“鳥兜”の読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
とりかぶと100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道庵は、たぶん田螺たにしを干して粉末こなにしたのと、毒草鳥兜とりかぶと鳥頭うずだろうと申しますが、それを打ち明けると殺されるから、家へ帰って研究すると言って
道庵は、多分田螺たにしを干して粉末こなにしたのと、毒草どくさう鳥兜とりかぶと烏頭うづだらうと申しますが、それを打ち明けると殺されるから、家へ歸つて研究すると言つて
あとはせいさかんにして、百歳の若さを保つ爲めには、鳥兜とりかぶとの根から採る藥に限るさうだ。
兩方から一丈餘りに延びた蓬が茂つて、撓むまでさいた鳥兜とりかぶと草が丈を爭うて立ち交つて居る。
鉛筆日抄 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
謡曲の富士太鼓を知っていた自分は、おおかたこれが鳥兜とりかぶとというものだろうと推察した。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
集まった医者は三人。三人とも口を揃えて毒は裏庭に今を盛りと咲いている鳥兜とりかぶとの根を味噌汁へり込んだものと分りましたが、誰がそんな事をしたのかとなると、まるで見当も付かないのです。
「毒は——南蠻物でなければ、アイヌが使ふといふ、鳥兜とりかぶとの根を煉つて、膏藥のやうにしたものだ。——それを誰がやつたか、其處まではわからない。では、あとのことは、錢形の親分に頼みましたよ」
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
その時今の旦那がお勝手で、鳥兜とりかぶとの根をうんとせんじ、藥だと言つて、先代の旦那の嫌がるのを無理に呑ませたことを、見てゐた奉公人は皆んな追ひ出され、見なかつたと言ひ張つた私だけが無事に殘されました。
そこにて鳥兜とりかぶと野菊のきくと赤きたでとを摘まばや。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「ところで、あの毒は何んでせう。あつしも隨分いろ/\の毒死は見ましたが、お内儀のやうなのは始めてです。石見いはみ銀山とか鳥兜とりかぶととか、斑猫はんめうとかいふ、ありきたりの毒とは違つたもののやうですが——」