“其処”のいろいろな読み方と例文
旧字:其處
読み方(ふりがな)割合
そこ96.2%
そけ1.1%
そのところ0.7%
それ0.7%
そこら0.4%
あこ0.2%
こゝ0.2%
そっ0.2%
それどころ0.2%
ソコ0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“其処”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸82.3%
芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション66.2%
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本47.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
船頭は魚を掬って、はりはずして、舟の丁度真中まんなかの処に活間いけまがありますから魚を其処そこへ入れる。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
る時にメールアイランドの近処きんじょにバレーフォーとう処があって、其処そこ和蘭オランダの医者が居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
叔母「恭太や、少し其処そけえ待ちて居ろよ、はい御免なせえましよ、紀伊國屋の伊之助さんの別荘は此方こちらでござえますか」
馬「さア其処そけえ足イ踏掛ふんがけちゃア馬の口が打裂ぶっさけて仕舞う、踏台ふみでえ持って来てあげよう……尻をおッぺすぞ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
吉原田圃の全景を眺めるには廓内京町くわくないきやうまち一二丁目の西側、お歯黒溝に接した娼楼の裏窓が最も其処そのところを得てゐた。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
男尊女卑の陋習ろうしゅうに安んじて遂に悟ることを知らざるも固より其処そのところなり、文明の新説を聞て釈然たらざるも怪しむに足らずといえども、今の新日本国には自から新人の在るあり
新女大学 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
其処それあがってだら/\とおりると川岸でございます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さア/\此薬これをおつけ……此薬これはなよろひそでというて、なか/\売買ばいかひにないくすりだ……ちよいと其処それへ足をおし、けてるから…。
其処そこら火灯あかりで、夜眼にも、今宵は、紅をさした脣をだらしなく開けて、此方をあおのくようにして笑っているのが分る、私は外套とんびの胸を、女の胸に押付けるようにして、
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
そしてその晩も、あくる晩も、また翌る晩もその石碑のもとに野宿をして、じつと石碑の文字に惚々ほれ/″\してゐるので、馬はとうと腹を立てて、其処そこらくさぱらにごろり横になつた。
其処あこから生きて帰れたなんて、神助け事だよ。有難かったな! んでも、この船で殺されてしまったら、同じだべよ。——何アーんでえ!」そして突調子とっぴょうしなく大きく笑った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
すると其処こゝ野口權平のぐちごんぺいと云う百姓がございます、崖の方へ引付ひッついてあるうちで、六十九番地で、市四郎はかね知合しりあいの者ゆえ其家そこを起して湯を貰い、
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あ、がすちゃ、がすちゃ。」と、梅三爺は辞退して、「ヨーギ、其処そっから、どらんこ(煙草を入れる佩嚢どうらん)持って来う。——ほして、にしも少し休め。うむ、ヨーギ。」と一本の小さな栗の木をしながら言った。
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
其処それどころじゃないけれど、仕方がないから相手になっていると、チョッ、また松の畜生ちくしょうが邪魔に来やがった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
さうして其処ソコで、まどろんで居る中に、悠々ウラウラと長い春の日も、暮れてしまつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その後、自身の家の中でも、又廬堂イホリダウに近い木立ちの陰でも、或は其処ソコを見おろす山の上からでも、郎女に向つてする、ひとり語りは続けられて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)