“仰”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あお19.5%
おっ17.1%
おお12.3%
あふ7.9%
おっしゃ5.8%
おつ5.2%
5.0%
おっし4.0%
おおせ3.8%
おほ3.8%
(他:109)15.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“仰”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸38.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)13.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語12.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
ある者は天をあおいで云う「あらずあらず。リチャードは断食だんじきをしてみずからと、命の根をたたれたのじゃ」と。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
反絵はふと上をあおぐと、榧のこずえの股の間に、奴隷の蜥蜴とかげ刺青ほりものが青いこぶのように見えていた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「さようでございます、清元きよもとが大層気に入りまして——踊りもたちがいいとおっしゃってくださいますので——」
あなたがたはそれを、やれ文化の影響だとか、古い生活はしぜん新しい生活に席を譲るべきだとか、おっしゃることでしょうね。
三人留まる久しくして、帝これをりたまい、今後再びきたなかれ、我安居あんきょす、心づかいすなとおおす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
王女はおおせを聞いて、さっそく、死の水を王さまにふりかけて、それから、命の水をかけて生きかえらせてお上げしました。
黄金鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
謂はゞ精神的せいしんてき監禁かんきんツたやうなもので、日光ひのめあふぐことさへ出來なくなツて了ふ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
濡佛ぬれぼとけ錫杖しやくぢやうかたをもたせ、はちすかさにうつき、圓光ゑんくわうあふいで
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さすがの王さまもとうとうこんまけをなすって、それでは、どうなりとするがいいと、しかたなしにこうおっしゃいました。
ぶくぶく長々火の目小僧 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
「お父様もそうおっしゃってたけれど、学校へ行くのがいやだったら、もう行かなくてもいいのだよ」と小さな声で言った。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
どのやうおつしやるともそれはうそにて、鎌倉かまくらかばおかへりのきにまりたれば
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「でも、何とおつしやつたか知りたいと思ひますの。わたくしのことを何とおつしやつたか、気がかりでございますもの。」
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
参考さんこうめにすこ幽界ゆうかい修行しゅぎょう模様もようをききたいとっしゃいますか……。
もうすまでもなく竜宮界りゅうぐうかいだい一の乙姫様おとひめさまッしゃるのが豐玉姫様とよたまひめさま
「では何かい。何かこれまで檀那のおっしゃった事に、本当でなかった事でもあったのを、お前が気が附いたとでも云うのかい」
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
五円に負けてくれと云うと、「先刻岡田さんが六円なら買うとおっしゃいましたが、おことわり申したのです」と云う。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
「はいはい早速おおせのままに、迎えの駕籠を差出しました。もう押付おっつけお春どのもお見えになるところでございます」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
特別の恩命をもって洋行をおおせつけられた二年の倍を義務年限とすると此四月で丁度ちょうど年期はあける訳になる。
入社の辞 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
兜町かぶとちやう米樣よねさまもあり、議員ぎいん短小ちいさま根曳ねびきしておくさまにとおほせられしを
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いかにもいかにも別戸の御主人に成りて、このの為には働かぬが勝手、それよろしくばおほせの通りに成りましよと
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
振りかぶった刀の下に、お梅は肩先から乳の下にかけてザックと一太刀、虚空こくうを掴んでけぞると息はもろくも絶えた。
そうしてその瞬間に吾れにもあらず眼を開いた時に、女は丸卓子テーブルから離れて弓のようにっていた。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
『いつかおつしやつた様に雑誌を満百号限りおし遊せな。それは貴方あなたに取つても私に取つても残念ですけれど。』
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
『では、是非御目に懸りたいことが有まして、斯ういふものが伺ひましたと、何卒どうか左様さうおつしやつて下さい。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それは息もないようなしずかな寝姿であり、見る目はばからぬこどものようにあおむき踏みはだかった無邪気な寝姿でもある。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
とのさばりかかり、手もなくだきすくめてつかみ行く。仕丁しちょう手伝い、牛の背にあおむけざまに置く。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そのあなたがわたくしを連れて逃げて下さるとおつしやるのは、いつ頃でせうか」と、娘はたゆたひながら尋ねた。
駆落 (新字旧仮名) / ライネル・マリア・リルケ(著)
そこで趙は堪へかねて笑ひ出して、「何とおつしあります、唐氏の定鼎は方鼎ではございませぬ、円鼎で、足は三つで、方鼎と仰あるが、それは何で」と答へた。
骨董 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
茶屋ちやゝうらゆく土手下どてした細道ほそみちおちかゝるやうな三あほいでけば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
賓人まれびとよ、おねがひでござります。』と兩手りやうてあはせてわたくしあほた。
小男は我を顧みて、氣輕なる女なり、されどかほは醜からず、さは思ひ給はずやといふに、我はまことにおほせの如く、めでたき姿なりと讚めたゝへき。
おほせを聞くと仕丁の一人は、片手に松明まつの火を高くかざしながら、つか/\と車に近づくと、矢庭に片手をさし伸ばして、簾をさらりと揚げて見せました。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「なぜ?」トお向けざまにねころぶ拍子に、両手を頭に敷きながら、あたかも胸から押しだしたような声で尋ねた。
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
……ですからこのような秘密を打ち明けて先生の御判断をおぐのです。
霊感! (新字新仮名) / 夢野久作(著)
堅き岸の頂より、次のボルジヤ片側かたがはを閉す傾ける岩あるところにあふのきて身を投げいれぬ 四三—四五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わがためらひてとみに答へざりしをみ、かれは再びあふのきたふれ、またあらはれいづることなかりき 七〇—七二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「何ツ」松島は猛獅まうしの如くをどり上りつ、梅子の胸をとらへてあふむけに倒せり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
其れ迄は記憶して居るが後はどうしたか少しも覚えない、不図ふと気が付いて見ると、自分は左腕ひだりで血に染まつた小米の屍骸しがいあふむけに抱いて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
鉄の笞を持っていた男どもはすぐに飛びかかって、かの囚人らを片っ端から蹴倒すと、男も女ものけざまに横ざまに転げまわって無数の毒蛇の輪の中へ——
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
突懸つっかかり、端に居たやつは、くたびれた麦藁帽むぎわらぼうのけざまにかぶって、頸窪ぼんのくぼり落ちそうに天井をにらんで
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けゞんな顔をアフムけてゐる伴人トモビトらに、柔和な笑顔を向けた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
けゞんな顏をアフムけてゐる伴人トモビトらに、柔和な笑顏を向けた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
あをいでたかところしゆ欄干らんかんのついたまどがあつて、そこが母様おつかさんのうちだつたと
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
義男は然う云つてあをになつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
今後の日本ではそもそも誰が、かう云ふ性格を造り出すであろう。
点心 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そもそも鑑定家かんていかなるものはややもすると虫眼鏡むしめがねなどをふり廻して、我々素人しろうとおどかしにかかるが、元来彼等は書画の真贋しんがんをどの位まで正確に見分ける事が出来るかと云ふと、彼等も人間である以上、決して全智全能と云ふ次第ぢやない。
鑑定 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「イイエ別に何ともおっしゃらないけエど、江藤さんは最早もう局を止すのだろうかって。貴姉どうなさるの。」
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そうおっしゃればそうですが、何でも困ります、あれは酒の讃美ですというんだ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
それで相手あいての顔は見ないで、月をあおいだ目元は其丸顔に適好ふさわしく、品の好い愛嬌のある小躯こがらの女である。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
其処そこら火灯あかりで、夜眼にも、今宵は、紅をさした脣をだらしなく開けて、此方をあおのくようにして笑っているのが分る、私は外套とんびの胸を、女の胸に押付けるようにして、
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
と、スルリと道に辷りあおのけざまに投げ出された。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
けげんな顔をあおむけけている伴人ともびとらに、柔和な笑顔を向けた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
今しもあふいで彼の天成の大画たいぐわ双眸さふぼうを放ち、して此の自然の妙詩に隻耳せきじを傾け、をくぐり芝生を辿たど
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
老夫の旧懐談に心動ける彼は、あふいで此の月明に対する時、伯母の慈愛にそむきて、粟野の山を逃れる十五歳の春の昔時むかしより、同じ道を辿たどり行く今の我に至るまで
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
悔恨は胸に迫つて、あふむきに寝ても、横になつても寝付かれなかつた。一町ばかり先にある、今自分の乗つた自動車の通つて来た道を、オートバイが遠雷のやうに近づき、やがて消えていつた。
亡弟 (新字旧仮名) / 中原中也(著)