“繋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つな80.2%
つなが8.0%
かか2.9%
2.1%
もや1.7%
かゝ1.2%
つなぎ0.8%
0.8%
ツナガ0.5%
しば0.5%
カイ0.3%
いまし0.2%
かが0.2%
くく0.2%
くゝ0.2%
けい0.2%
つない0.2%
つなご0.2%
カカハ0.2%
カヽハ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それだけ、今ごろ標札のかわりに色紙を欲しがる青年の戯れに実感がこもり、梶には、他人事ひとごとではない直接的なつながりを身に感じた。
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
御骨は、沼の縁にやわらかな泥の中にありましたって、どこも不足しないで、手足も頭もつながって、膝をかがめるようにしていたんだそうです。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浅井一人に、自分の生活のすべてがかかっているように思われた。男の頼もしさが、いつもよりも強い力でお増の心に盛り返されて来た。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
かれかぎを以ちて、その沈みし處を探りしかば、その衣の中なるよろひかりて、かわらと鳴りき。かれ其所そこに名づけて訶和羅の前といふなり。
ここにはもやぐいとホッ立て小屋がある。毛馬村の船着と見て、七名は、ばらばらとそこへ先廻りして降口おりぐちやくして待っていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
受取うけとり再三よく/\見終り如何にも斯樣に委しき證據あれば概略あらましは知たりと云つゝ又熟々思案するに斯る事にかゝり居ては面倒なり山内めを呼出よびいだし渠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
純なる勢能最低處いとひくきところを保ち、中央には一のつなぎ、繋離るゝことなきほどにいとかたく、勢能を作用と結び合せき 三四—三六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
と是から船を出して矢切の渡口へ船をけ、上へあがり、おしのゝ門口へ参りました、音羽は勝手を存じて居りまするから中へ這入り
けれどもマタ、浅い夢ばかりを見続けて居た気がする。うつら/\思つてゐた考へが、現実にツナガつて、あり/\と、目に沁みついてゐるやうである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あぶみが足にからまつたか、それとも手綱に腰をしばられたか、暫くは浮び上がる樣子もなく、そのまゝ引き潮に流されて、川下の方へ流れて行きます。
其までの長雨忌ナガメイみの間を「馬にこそ、ふもだしかくれ」と歌はれたカイホダシ(すべて、ふもだし)の役目をするのが、ひもであつた。かう言ふ若い神たちには、中心となる神があつた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
山と自分とにいましつてゐる深い交渉を、又くり返し考へはじめたのである。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
外の石垣の下には、よくかがり舟がもやって、うかすると、船頭のみ声などもするから、船世帯の船頭の女房が、乳ぶさに、泣く子をあやして居るのであろう。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「しかし、それにしてはに落ちぬ御作法、上役人かみやくにんともある方々が、なんで、吾らのくくり舟へ、会釈もなく踏みこみ召された」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すっかり縛って出られないようにして、中のの柱にくゝって置いて、うして奥の間へ這入はえると、旦那が奥の間で按摩取あんまとりを呼んで、横になって揉ませて居る其処そけえずっと這入はいって来て、さア金え出せ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
孔子、晩にして易をこのみ、たんけいしょう説卦せっか文言ぶんげんついず。易を読み、韋編いへん三たび絶つ。曰く、我に数年を仮し、かくのごとくせば、われ易に於て則ち彬彬ひんぴんたらん。(『孔子全集』、一九六五)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
つないで居りしなりと云を聞れ大岡殿然らば汝無量庵よりすぐもどりしかとあるに九助仰の如く其夜戌刻過いつゝどきすぎ同所を立出一里ばかり參りし大井川の河原を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
良人は依然として「子供達は家庭に対して権利を持っている」「婦人の家庭に対する分担持場が違って来たら、世の中はどうなるだろう」と云って、彼女を家庭生活にのみつなごうとします。
当麻真人タギマノマヒトの、氏の物語りである。さうして其が、中臣の神わざとカカハりのある点を、座談のやうに語り進んだ姥は、ふと口をつぐんだ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
彼が羽左衛門の芸質を論じて、きびしかつたのも、実は此にカヽハる所が多かつたのである。
菊五郎の科学性 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)