“寝台”のいろいろな読み方と例文
旧字:寢臺
読み方割合
ねだい46.4%
ベッド28.3%
しんだい15.9%
ベツド3.6%
バース1.4%
とこ1.4%
ベット0.7%
パアス0.7%
シンダイ0.7%
ベツト0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分で正気づいたと、心がたしかになった時だけ、うつつおんな跫音あしおとより、このがたがたにもうたまらず、やにわに寝台ねだいからずるずると落ちた。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二月下旬に、佃の健康は、学校へ出勤しないこと、朝おそくまで寝台ベッドにいること、夜外出できないことぐらいで、殆ど平常に復した。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
このわるものの女は、おきさきさまの頭をつかみ、むすめには足をつかませて、ふたりがかりでお妃さまを寝台しんだいからひきずりだしました。
寝台ベツドの様子で見ると、一刻前に起き出て、取り散らかつたまゝの様子だつたから、直ぐに現はれるであらう——何時も彼女は自分で寝具を
風媒結婚 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
狭苦しい寝台バースを取りつけたり、洗面台を据えたりしてあるその間に、窮屈に積み重ねられた小荷物を見回しながら、帯を解き始めた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そが息吹いぶきもてゆるやかに、我がささやかな寝台とこをあやした。
ちょうどその時、アアミンガアドは寝台ベットからころがり落ちそうになりました。向うから壁をコツ、コツと叩く音を聞いたからでした。
真蒼になって為吉は寝台パアスの上に俯伏した。一運チイフ水夫長ボウシンとが何か小声で話し合っていた。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
四、寝台シンダイ。木ヲ組合ワセテ作リタル丈夫ジョウブナルモノ。台ノ内側又ハ蒲団綿フトンワタノ中に、朱筆シュヒツヲ以テ6033ト記シタル唐紙片トウシヘンヲ発見セラルベシ。
鏡子は昨夜ゆふべ二三十分ぐらゐは眠れたが、それも思ひなしかも分らない程で朝になつたのである。六ケ月の寝台ベツトの寝ごこちから、畳の上に帰つた初めてのの苦痛もあつたからであらう。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)