“敷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
70.7%
しき7.5%
しく7.5%
じき5.2%
しい4.0%
しか1.7%
1.1%
1.1%
0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にごれるみづいろへて極彩色ごくさいしき金屏風きんびやうぶわたるがごとく、秋草模樣あきくさもやうつゆそでは、たか紫苑しをんこずゑりて、おどろてふとともにたゞよへり。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、萩乃の手が、ふろしきの結びめにかかった時だった。剣道修業で節くれだった門之丞の黒い手が、むずと、萩乃の白い手をおさえたのです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
いよいよ御勝おすぐれあそばし、寒さの御障おさわり様もあらせられず、御さえ/″\しく入らせられ候御事、数々御めで度く、御よろこび申上げまゐらせ候。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
門野かどのつまらなくなつたから、自分の玄関わきの三畳じきへ引き取つた。障けて這入らうとすると、又縁側へ呼びかへされた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
左様さうですツてネ——其事は私も新聞で見ましたの、——むつしい文句ばかり書いてあるので、くは解りませぬでしたが、何でも兼さんに
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
しか各々おの/\臥所ふしどに入たりけるさて翌日よくじつにも成ければ武藏屋長兵衞并に長八は後藤先生へ尋ね行んと思ひ主人あるじの長兵衞へ何ぞ土産みやげをと相談さうだんしけるに長兵衞は遠方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と、もう其処に床がってある。夜具も郡内ぐんないなにかだ。私が着物を脱ぐと、雪江さんがうしろからフワリと寝衣ねまきを着せて呉れる。今晩は寒いわねえとか雪江さんがいう。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
たぶんあの眼鏡の老婆がべたものであろう。寝床の一つに、長椅子の背に顔を向けて、上衣も長靴も脱いだソーボリがすでに眠っている。残る一つが私を待っている。
(新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『大学様、おしとねを、おて遊ばしませ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
清兵衛は、この金を頂戴ちょうだいすると、第一に新しいうまやを建てた。そして、自分のすむ家は、屋根がやぶれて雨もりがするので、新築のうまやのすみに、三じょうきばかりの部屋へやを作らせて
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)