗚呼、此故よしは、我身だに知らざりしを、いかでか人に知らるべき。わが心はかの合歡ねむといふ木の葉に似て、物觸れば縮みて避けんとす。我心は處女に似たり。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
江州ごうしゅう伊香いか郡坂口村の菅山寺は昔猴が案内して勅使に示した霊地の由(『近江輿地誌略』九〇)、下野しもつけより会津方面にかけて広く行わるる口碑に、猿王山姫と交わり、京より奥羽に至り
南方先生若い盛りに黒奴くろんぼ女の夜這よばいをしかかえしたに次いで豪い(『別訳雑阿含経』巻二十、南方先生已下いかやつがれの手製)。
大切ですが、「いかに」と云うことが一層大切です。
三月になると空もうららかな日が続き、六条院の若君の五十日いかの祝い日も来た。色が白くて、美しいかわいい子でもう声を出して笑ったりするのであった。院がおいでになって
源氏物語:36 柏木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
お嬢様を自分のうちの二階で男と密会をさせて、幾らかしきを取る、何如いかにも心得違いの奴で
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
... 満さんとあの娘っ子とがふざけた真似まねして遊んでいるだ」とたき付ける言葉の仰山ぎょうさんなるにお代嬢はムラムラと顔の色変りて額より二本のつのはえんばかり「あんだと、満さんがあの娘っ子とふざけていると。迎いにもいかねいでらちもねいこんだ。どうしてやるべい」下女「あの家へ怒鳴どなこんで満さんを ...
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
例の書生は手桶ておけげて、表の方から裏口へ廻って来た。飲水をむ為には、唐松からまつの枝で囲った垣根の間を通って、共同の掘井戸までいかなければ成らなかった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
……怎麼いかかれ獅子しし(畑時能が飼ひし犬の名)の智勇ありとも、わが大王に牙向はむかはんこと蜀犬しょっけんの日をゆる、愚を極めしわざなれども。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
いな此処ここには持ちはべらねど、大王ちとの骨を惜まずして、この雪路ゆきみちを歩みたまはば、僕よき処へ東道あんないせん。怎麼いかに」トいへば。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
乳母 もしえ、この指輪ゆびわひいさまから、わしに貴下こなたげませいとうて。さ、はやう、いそがしゃれ、いかけたによって。
バル まゝ、おこらへなされませい、いかうおいろあをざめて、物狂ものぐるほしげな御樣子ごやうす、ひょんなことでもあそばしさうな。
争ってあんを殺さんことを請う。安が数々しばしば燕兵を破り、驍将ぎょうしょうる数人なりしをもってなり。燕王其の材勇を惜みて許さず。安に問いて曰く、淝河ひかたたかい、公の馬つまずかずんば、何以いかに我を遇せしぞと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なが何故いかにも道理もつともなる尋ねなり今日まで云ざりしがじつは其方事七年前藤川宿の町外まちはづれにすてて有しなり其時其方のたもと書付かきつけて有しは是なりと彼のそう落書らくがきまで殘り無物語に及びければ久八は子供心に我が身の上を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さて風采のくすむだ學士が、態度も顏もくすむだ方で、何樣いかなる學士と懇意な者でも學士の笑聲を聞いた者はあるまい。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
うるはしえたる空は遠く三四みつよついかの影を転じて、見遍みわたす庭の名残なごり無く冬枯ふゆかれたれば、浅露あからさまなる日の光のまばゆきのみにて、啼狂なきくるひしこずゑひよの去りし後は、隔てる隣より戞々かつかつ羽子はね突く音して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
可疑いかがわしい銀行の地下室に預けるよりも安全確実と信じましたからかように計らいました次第であります。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
と、一段声を低めて「あの破火鉢やぶれひばちに佐倉が二片ふたつちゃんといかって灰がけて有るじゃア御座いませんか。 ...
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
しながら稼ぎに来る女はいかい事ありますが、くれえなのは珍らしい女で、丁寧で口が利けねえのは余程よっぽど出がいんですねえ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「命さえあれば、にい、どこでどう、めぐり逢わんとも限らんもんや。したが、尼も、この奉公を振出しに、それは、それはいかいこと、苦労辛苦をしたもんや。」
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うつして夷歌いかによみつゞけぬるもそのかみ大黒屋だいこくやときこえしたかどのには母の六十の賀のむしろをひらきし事ありしも又天明てんめいのむかしなればせきぐちの紙のすきかへし目白の滝のいとのくりことになんありける
私が君に山上の冬を待受けることの奈様いかに恐るべきかを話した。しかしその長い寒い冬の季節が又、信濃しなのける最も趣の多い、最も楽しい時であることをも告げなければ成らぬ。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
徒士かち矢数やかず、馬上の射懸いかけ、騎兵群の乱取り、一騎駈け勝負など、調武あり試合あり、武者所の豪や、各家選抜の勇が、名を競うものだった。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかほどお前たちが口惜くちおしく存じてもせんない事さ。とかく人の目を引くような綺麗なものは何ののとねたまれ難癖を付けられるものさ。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
幾何いかばかりの悲哀かなしみでありませうか
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
圭一郎はきつと齒を喰ひしばり羅漢のやうな怒恚いかれる眼を見張つた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
いかりにもえた声がして、警官けいかんはものの見事みごとに、その場になぐりたおされた。
現に日本始め南洋諸地からその種が絶えるまで採って支那へ売り込む海参なまこ東海夫人いかあわびは、彼らが人間第一の義務と心得た嗣子を生ましむる事受け合いてふ霊物と確信され
長さ一寸五分きよ横五六分。あぢはひ烏賊魚いかに似たり。佐賀侯より金三方を賜ふ。此日暑不甚。行程六里半許。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
小早川隆景発明の戦術! もしそれ旗本にかかろうなら、すわやと全軍真ん丸になり、揉みに揉んで揉みつぶす、島津の兵法猗廈いかの懸かり、新納武蔵にいのうむさしが発明し、豊臣殿下を驚ろかせた
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そらの大きさ、風の強さ、草の高さ、いずれも恐ろしいほどにいかめしくて、人家はどこかすこしも見えず、時々ははるか対方むこうの方をせて行く馬の影がちらつくばかり
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
かのうらぶれのいか物師、 木どうがかりのかどなれや。
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
おそらく蒙古襲来の国難が想像以上にまで以後の人間とその生き方を鋳変いかえていたものではなかろうか。
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寅吉は深川に住んで、おもて向きは鋳掛いか錠前じょうまえ直しと市中を呼びあるいているが、博奕ばくちも打つ、空巣あきす狙いもやる。
半七捕物帳:40 異人の首 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)