“其処彼処”の読み方と例文
読み方割合
そこかしこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
峰の背を、実平と共に、逃げのびてゆく頼朝の眼には、遠く、其処彼処そこかしこで、こうした末路を告げてゆく味方の分散が見えたであろう。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
次の幕はヹルサイユの宮廷の大節会だいぜちゑで仮装した幾多の諸侯と貴婦人が華麗な園内の其処彼処そこかしこに舞踏の団を作つて遊び狂つて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
が、地方としては、これまで経歴へめぐつた其処彼処そこかしこより、観光に価値あたいする名所がおびただしい、と聞いて、中二日なかふつかばかりの休暇やすみを、紫玉は此の土地に居残いのこつた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)