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しんだい
ふりがな文庫
“
寝台
(
しんだい
)” の例文
旧字:
寢臺
このわるものの女は、お
妃
(
きさき
)
さまの頭をつかみ、むすめには足をつかませて、ふたりがかりでお妃さまを
寝台
(
しんだい
)
からひきずりだしました。
森のなかの三人の小人
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
今夜、わたしは、その最後の
一幕
(
ひとまく
)
を見たのです。そのせまい小路で、その女は死の
病
(
やまい
)
にとりつかれて、
寝台
(
しんだい
)
の上に横になっていました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
玉太郎は、そばへかけよると自分の
寝台
(
しんだい
)
の下からポチが見えなくなって、どこやらで、いやなほえ方をしていることを手みじかに語った。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
交
(
かわ
)
る
交
(
がわ
)
るさまざまの色の電光が射し込んで、床に
置
(
お
)
かれた
石膏
(
せっこう
)
像
(
ぞう
)
や黒い
寝台
(
しんだい
)
や引っくり
返
(
かえ
)
った
卓子
(
テーブル
)
やらを照らしました。
ガドルフの百合
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
アメリカのことで
畳
(
たたみ
)
がないから、
寝台
(
しんだい
)
に使うわらぶとんのようなものを室いっぱいに
敷
(
し
)
いて、毎日柔道を教えていた。
柔道と拳闘の転がり試合
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
▼ もっと見る
自分達は仕切りの付いている
寝台
(
しんだい
)
をやっとの思いで四つ買った。四つで一室になっているので都合は大変好かった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼は白い
寝台
(
しんだい
)
の上に
朦朧
(
もうろう
)
とした目を開いたまま、
蒙古
(
もうこ
)
の春を運んで来る
黄沙
(
こうさ
)
の
凄
(
すさま
)
じさを眺めたりしていた。
少年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ひとりは長いすに、ひとりは
寝台
(
しんだい
)
に、九歳や十歳になる幼年たちは、ただ
恐怖
(
きょうふ
)
のあまりに、たがいにだきあってふるえている。富士男はそれを見ていっそう勇気を感じた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
藤の花蔭に長い籐椅子に
倚
(
よ
)
つて居る白衣の
独逸
(
ドイツ
)
婦人などを美しく思つて過ぎた。
伯林
(
ベルリン
)
へ着く前に私は
寝台
(
しんだい
)
を作らせて寝た。十九日の朝
仏蘭西
(
フランス
)
の国境で汽車賃を十円追加された。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
元来禁欲
僧
(
そう
)
じみた
風貌
(
ふうぼう
)
の彼にはよく似合う
刈
(
か
)
りたての頭をして、
寝台
(
しんだい
)
にどっかと
胡坐
(
あぐら
)
をかき、これも丸坊主の村川と、しきりに大声で笑いあって、なにか
嬉
(
うれ
)
しそうに話をしていました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
テン太郎さん
寝台
(
しんだい
)
から落つこちたりして
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
みなが
不平
(
ふへい
)
をぶちまけ
合
(
あ
)
ふ
寝台
(
しんだい
)
の
上
(
うえ
)
で
一九三二・二・二六:―白テロに斃た××聯隊の革命的兵士に―
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
かぼちゃも、きゅうりも、いねも昔の三等
寝台
(
しんだい
)
のように、何段も
重
(
かさ
)
なった
棚
(
たな
)
の上にうえられていた。みんなよく育っていた。
三十年後の東京
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのとき、
寝台
(
しんだい
)
のまわりの花模様のついているサラサのカーテンが動いて、そこから子供の顔が外をのぞくのが見えました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「ひとを
寝台
(
しんだい
)
からひきずりおろして、川のなかへほうりこむような人間は、どんなめにあわせたらよかろう。」
森のなかの三人の小人
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その時はちょうど一時半、オツベルは皮の
寝台
(
しんだい
)
の上でひるねのさかりで、
烏
(
からす
)
の
夢
(
ゆめ
)
を見ていたもんだ。
オツベルと象
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
寝台
(
しんだい
)
、
西洋㡡
(
せいようがや
)
、洗面台、——今はすべてが昼のような光の中に、嬉しいほどはっきり浮き上っている。その上それが何一つ、彼女が陳と結婚した一年以前と変っていない。
影
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
乗客
(
じようかく
)
係が来て
莫斯科
(
モスコオ
)
から連絡する
巴里
(
パリイ
)
迄の二等車の
寝台
(
しんだい
)
が売切れたから一等
許
(
ばか
)
りのノオルド・エキスプレスに乗つては
何
(
ど
)
うかと云つた。八十円増して出せば
好
(
い
)
いと云ふのである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
彼は手を
叩
(
たた
)
いて、下女を呼んで今夜の急行列車の
寝台
(
しんだい
)
を注文した。それから時計を出して、食事を済ました
後
(
あと
)
、時間にどのくらい余裕があるかを見た。窮屈に
馴
(
な
)
れない二人はやがて
転
(
ごろ
)
りと横になった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
幼年組がコソコソ
寝台
(
しんだい
)
からぬけだした。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
中央に
貴人
(
きじん
)
の
寝台
(
しんだい
)
があり、
蒼
(
あお
)
い顔をした貴人が今や息を引取ろうとしていると、その周囲にきらびやかな僧衣に身を固めた青鬼赤鬼およそ十四五匹が
鬼仏洞事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
すると、カモはお
妃
(
きさき
)
さまのすがたになって、あがっていきました。そして、ぼうやにお
乳
(
ちち
)
をのませ、小さな
寝台
(
しんだい
)
をゆすって、ふとんをよくかけてやりました。
森のなかの三人の小人
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
心細い話だと思つて私は考へたが、二等の
寝台
(
しんだい
)
車を待つために
幾日
(
いくか
)
莫斯科
(
モスコオ
)
に滞在せねば成らぬか知れない様な事も堪へられないと思つて、結局仏貨で三十九円六十銭出してノオルドの
寝台
(
しんだい
)
券を買つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
と思うとすぐに
寝台
(
しんだい
)
の上へも、誰かが静に
上
(
あが
)
ったようであった。
影
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
飛び越されるときに、なおもハッキリ下から見上げましたが、その怪しい人間は、
寝台
(
しんだい
)
の上に乗ったように身体が横になっていました。手足はじっとしています。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
洗面
(
せんめん
)
だらいは、こなごなにこわれていました。
夜着
(
よぎ
)
もまくらも、
寝台
(
しんだい
)
からころげおちていました。
おおかみと七ひきのこどもやぎ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
部屋の
寝台
(
しんだい
)
は、片隅に押しつけられ、床には棒をさし込んで、ぐいぐい引張ったらしい
痕
(
あと
)
もあり、スパンナーやネジ
廻
(
まわ
)
しや、アセチレン
瓦斯
(
ガス
)
の
焼切道具
(
やききりどうぐ
)
などが散らばっていた。
大使館の始末機関:――金博士シリーズ・7――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なかへはいってみれば、
机
(
つくえ
)
も、いすも、こしかけも、ひっくりかえっています。せんたくだらいはめちゃめちゃにこわれていますし、かけぶとんもまくらも、
寝台
(
しんだい
)
からずりおちています。
オオカミと七ひきの子ヤギ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
大きな
方眼紙
(
ほうがんし
)
がのべられ、そのそばには、さきをとがらせた製図鉛筆が三本、置かれてあったが、午後九時、彼が
寝台
(
しんだい
)
へ立つまでに、その方眼紙のうえには、一本の線も引かれはしなかった。
未来の地下戦車長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私はなんだか身体中がムズムズするほど嬉しくなって、
寝台
(
しんだい
)
についたけれど、一向
睡
(
ねむ
)
れそうもなかった。とうとう給仕を起して、シャンパンを冷やして持って来させると、
独酌
(
どくしゃく
)
でグイグイひっかけた。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“寝台”の意味
《名詞》
(ねだい、しんだい)布団や枕を置いて寝るための台。ベッド。
(しんだい)夜行列車や船などで料金を支払うことにより乗客が利用できるベッド設備。また寝台車、寝台列車の略。
(出典:Wiktionary)
寝
常用漢字
中学
部首:⼧
13画
台
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
“寝台”で始まる語句
寝台車掌
寝台自動車
寝台棚
寝台車
寝台掛布