“紫苑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しおん79.4%
しをん20.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
几帳の垂(た)れ帛(ぎぬ)が一枚上へ掲げられてあって、紫苑(しおん)色のはなやかな上に淡黄(うすき)の厚織物らしいのの重なった袖口(そでぐち)がそこから見えた。
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
押入なんかに蔵(しま)っておくより、昼間はちょっと秋草に預けて、花野をあるく姿を見ようと思いますとね、萩も薄(すすき)も寝てしまう、紫苑(しおん)は弱し。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
濁(にご)れる水(みづ)も色(いろ)を添(そ)へて極彩色(ごくさいしき)の金屏風(きんびやうぶ)を渡(わた)るが如(ごと)く、秋草模樣(あきくさもやう)に露(つゆ)敷(し)く袖(そで)は、丈(せ)高(たか)き紫苑(しをん)の梢(こずゑ)を乘(の)りて、驚(おどろ)き飛(と)ぶ蝶(てふ)とともに漾(たゞよ)へり。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
犬芥(いぬがらし)、「約百(ヨブ)の涙(なみだ)」、紫苑(しをん)、どんなに血の滴(た)れる心よりも、おまへたちの方(はう)がわたしは好(すき)だ。滅(ほろ)んだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)