“鳥兜”の読み方と例文
読み方割合
とりかぶと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今度の路は金右衛門さんの家の正面でなしに、座敷の左手の庭へ附いて居るのでした。其処そこには鳥兜とりかぶとの紫の花が沢山咲いて居ました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
六十歳の壽齋は、十六歳のめかけを迎へる氣で、したゝか鳥兜とりかぶと煎藥せんやくを呑んだのだ、お道は幸ひにその爪を免れたが壽齋は死んでしまつたのだ。
兩方から一丈餘りに延びた蓬が茂つて、撓むまでさいた鳥兜とりかぶと草が丈を爭うて立ち交つて居る。一丈餘の蓬で箸を折つて見たらやつぱり蓬のかをりがした。
鉛筆日抄 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)